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サンディスク、海外発表版よりも高速な128GBのmicroSDXCを4月に発売

~USB 3.0対応モデルで国内USBメモリ市場にも再参入

3月以降順次発売

価格:オープンプライス

 サンディスク株式会社は5日、リテール製品担当のバイスプレジデントらが来日し、国内で発売予定の新製品を発表した。2月にスペインで開催されたMobile World Congress(MWC)で披露され注目された128GBのmicroSDXCカードのほか、USBメモリの日本市場への再投入を発表。3月以降、順次発売する。

サンディスク ウルトラ プラス microSDXC UHS-I カード

 microSDXCカード製品はMWCで発表された128GB品の国内発売を発表。ただし、海外で発表された「Ultra microSDXC UHS-I」ではなく、日本には「ウルトラ プラス(Ultra PLUS) microSDXC UHS-I カード」が投入される。

 Ultra PLUSはUltraの上位モデルとなり、リード速度がUltraの30MB/secに対して、Ultra PLUSでは40MB/secと高速なのが特徴。UHSスピードクラス1にも対応する。

「サンディスク ウルトラ プラス microSDXC UHS-I カード」
SDカード変換アダプタが付属する
ウルトラ プラス microSDXC UHS-Iの概要

 128GBの容量をmicroSDXCカードに実装する手法については、MWCのレポートにもある通り、16枚のダイを積層して実現。

 SanDiskリテール製品マーケティングディレクター スーザン・パーク氏によると「髪の毛より薄く削ったダイは紙の薄さの4分の1」とのことで、2003年の2枚を積層した128MB以来、microSDカード製品の容量は10年間で1,000倍へ拡張したとアピール。また、「SanDiskがフラッシュストレージにおいて革新を継続していくことへのコミットメント(約束)を示すもの」と自信を見せた。

 発売は4月。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は35,000円前後の見込み。128GBモデルのみの発売となる。

128GB microSDXCカードの技術的特徴
16枚を積層するダイと紙の厚さを比較した顕微鏡写真
同社のmicroSDカード製品の容量とダイ積層の変遷

サンディスク エクストリーム プロ USB3.0 フラッシュメモリー

国内発売されるUSBメモリ製品

 サンディスクは、並行輸入品などを除くと2000年代後半以降長らく国内でUSBメモリ製品を発売していなかったが、久々にUSBメモリを発売する。発売は全て3月下旬を予定。

 最上位モデルとなる「サンディスク エクストリーム プロ USB3.0 フラッシュメモリー」は、USB 3.0に対応するUSBメモリで、リード最大260MB/sec、ライト最大240MB/sec。本体サイズは71×11×21mm(幅×奥行き×高さ)。容量は128GBのみで、店頭予想価格は20,000円前後の見込み。

 以下の製品も含め全てのUSBメモリ製品に、128bit AESによる暗号化が可能なソフトウェア「SanDisk SecureAccess」が付属する。対応OSはWindows XP以降およびMac OS X 10.5以降。

 USB 3.0対応の下位モデルとなる「サンディスク エクストリーム USB3.0 フラッシュメモリー」は、リード最大245MB/secのモデル。容量は16GB、32GB、64GBがラインナップされ、ライト速度はそれぞれ50MB/sec、100MB/sec、190MB/secとなる。

 本体サイズは71×11×21mm(同)、店頭予想価格は16GBが3,000円前後、32GBが4,500円前後、64GBが8,000円前後の見込み。

 ノートPCなどに挿しっぱなし(SanDiskでは“プラグ&ステイ”と表現)で利用できる小型のUSBメモリ「サンディスク クルーザー フィット USB フラッシュメモリー」は、USB 2.0対応製品。本体サイズは22×7×15mm(同)。容量ラインナップと店頭予想価格は16GB/1,500円前後、32GB/2,500円前後、64GB/4,500円前後。

サンディスク エクストリーム プロ USB3.0 フラッシュメモリーの概要
サンディスク エクストリーム USB3.0 フラッシュメモリーの概要
サンディスク クルーザー フィット USB フラッシュメモリーの概要

国内発売未定のワイヤレスストレージやUHS-II対応SDカード

「サンディスク コネクト ワイヤレス メディアドライブ」(右)と「サンディスク コネクト ワイヤレス フラッシュドライブ」(左)

 このほか発表会では、国内発売未定ながら、タブレットやスマートフォン、PCからワイヤレス接続できる2種類のストレージを参考展示。

 「サンディスク コネクト ワイヤレス メディアドライブ」は約66×66×13.8mm(同)の本体に、3.7V/1,500mAhのバッテリを内蔵し、最大8時間の動作が可能な製品。32GBまたは64GBのストレージを内蔵するほか、最大128GBのSDカードで容量を拡張することもできる。バッテリ充電はMicro USB経由。

 もう1つは「サンディスク コネクト ワイヤレス フラッシュドライブ」で、USBメモリ風のスタイルが特徴。ワイヤレス接続のほかに、USBメモリと同様にPCやMacでマスストレージとして利用することができる。フラッシュはmicroSDカードで、16GB、32GB、64GBのmicroSDカードを付属するモデルが提供されている。

 いずれも無線LANはIEEE 802.11b/g/nに対応。最大8台同時接続、3台までの同時ストリーミング接続をサポートする。

サンディスク コネクト ワイヤレス メディアドライブ
コネクト ワイヤレス メディアドライブの背面に充電用のMicro USB
コネクト ワイヤレス メディアドライブはSDカードスロットを搭載、内蔵ストレージに容量を追加できる
サンディスク コネクト ワイヤレス フラッシュドライブ
コネクト ワイヤレス フラッシュドライブのUSB端子を出したところ
PCからワイヤレス接続した状態。Webブラウザでアクセスする
スマートフォンなどからは専用アプリを使用
専用アプリ「SanDisk MediaDrive」のユーザーインターフェイス

 また、2月に横浜で開催された「CP+」で発表され、4月の発売が予定されている「サンディスク エクストリーム プロ SDHC/SDXC UHS-IIカード」も展示されていた。

サンディスク エクストリーム プロ SDHC/SDXC UHS-IIカードと対応カードリーダ
UHS-IIでは、従来のピンの内側に追加ピンが実装されている
同社メモリーカード製品のラインナップで、エクストリーム プロのSDカードが加わった

(多和田 新也)