ニュース

マウスコンピューター、親子パソコン組み立て教室に22組の親子が参加

~訳ありセールには徹夜組も

組み立て教室入り口
8月10日 開催

 株式会社マウスコンピューターが主催する、「2013年度 親子パソコン組み立て教室」が同社の長野県飯山工場で今年も開催され、22組の小学6年生とその保護者が参加した。

 同様の組み立て教室は夏休みのこの時期に各社が開催しているが、マウスコンピューターによる教室の特徴は、参加者がBTOで自由に構成を決められる点。CPUやメモリなどのパーツだけでなく、デスクトップかノートブックかということも制限なく選ぶことができる。

 通常の場合、講師役のスタッフが作業内容を説明し、続いて参加者が同じ事をやるという具合に1工程ずつ進めていく。これに対し、マウスコンピューターの場合は、参加者ごとに専用の組み立てマニュアルが用意され、普段は同工場で組み立て作業を行なっているスタッフが各親子に専任の講師としてつき、それぞれのPCを組み立てていくという手法を採る。

 PCを自分で組み立てられるという楽しみに加え、PCの代金は通常の3割引きということもあり、20組の募集に対して2倍以上の応募があり、長野県下だけでなく関東や関西からも参加者もいた。ちなみに、その内ちょうど半数が女の子だったのが意外だった。

教室の様子
PCの筐体はあらかじめ机の上に用意。こちらはデスクトップ
こちらはノートブック

 また、組み立て教室と併催で、「訳ありセール」も行なわれた。擦り傷や、へこみがある製品や、化粧箱が汚れたものを再整備し、動作確認したものを「訳あり品」として特価販売するセールで、これも毎年多数の人出で賑わう。

 一番乗りした人は、ゲーミングPC「G-Tune」を目当てに、なんと前日の20時から並んだという。このほか、開場1時間前の8時にはすでに50人が列をなし、オープン時には130人が集まった。最終的な来場者は約500人で、特価PCは開場から30分でほぼ売り切れとなった。

訳ありセールはオープン前から100人以上が並んだ
掘り出し品が山と積まれたセール会場
保証なしだがデモ機の液晶が2,000円という特価で販売

 組み立て教室は9時からと14時からの2回に分けて行なわれた。ここでは午後の部の模様をお伝えする。

 まず、小松永門社長が開会の挨拶を行ない、同社の特徴であり、今回実際に組み立てを行なうBTO PCについて紹介するとともに、参加者にエールを送った。続いて、来賓の飯山市役所経済部長 堀内隆夫氏が2015年春に北陸新幹線の駅が開業する飯山市の見所などを紹介した。

 この後、講師役のスタッフが入場し、参加者への紹介と挨拶を経て、全員で集合写真を撮影し、組み立てが開始された。

 本教室のもう1つの特徴は、工場の在庫品から、自分が組み立てるパーツを自らピッキングを行なう点。工場は普段、土日は休みのためラインは止まっているが、恒温槽のある環境試験室、組み立てを行なうセル、エージングゾーン、機能検査ゾーン、最終検査ゾーン、梱包ゾーンなど、一通り工場内部を見学した後、参加者はパーツのピッキングゾーンへと集められた。

 飯山工場では、この春から、「デジタルピッキング」と呼ばれる新しいピッキングシステムを導入した。各PCの構成表のバーコードをハンディスキャナで読み取ると、小分けされたパーツのボックスのうち、利用するパーツが入っているもののLEDボタンが光るようになっている。パーツをピックアップしたら、そのLEDボタンを押すと消灯し、すべてのLEDが消灯したら、ピッキング完了という具合である。

マウスコンピューター小松永門社長
飯山市役所経済部長の堀内隆夫氏
校長役を務めた橋立氏
講師役のスタッフが入場
各親子と対面
全員で記念撮影
工場内部
実際の組み立てを行なうセル
エージングゾーン
ピッキングゾーンにはパーツを入れる箱と構成表があらかじめ準備
この構成表をスキャンすると、必要なパーツの箱のLEDが光る
実際に児童がピッキングを行なった

 それでは、ノートPCの組み立ての様子を写真で紹介しよう。

組み立ての前に、CPUやメモリなど主要パーツの機能を解説
マニュアルは1人ずつ専用のものだが、基本は実際に工場で利用されているものをベースとしている
手袋と静電防止リストバンドを装着
ノートPCの筐体を箱から取り出す
傷がないかをチェック
これから組み込むパーツ
まずはSSDにスペーサーを取り付ける
比較的慣れた手つきでネジ止めを行なう男子生徒。実はお父さんもこの時まで知らなかったが、ドライバーを使った経験はあるのだという
小松社長も終始進行の様子を確かめていた
光学ドライブに固定用パーツを取り付け
筐体底面のネジを外し、カバーを開ける
普段なかなか見ることはないであろう、ノートPCの内部
一端ヒートパイプを外す
CPUソケットにCPUを取り付ける
ドライバーでCPUをロック
CPUとチップセットにグリスを塗る
ちょっと量が多かったので、この後講師が少し拭き取った
ヒートパイプを元に戻す
メモリの取り付け
今回は2枚の構成
今回最も苦労した無線LANカードの取り付け
カードはスロットに挿入してネジ止めするだけだが、小さなアンテナのコネクタを取り付けるのに時間がかかった
SSDを装着
このPCはSATAが2ベイあり、この参加者は2ドライブ構成としていた
HDDにもスペーサーを取り付け
マウンタの取り付け
本体に装着
光学ドライブの取り付け
カバーを元に戻し、これでパーツの取り付けが完了した
バッテリの取り付け
ここから各種ステッカーの貼り付け
まず、ガイドを使ってCoreシールを貼る
裏面にはWindows 8ステッカー
こちらは技適の認証シール
マウスコンピューターの管理用シール
マウスコンピューターロゴのステッカーを貼り、爪でこすって保護シールを剥がすとこのようになる
天板にもロゴステッカーを貼り、全工程が終了
緊張の面持ちで電源を入れると
見事一発で起動
Windowsも立ち上がった
最後に作業に抜けがなかったを確認
組み立てたPCを持って記念撮影
最後に校長先生から修了証が授与された

(若杉 紀彦)