エムエスアイ、DrMOS II採用のIntel X79 Expressマザー

Intel X79 Expressを搭載した新製品群

11月14日より順次発売
価格:オープンプライス



 エムエスアイコンピュータージャパン株式会社は、Intel X79 Expressチップセットを採用したマザーボード3モデルを11月14日より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。

 電源フェーズに、Driver IC/Top MOSFET/Bottom MOSFETを1チップに統合した「DrMOS II」を採用。従来のDrMOSからローサイドRDS(on)を26%低減し(3.1mΩから2.3mΩ)、高効率化を実現。また、115℃時にレッドLED点灯およびソフトウェアの警告、130℃時にシステムを自動的にシャットダウンする「ダブルサーマルプロテクション」機能を備えた。

 DrMOS IIの採用に伴い、従来の独自品質基準「MILITARY CLASS(ミリタリークラス)」を「III」に強化。新たに星の数によるランク分けを行ない、固体コンデンサとSFC(高効率フェライトチョーク)を採用した製品を3つ星、これに加えてタンタルコアのHi-c CAPを採用した製品を4つ星、さらにDrMOS IIIを採用した製品を5つ星とした。また、熱ショック、多湿、低圧、高温振動、衝撃、低温環境下での使用を保証する「MIL-STD-810G」準拠テストを第3者機関においてクリアし、それを証明する証書が添付される。

ミリタリークラスIIIの特徴従来のミリタリークラスとの比較
ロゴの星の数によるランク分けDrMOS IIのダブルサーマルプロテクション機能Hi-c CAPの主な特徴
高効率フェライトチョークの採用アルミ電解コンデンサの採用MIL-STD-810G準拠を証明する証書

 さらに、UEFI BIOSと同等のUIを持ち、Windows上のソフトウェアからBIOSの設定が可能な「Click BIOS II」を搭載。タッチスクリーンでの利用も可能なほか、オーバークロックのプロファイルをUSBメモリに保存したり、インターネット上で共有したりする機能を搭載する。インスタントOSの「Winki」もバージョン3となり、OpenOfficeやHDDバックアップ機能、無線ネットアクセス機能を追加。多言語対応となった。

 このほか、ボタン1つでCPUを4GHzにオーバークロックする「OC Genie II」、音質を改善するソフトウェア「THX TruStudio Pro」、2つのBIOSでBIOSの不具合を回避できる
「Multi-BIOS II」(新製品ではスイッチでメインとサブを切り替え可能、ATXモデルのみ)、ソフトウェア上からオーバークロック設定ができる「Instant OC」、3倍のバスパワーでシャットダウン時でもUSBデバイスへ充電できる「Super Charger」機能などを踏襲する。

UEFI BIOS画面でもWindowsのソフトウェアによる設定でもUIを統一させた「Click BIOS II」オーバークロックのプロファイルを保存して共有できるTHX TruStudio Proの対応
MultiBIOS IIの採用ソフトウェア上からオーバークロック設定が可能な「Instant OC」電源OFFの状態でも充電できるようになった「Super Charger」
USB 3.0とSATA 6Gbpsの対応Winki 3の新機能新製品の機能比較

 いずれも対応ソケットはLGA2011。メモリスロットはDDR3で、クロックは2,400/2,133/1,866/1,600/1,333/1,066MHzをサポートする。

 なお、先立って開催された製品説明会では、XL-ATXに対応した「Big-bang XPOWER II」も公開された。こちらは2012年以降の製品化を目指しており、オーバークロッカーやゲーマー向けの製品となっている。

Big-bang XPOWER IIGIGABYTEのG1シリーズを意識してか、武器をモチーフとしたヒートシンクデザインを採用する

●X79A-GD65(8D)
X79A-GD65(8D)

 「X79A-GD65(8D)」はメモリスロットは8基搭載したハイエンドモデル。11月14日発売で、店頭予想価格は33,000円前後の見込み。なお、初回出荷限定の数百台は、Thermaltake製のLGA2011対応CPUクーラー「Frio Advanced」がセットとなっている。クーラー非バンドル版の発売時期は12月以降となる。

 フォームファクタはATX。8基のメモリスロットにより、最大128GBまでの容量をサポートする。拡張スロットはPCI Express x16×5(うち3基はGen3、2基はGen2)、同x1×1。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×4、SATA 3Gbps×4。バックパネルインターフェイスはUSB 3.0×2、USB 2.0×8、IEEE 1394、Gigabit Ethernet、S/PDIF、音声入出力などを備える。


初回限定はFrio AdvancedがバンドルするFrio Advancedの主な仕様CPUクーラーバンドル版はパッケージが非常に大型
付属のFrio Advanced

●X79A-GD45
X79A-GD45

 「X79A-GD45」はメモリスロットが4基のメインストリームモデル。11月14日発売で、店頭予想価格は26,000円前後の見込み。

 フォームファクタはATX。メモリは最大64GBまでの容量をサポートする。拡張スロットはPCI Express x16×3(いずれもGen3)、同x1×4。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×2、SATA 3Gbps×4。バックパネルインターフェイスはUSB 3.0×2、USB 2.0×6、IEEE 1394、Gigabit Ethernet、PS/2、S/PDIF、音声入出力などを備える。


●X79MA-GD45
X79MA-GD45

 「X79MA-GD45」はシリーズ唯一のmicroATX対応モデル。12月以降発売予定で、店頭予想価格は未定。

 以前にIntel X58 Expressを搭載した「X58M」の後継に相当するモデルで、ハイエンド向けのプラットフォームを搭載しながらmicroATXの小型フォームファクタを実現。メモリスロットは4基で、最大64GBまでの容量をサポートする。拡張スロットはPCI Express x16×2(いずれもGen3)、同x1×2。ストレージインターフェイスはSATA 6Gbps×2、SATA 3Gbps×4。バックパネルインターフェイスはUSB 3.0×2、USB 2.0×6、、Gigabit Ethernet、PS/2、S/PDIF、音声入出力などを備える。


(2011年 11月 14日)

[Reported by 劉 尭]