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Windows 10はセキュリティ対策と利便性を両立した“史上最高に安全なOS”
~日本マイクロソフトが断言
(2016/3/10 19:42)
日本マイクロソフト株式会社は、都内にて、Windows 10の法人ビジネスの最新情報に関するプレス向けラウンドテーブルを開催した。
同ラウンドテーブルには、日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員Windows&デバイス本部長の三上智子氏、同社執行役 コンシューマー&パートナーグループ OEM統括本部長の金古毅氏らが出席し、Windows 10の法人分野の最新情報の説明や、Windows 10/Windows 10 Mobile搭載デバイスの紹介などを行なった。
金古氏は、IT技術の革新はワークスタイルの変革を後押ししていると述べ、Windows 10が実現する「ワークスタイル変革を支える攻めと守りのIT」の中で、“攻めのIT”としてモビリティを挙げた。さまざまなワークスタイルに対応したWindows 10搭載デバイスの一例には、HPのWindows Hello対応の指紋認証を搭載した2in1「Elite x2」や、富士通の静脈認証機能内蔵ノートPC「Lifebook U」などを紹介した。
またWindows 10 Mobile搭載デバイスについては、「(Microsoftが保有する)Lumiaが展開していない国で、多くの搭載デバイスが登場しているのは日本だけ」と述べ、法人からの強い需要多数のデバイスが各社から発売されていることを認識しており、引き続き日本マイクロソフトとしても力を入れていくとした。
三上氏は、2月17日(現地時間)に米国防総省が全機関に対し、Windows OSを使用しているシステムをWindows 10へ移行する作業に取りかかるよう通達した件を紹介し、Windows 10ではセキュリティ面も大幅に強化されている点を、“守りのIT”としてアピールした。
先の事例では、同省は1年以内にアップグレードを完了するように指示している。大規模かつ複雑な組織であり、世界有数のサイバー攻撃対象でもある同省のWindows 10への短期間での移行は、激化する攻撃に対する「生き残るためのイノベーション」であると述べているという。
サイバー攻撃は、2003~2004年頃の個人を対象に悪戯や自己顕示を目的とした脅威(Script Kiddies)から、2005年以降は組織を対象とする利益目的の攻撃へシフトしており、さらに2012年以降では、国家も対象とした、知的財産の盗難や破壊行為を目的とした攻撃が登場している。
そういった脅威の変遷から、接続先をローカルネットワークのみに制限するといった境界領域防御では不十分というのが現状で、個々人が安全なデバイスを使用する必要性が高まっているとした。
Windows 10では、多層防御のシステムを構築しており、Windows Defenderによるマルウェア等の検知に加え、またWindows HelloやMicrosoft Passportといった機能により、窃盗対象となる資格情報を保護している。さらに法人向けのEnterprise Editionでは、万が一侵入された場合でも、仮想化を基にした保護より攻撃を失敗させる「Virtual Secure Mode」、信頼されたアプリケーションのみを実行可とする「Device Guard」、データ漏洩の防止やビジネスデータだけを遠隔消去できる「Enterprise Data Protection(EDP)」などの機能を搭載する。
なお、現時点ではEDPなど一部の機能は実装されていないが、現在Preview Buildでフィードバックを得ており、問題が無ければ、次期大型アップデート(通称“Redstone”)から正式に提供開始されるとしていた。
三上氏は、国内でのWindows 10導入を表明している企業として、セブン&アイ・ホールディングスや、キヤノンマーケティングジャパン、ベネッセ、カシオ、グリー、松阪市といった企業や組織を挙げ、そういった企業などが同OSを選択している理由として、Windows 7/8どちらのユーザーでも使いやすい設計、Continuumなどの新しい機能や、「Windows as a Service」として継続的な機能の追加といった面に加えて、1番はユーザーの利便性と両立された強固なセキュリティ対策を提供している点が高く評価されていると述べ、セキュリティの強化を強くアピールした。
最後に、史上最高に安全なOSであるWindows 10と、クラウドを経由したさまざまなサービスを提供していくことで、生産性向上に寄与していくとして締めた。
質疑応答では、中小企業に対する移行のサポートなどの施策について、Windows XPでの反省を活かし、迅速な導入を推進していくと述べ、国内では他社の事例を参考にする企業が多いことから、現在導入に向けてトライアル中の企業を支援し、モデルケースとして案内していきたいとしたほか、国内のWindows 10 Mobileデバイス導入企業の有無については、現時点で決定している企業はないものの、既にトライアルを行なっている企業があるとしていた。