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「SnapLiteで“取り込んでシェアする”をより身近に」
~PFUのSnapLite製品発表会
(2014/5/21 17:33)
株式会社PFUは21日、「iPhone 5/5s」と組み合わせることでスキャナとしても利用できるデスクスタンド「SnapLite」を発表、28日より発売する。価格は12,800円だ。製品の詳細仕様などについては別記事を参照していただきたいが、発売に先立って都内で記者発表会が行なわれたので、その時の模様をお伝えする。
SnapLiteは単体では、黄色/白色の切り替えができるLEDデスク照明としてしか機能しないが、iPhone向けアプリ「SnapLite」を利用することで、SnapLiteの照明とiPhoneのカメラを用いてスキャナのように使えるのが特徴。アプリを起動すると自動的にBluetoothでペアリングされ、iPhone内蔵のジャイロセンサーで、SnapLiteに載せられたということを認識するとスキャンモードに移行する。
スキャンモード時にSnapLiteのリスのアイコンをしたボタンを押すと、写真が撮影され、アプリによって自動的に角度や方向、色味、遠近補正され、最適なサイズにトリミングされる。読み取り可能範囲内であれば、名刺や写真などを複数枚並べて同時に読み込み、自動的に分割することもできる。また、A4サイズより大きい対象物も、2回に分けて撮影し、後にアプリで1枚に合成する機能も備える。
発表会で、同社のイメージビジネスグループ 国内営業統括部 兼 パーソナルビジネス営業部 統括部長の松本秀樹氏は、「我々のドキュメントスキャナは世界100カ国以上で展開しており、大きなシェアを誇っている。また、スキャンという行為をもっと身近で手軽にするために、製品の機能向上や改善を図ってきた。しかしより多くの人にスキャンの楽しさや便利さを知ってもらうためには、もっと異なるアプローチが必要だと感じた」とした上で、「多くのユーザーがいつも使っているiPhoneと組み合わせて何かできないかということを考えた結果、SnapLiteが生まれた」とした。
そのためSnapLiteはスキャナとは異なり、日常に溶け込む製品として開発された。まず、単体でデスクライトとして使えること、そしてiPhoneを置けばスキャナとして使えること、そしてiPhoneを急速充電できるUSBポートを備えていることを挙げ、普段から利用してもらえるような製品を目指したことを紹介した。
一方でこれまでiPhone単体では実現できなかった機能を、PFUのスキャナ技術を用いて実現。具体的には複数枚を同時にトリミングする機能と、2枚の写真を通してA3サイズまでの印刷物などを合成して取り込めることを挙げた。
そして使いやすさにも注力し、レーザーガイドによる位置合わせや、ジャイロセンサーを用いた撮影モード/編集モードの切り替え機能などを挙げ、「1回でもタップが減るように、より使い方の流れに沿った自然なUIを目指した」とアピールした。
また製品のプロデュース、マーケティングには女性社員を起用したことも特徴。同社 イメージビジネスグループの飯室佳世氏は、ドキュメントスキャナにはできない立体物の取り込みや、セルフタイマー機能によってハンドフリーで物を撮影できる機能などを紹介し、「これまでiPhoneとスキャナのどちらでも、単体では楽しめなかったような使い方ができる」と語った。
プロモーションについては、snaplite.jpという公式サイトに加え、Facebook、Twitter、tumblr、vimeo Movieなどで製品の紹介や使い方のアドバイスなどを展開。SDKも提供し、ほかのアプリとの連携も高める。販売については直販に加え、AssistOnとAppBank Storeの6店舗で展開するとし、今後も販路を拡大していくとした。
製品のデザインに携わったTENTの青木亮作氏と治田将之氏は、「SnapLiteはデスクライトなのに、iPhoneを載せてスキャナとしても使えるという、今までに経験したことのない行為を行なうデバイスだが、だからこそ見たこともない未来風なカタチよりも、生活に馴染む自然な行為にするデザインを採用した」と説明。SnapLiteアプリそのものが、Bluetoothやジャイロセンサーなどによりタッチ操作を減らすというのもその一環だが、「生活にまつわる周囲のさまざまな物を集めるSnapLiteのコンセプトに似た、どんぐりを集めることが好きなリスと同じように、リスのアイコンをあしらったり、生活における脇役としてそっとたたずむようなシンプルなデザインを採用したりした」と語った。