ニュース
第5世代は「iPad Air」として登場したiPad
~iPad miniはRetina Displayに刷新
(2013/10/23 03:58)
米Appleは10月22日(現地時間)、サンフランシスコ市内のYerba Buena Center for the Artsでスペシャルイベントを開催した。別途掲載したMac関連製品のほか、iPadのラインナップも更新され、第5世代となる9.7インチのiPadは「iPad Air」としてリニューアルされた。iPad miniも新たにRetina Displayを搭載している。
薄く、小さく、軽くなってリニューアルされた「iPad Air」
第5世代となるiPad Airは、本体を20%薄く、24%小さく、28%軽くし、本体サイズは169.5×240×7.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量はWi-Fiモデルが469g、Wi-Fi+Cellularモデルが478gとなった。小型化にあわせて43%の狭額縁化を実現している。バッテリ駆動時間は同社規準で最大10時間。
プロセッサは先日発表された「iPhone 5s」と同様の「A7」を搭載する。クロック周波数は公表されていない。第4世代では、「iPhone 5」の「A6」に対してグラフィックス機能を強化した「A6X」を採用していたが、64bitとなったA7世代ではiPhoneと同様のプロセッサが採用されている。パネルは従来どおりのRetina Displayで、2,048×1,536ドット(264ppi)のRetina(IPSパネル)。外観デザインはiPad miniにより近いものとなり、エッジ部分の加工などが同様に行われている。カラーバリエーションは2色で、スペースグレイとシルバー。
ストレージの容量は16GB/32GB/64GB/128GBの4種類。カラーバリエーションとWi-Fi、Wi-Fi+Cellularモデルを考慮すると、全16モデルとなる。無線機能はWi-Fiモデルが、デュアルチャンネル(2.4GHz/5GHz)MIMO Wi-Fi(IEEE 802.11a/b/g/n)、およびBluetooth 4.0。Wi-Fi+Cellularモデルでは加えて、UMTS/HSPA/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,900、2,100MHz)、GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)、CDMA EV-DO Rev. AおよびRev. B(800、1,900MHz)、LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、13、17、18、19、20、25、26)に対応する。モバイル通信機能はデータのみに対応。本原稿の執筆時点では、従来のiPad取り扱いキャリアであるソフトバンクモバイルとKDDIを確認できたが、iPhone 5s/5cから取り扱いを開始したNTTドコモは確認できていない。
OSはiPhone 5s/5cと同様に、iOS7をプリインストール。9月のiPhone発表時からの更新は、アプリケーションスイートの「iLife」がiOS7対応としてアップデートされる。iLifeを構成する「iPhoto」、「iMovie」、「Garageband」が、新たにiOSデバイスを購入したユーザーに無料で提供されるほか、既存のユーザーも無料で更新が可能となる。
同様に、「iWork」もiOS7対応へとアップデートされた。更新情報は同一で新たにiOSデバイスを購入したユーザーに無料で提供されるほか、既存のユーザーも無料で更新が可能となる。iWorkを構成するのは「Pages」、「Numbers」、「Keynote」。
販売開始は11月1日。価格はWi-Fiモデルで、16GBが51,800円、32GBが61,800円、64GBが71,800円、128GBが81,800円。第4世代にあたるiPadは、為替レートの変動により5月31日に価格の見直しが行なわれているが、見直し後の従来モデルと比較するといずれの容量も2,000円ずつ高い価格設定がなされている。
Wi-Fi+Cellularモデルはキャリアからの販売のため現時点で正確な価格は不明だが、米国の例をあげると、Wi-FiモデルとWi-Fi+Cellularモデルの価格差はいずれの容量も130ドルとなっている。
現行の第4世代モデルは終息製品となるが、iPad 2は継続販売される。
待望のRetina Displayを搭載した「iPad mini Retinaディスプレイモデル」
7.9インチパネルを搭載するiPad miniは、ちょうど1年を経過したタイミングでリニューアルされた。前述したiPad Airと同じ解像度の2,048×1,536ドット(326ppi)パネルを搭載するRetinaディスプレイモデル(IPS)になった。搭載するプロセッサも同様にA7。クロック周波数は非公表。外観は、従来モデルとほぼ同一だ。カラーバリエーションもスペースグレイとシルバーの2色となる。また、従来モデルにはなかった128GBのコンフィグレーションがiPad miniにも追加されている。
本体サイズは134.7×200×7.5mm(同)、重量はWi-Fiモデルが331g、Wi-Fi+Cellularモデルが341g。バッテリ駆動時間は最大10時間。無線機能の仕様は前述したiPad Airと同様。
Wi-Fiモデルの価格は16GBが41,800円、32GBが51,800円、64GBが61,800円、128GBが71,800円。iPad Airと同様にWi-Fi+Cellularモデルの価格は現時点で明らかにされていないが、米国での価格差は同様に130ドル。
また、従来モデルで非Retina DisplayのiPad miniも16GBモデルが継続して販売されるが、カラーは従来のブラック&スレートとホワイト&シルバーから、前述のスペースグレイとシルバーにリニューアルされている。プロセッサはA5で、本体カラー以外の変更点は現時点では見あたらない。
名称は、Retina解像度のモデルが「iPad mini Retinaディスプレイモデル」、非Retinaのモデルが「iPad mini」となる。iPad miniは16GBモデルのみで、Wi-Fiモデルの価格は31,800円。こちらは価格改訂後の従来モデルと比べて1,000円安い価格設定がなされている。
関連する純正アクセサリも更新された。iPad mini向けの「iPad mini Smart Case」はレザー製で全6色が8,100円。iPad Air向けの「iPad Air Smart Case」も同様に全6色で9,400円。iPad Airは本体サイズが変わったことから「iPad Air Smart Cover」も4,080円で追加された。iPad mini向けのSmart Coverは従来製品が継続販売される模様。いずれも、PRODUCT(RED)モデルがApple Store限定で用意されている。
iPad mini Retinaディスプレイモデルの発売時期は11月中。現時点で、日付までは明示されていない。