イベントレポート

Dell、新スパイダーマンもお勧めの(?)ゲーミングノートPC

~Alienwareも第7世代Core+Pascalに強化

Inspiron 15 7000 Gaming

 米Dellは、米国ラスベガスで1月5日~1月9日(現地時間)に開催された世界最大のテクノロジーショー「CES 2017」会場で記者会見を開催し、多数の製品を発表した。

 狭額縁で人気のXPS 13のコンバーチブル版となるXPS 13 2-in-1(別記事参照)、液晶一体型PC(AIO)のXPS 27 AIO(別記事参照)、液晶タブレットにもなりそうな新デバイスDell Canvas 27(別記事参照)、8KディスプレイとなるUltraSharp 32 Ultra HD 8K Monitor(別記事参照)などだ。

 本記事では、同じくCESの期間中に発表されたDellのゲーミングノートPCについて紹介していきたい。DellはゲーミングノートPCを4製品発表した。PCゲーマー向けブランド「Alienware」(エイリアンウェア)では、13型のAlienware 13、15型のAlienware 15、17型のAlienware 17の第7世代Coreプロセッサ搭載版が発表。

 また、新しいゲーミングノートPCとして発表されたのが「Inspiron 15 7000 Gaming」。Alienwareブランドがターゲットにしているハイエンドゲーマに比べると、メインストリーム向けになる製品で、第7世代Coreプロセッサに、NVIDIAのGeForce GTX 1050を搭載する。

新スパイダーマンもイチオシ(?)のInspiron 15 7000 Gaming

 Inspiron 15 7000 Gamingは、15.6型ディスプレイを採用したゲーミングノートPC。DellのゲーミングノートPCと言えば、Alienwareブランドの製品が定評あるが、Inspiron 15 7000 Gamingは、それよりやや安価な価格設定にされている。

 そうしたこともあり、発表会では、今年の夏頃に全米で公開される予定の「スパイダーマン・ホームカミング」の主役を演じているイギリス人俳優トム・ホランド氏がゲストに呼ばれ、製品のアピールを担当した。発表会の時点で20歳のホランド氏は映画の中でスパイダーマンになる学生を演じており、その中でDell製品が使われるシーンがあるという縁で今回のゲストに選ばれたようだ。

俳優トム・ホランド氏
Inspiron 15 7000 Gamingを手に説明するホランド氏
【表1】 Inspiron 15 7000 Gamingの仕様
CPUCore i7-7700HQ/I5-7300HQ
GPUGeForce GTX 1050Ti(4GB、GDDR5)/1050(4GB、GDDR5)
メモリ最大32GB(DDR4-2400)
ストレージ最大512GB SSD/1TB HDD
ディスプレイ4K UHD/フルHD
Wi-FiIEEE 802.11ac(1x1)
BluetoothBluetooth 4.2
USBUSB 3.0×3
Ethernet1
HDMIHDMI 2.0
SDカードUHS50
カメラ720p
バッテリ駆動時間(公称)非公表(74Wh)
OSWindows 10
サイズ(幅×奥行き×高さ)384.9×274.73×25.44mm
重量2.69kg~

 CPUは第7世代Core i7-7700HQ/I5-7300HQ、GPUにはGeForce GTX 1050 Ti/1050を搭載。CPUとGPUは、ヒートパイプで接続されている背面に用意されている2つのファンを利用して放熱を行なう。

 ディスプレイは4K UHDかフルHDのどちらかから選べる。ポート類はUSB 3.0が3つ、Ethernet、HDMI 2.0などとなっており、UHS50に対応したSDカードスロットも用意されている。スピーカーは左右のスピーカー以外にサブウーファーも搭載されており、ノートPCとしては重厚な低音を楽しむことが可能。サイズは384.9×274.73×25.44mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.69kgから。

キーボード
背面には冷却ファン用のスリットが2つ用意されていた
本体の左側面
本体の右側面

 米国では既に販売が開始されており、価格はCore i5-7300HQ+NVIDIA GeForce GTX 1050の構成で799.99ドルから。単体型GPUを搭載したノートPCを比較的低価格に入手したいというユーザーには嬉しい選択肢になりそうだ。日本での発売に関しては未定。

Alienware 13、15、17は第7世代Coreプロセッサに強化

 DellのAlienwareシリーズも最新のCPUとなる第7世代Coreプロセッサに強化されたモデルが発表された。Dellは、既に第6世代CoreプロセッサとGeForce GTX 10シリーズ(Pascalアーキテクチャ)のノートPCを販売しているが、今回発表された製品はそのCPUが第7世代Coreプロセッサに強化された製品となる。13.3型のAlienware 13、15.6型のAlienware 15、17.3型のAlienware 17が用意されている。

Alienware 13
Alienware 15
Alienware 17
【表2】 Alienware 13、15、17の仕様
Alienware 13Alienware 15Alienware 17
CPUCore i7-7700HQ/I5-7300HQCore i7-7820HK/i7-7700HQ/I5-7300HQCore i7-7700HQ/I5-7300HQ
GPUIntel HD Graphics 630+GeForce GTX 1050/GeForce GTX 1050 Ti/1060Intel HD Graphics 630+GeForce GTX 1050 Ti/1060/1070/Radeon RX470Intel HD Graphics 630+GeForce GTX 1050/1050 Ti/1060
メモリ最大32GB(DDR4-2400)/最大16GB(DDR4-2667)、2×SO-DIMM
ストレージ最大1TB SSD最大1TB SSD(ブート)+1TB SSD(ストレージ)+1TB HDD(ストレージ)最大1TB SSD(ブート)+1TB SSD(ストレージ)
ディスプレイ13.3型 HD/QHD/フルHD15.6型 フルHD/UHD/フルHD(120Hz、G-Sync対応)/フルHD(60Hz、G-Sync)17.3型 HD/UHD/QHD(OLED)/フルHD
ペン
Wi-FiIEEE 802.11ac(2x2)
BluetoothBluetooth 4.1
USBUSB 3.0×2、USB Type-C(3.0)×1、アンプポート、ロックポート
Thunderbolt1
Ethernet1
HDMIHDMI2.0
DisplayPortMini DisplayPort 1.2
カメラHD+赤外線(Windows Hello対応)
バッテリ駆動時間(公称)非公表(76Wh)非公表(標準68Wh、最大99Wh)非公表(76Wh)
OSWindows 10
サイズ(幅×奥行き×高さ)330×269×22mm389×305×25.4mm330×269×22mm
重量2.6kg3.49kg~2.6kg~

 GeForce GTX 1070を選択可能な一番ハイエンド構成にできるのが15.6型のAlienware 15で、CPUもオーバークロックが可能なKモデルのCore i7-7700HKを選択できる。

 17.3型のAlienware 17は、ディスプレイに17.3型QHD(2560×1440ドット)のOLEDを選択でき、輝度が400cd/平方mを実現するなどゲームだけでなく、コンテンツクリエーションにも使えそうなスペックになっている。また、QHD-OLEDとUHDのパネルを選んだ場合には、TobiiのIR Eye-trackingの機能も搭載される。

 Alienware 13、15、17は既に販売開始されており、米国での価格は999ドルから。ただし、Alienware 15/17でGeForce GTX 1050 Tiを搭載しているモデルは1月12日から販売開始予定で、価格はそれぞれ1,199ドルからと1,299ドルからになる。日本への導入は現時点では未定だ。