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au、“厳選した”スマートフォン4機種を発表

~「スマホを“欲しい”から“”使いこなす”を目指す」

2013年夏モデルとして発表された4製品
5月20日 発表

 KDDI株式会社および沖縄セルラー電話株式会社は20日、スマートフォンの夏モデル4機種を発表。併せて、同社が進めてきた「3M戦略」の第2弾となるサービス内容も発表された。

“厳選した”ラインナップのスマートフォン4機種

 夏商戦向けモデルと発表されたのはスマートフォンのみ4機種で、同社代表取締役社長の田中孝司氏は「それぞれに特徴のある機種を厳選した」と紹介。

 全機種が800MHz/1.5GHz/2GHzの3帯域に対応し、下り100MbpsのLTEをサポート。100Mbps対応地域は四国の一部エリアから始まり、6月以降に順次拡大するとしている。

Xperia UL

Xperia UL

 ソニーモバイルの「Xperia UL」(SOL22)は、フルHD(1,080×1,920ドット)対応の約5型Reality Displayを搭載。映像エンジンに「ブラビアエンジン2」を採用し、映像の明るさ分布をリアルタイムに解析することでリアルタイムのコントラスト調整を行なうほか、色合いの最適化も行なう。

 主な仕様は、プロセッサがQualcomm APQ8064(1.5GHz、クアッドコア)、メモリ2GB、ストレージ16GB、、OSがAndroid 4.1。「WALKMAN」アプリがプリインストールされている。

 インターフェイスや機能は、microSDXCカード(最大64GB)、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN(テザリング10台)、Bluetooth 4.0、NFC、赤外線、ワンセグ、前面31万画素カメラ、背面1,310万画素カメラ。背面カメラは、15枚/secの無制限連写に対応する。

 バッテリ容量は2,300mAh。本体サイズは約71×135×10.5mm(幅×奥行き×高さ)。重量は約145g。IPX5/X8の防水、IP5Xの防塵に対応。本体色はホワイト、ピンク、ブラックの3色。発売は5月25日。

右側面。電源や音量調節などのほかに、独立したシャッターボタンを備える
左側面。Micro USB端子
上部はヘッドセット端子
背面
カラーバリエーション

AQUOS PHONE SERIE

AQUOS PHONE SERIE

 シャープの「AQUOS PHONE SERIE」(SHL22)は、HD(720×1,280ドット)表示対応の4.9型IGZO液晶を搭載。IGZOの採用と、3,080mAhバッテリの搭載により、フル充電から3日間の利用が可能としている。

 また、画面をなぞるだけでスリープから復帰する「Sweep ON」、端末を振るだけで画面をオフにする「Shake OFF」、手で持っている間は画面が消えない「Bright Keep」、アプリ名を話すことで起動するアプリを「Finger Step&Voice Awake」機能、画面上に動画などをオーバーレイ表示する「アナザービュー」機能などを搭載する。

 主な仕様は、Qualcomm APQ8064T(1.7GHz、クアッドコア)、メモリ2GB、ストレージ16GB、Android 4.2。インターフェイス/機能は、microSDXC(最大64GB)、IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN(テザリング10台)、Bluetooth 4.0、NFC、赤外線、ワンセグ、前面207万画素カメラ、背面1,310万画素カメラ。背面カメラにはF1.9のレンズを搭載。また、約0.4秒での高速なカメラ起動も売りにしている。

 本体サイズは約70×142×9.9mm(同)、重量は約155g。IPX5/X7の防水、IP5Xの防塵に対応。本体色はブルー、ホワイト、ブラックの3色。発売は7月下旬以降。

上部にヘッドセット端子、電源、microSDカードスロット
下部にMicro USB端子
右側面に音量調節ボタン
背面
F1.9のレンズを採用
カラーバリエーション

URBANO

URBANO

 京セラの「URBANO」(L01)は、エントリー向けのオリジナルUIを用意するなどフィーチャーフォンからの乗り換えにも好適とする端末。今回の4機種の中では、唯一ハードウェアの前面キーを搭載する。

 また、急速充電機能を売りにしており、2,700mAhの内蔵バッテリを、30分で50%、140分でフル充電するための急速充電対応スタンドが付属する。

 主な仕様は、Qualcomm MSM8960(1.5Hz、デュアルコア)、メモリ2GB、ストレージ16GB、HD対応の4.7型TFT液晶ディスプレイ、Android 4.2。

 インターフェイス/機能は、microSDXC(最大64GB)、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN(テザリング10台)、Bluetooth 4.0+EDR、NFC、赤外線、ワンセグ、前面97万画素カメラ、背面1,300万画素カメラ。背面カメラは、ピントが合った写真とボケた写真の2枚を合成して、背景がぼけた一眼レフ撮影のような写真を撮れる機能を搭載する。

 本体サイズは約65×134×10.8~11.3mm(同)。重量は約140g。IPX5/X8の防水、IP5Xの防塵に対応。本体色はグリーン、ホワイト、ブルー、ブラックの4色。発売は6月下旬以降。

前面にハードウェアキーを搭載する
右側面に音量調節ボタン
上部に電源スイッチ、Micro USB、ヘッドセット端子
背面
カラーバリエーション
急速充電対応スタンド

HTC J One

HTC J One

 HTCの「HTC J One」(HTL22)は、グローバルモデル「HTC One」の日本向けモデル。カメラ機能が売りで、背面カメラは400万画素に抑えることで1画素あたりのセンサーサイズを大きくして感度を向上する「HTC UltraPixel」を採用。「HTC Zoe(ゾエ)」と呼ばれるカメラ機能は、シャッターを切る前1秒と切った後3秒の写真20枚と、3秒間のフルHD動画を1回のシャッターで同時撮影。そこからベストのコマを選んだり、合成写真の生成、フォトムービーの自動生成などを行なえる。

 主な仕様はQualcomm APQ8064T(1.7GHz、クアッドコア)、メモリ2GB、ストレージ32GB、フルHD対応4.7型Super LCD3ディスプレイ、Android 4.1。

 インターフェイス/機能は、microSDXC(最大64GB)、IEEE 802.11a/b/g/n対応無線LAN(テザリング8台)、Bluetooth 4.0、NFC、赤外線、ワンセグ、前面210万画素カメラ、背面400万画素カメラ。

 バッテリ容量は2,300mAh。本体サイズは69×138×10.5mm(同)。重量は約157g。本体色はホワイトメタル、ブラックメタルの2色。発売は6月上旬以降。

右側面に音量調節ボタン
下部にMicro USB
左側面に電源スイッチ
前面下部にBeats Audioベースのステレオスピーカーを内蔵
背面
カラーバリエーション

 さらにHTC J One向けのオプションには、通話やCメールなどをBluetooth接続で行なえる小型の電話風デバイス「HTC J One Mini」、6,000mAhのポータブルバッテリ「HTC Battery Bar」などが用意される。

 また、共通オプションとして、KDDIは今回の新製品で地上デジタル放送のフルセグチューナの搭載を見送っている代わりに、IEEE 802.11b/g/n対応の外付けフルセグチューナを提供する予定で、発表会ではモックアップが展示されている。

HTC J One向けのBluetoothデバイス「HTC J One Mini」。手元でメッセージの閲覧が通話を行なうBluetoothアクセサリ
開発中のフルセグチューナ。展示品はモックアップ

“欲しい”から“使いこなす”へ、3M戦略第2弾をスタート

KDDI代表取締役社長の田中孝司氏

 夏モデルの発表会では、今後の戦略、サービスなども併せて紹介された。これまでKDDIでは、3M(マルチユース/マルチネットワーク/マルチデバイス)戦略に基づき、「スマートパスポート」構想として、スマートフォンのセット割引「スマートバリュー」や、コンテンツサービス「スマートパス」を提供してきた。

 代表取締役社長の田中孝司氏は「2013年は、スマートフォン普及率が50%を超えるタイミング。“欲しい”ではなく“スマホを使いこなす”ことをサポートするキャリアになる。スマートフォンを使ってリアルな世界を楽しんで欲しい」と述べ、スマートフォンと現実の生活のつながりを強化することを目的とする「スマートリレーションズ」構想を、3M戦略の第2弾として打ち出した。スマートリレーション構想では、スマートパスの拡張やサポートメニューの充実を図る。

3M戦略第2弾としてスタートするスマートリレーションズ構想。これまではインターネットの世界を前提に導入促進やコンテンツサービスを行なってきたが、次は現実の世界と連携するサービスを提供する

 スマートパスは、パートナーシップを強化することでコンテンツの拡充やクーポンなどの提供を開始。また、それらの情報をプッシュ配信し、タイムライン形式で表示する新たなインターフェイスを提供する。このタイムラインに流れる情報は、ユーザーのプロファイルに合わせて最適化していくという。このタイムラインUIは、HTC独自のタイル型UIである「BlinkFeed」と連携し、スマートパスの情報がBlinkFeed上にも表示される。

 さらに、スマートパスには現在600万人を超えるユーザーがいるというが、その会員が参加する「スマパス総会」を毎月実施。サービスの方針や特典の内容などを決めるユーザー投票などを行ない、ユーザーの意見を反映したサービス作りをしていくとしている。

スマートパスの情報がプッシュ配信されるタイムライン形式のUIを提供。利用者のプロファイルに応じて内容が最適化される
スマートパスのタイムラインUIの情報は、HTC端末ではBlinkFeed上で表示することもできる
スライドはぴあの例だが、パートナーシップの強化によりチケット先行予約や会員限定ライブなどの特典提供も行なわれる
ユーザーがサービスの採用可否などを決めていくスマパス総会を月ごとに開催する

 このほか、スマートリレーション構想の一環として「auスマートサポート」という新たなサポートサービスをスタート。初期設定でつまずく、相談できる人がいない、使いこなせていないなどの声に応えるもの。

 スマートサポートでは、専任チームによるサポートデスクが用意され、24時間対応(夜間は要予約)するほか、自宅のインターネットの使い方などの相談も受けることで、ワンストップでの対応が行なわれる。

 さらに、自宅に訪問して初期設定やスマートフォンの使い方などをレクチャーする「スマホ訪問サポート」も用意。約1時間で初期設定から簡単な使い方の説明を行なう。

 また、スマートフォン購入前に端末を15日間試すことができる「スマホお試し連絡」サービスも提供する。レンタルサービス対象のAndroid端末は、まずは1機種からスタートするとしている。

 スマートサポートは6月6日よりサービスを開始。加入月を含む最初の3カ月が3,150円、4カ月目以降は月額399円で提供。訪問サポートは1回あたり8,925円(離島への交通費などは別)となっている。

「スマートサポート」では、スマートフォンサポートの専任チームに24時間のサポートデスクを利用できる
別料金にはなるが、自宅を訪問して初期設定や使い方のレクチャーを行なう訪問サービスも用意
スマートサポート加入者は、事前にスマホを試せるレンタルサービスも受けられる

 発表会の最後には、同社のCMに出演するタレントの剛力彩芽さんのほか、1月に東京・増上寺で行なわれた同社のユーザーイベントに登場し、新CMにもアーティスト役として出演するという歌手のきゃりーぱみゅぱみゅさんが登壇。CM制作秘話などを語った。

 また、きゃりーぱみゅぱみゅさんは、新CMに採用される“乗り換える”に掛けたテーマソング「のりことのりお」の一部もお披露目している。

きゃりーぱみゅぱみゅさん(左)と剛力彩芽さん(右)
きゃりーぱみゅぱみゅさんが歌う、新CMテーマソング「のりことのりお」

(多和田 新也)