シャープ、次世代XMDF制作ソフトの正式リリースと無償化を発表
~XMDFの情報提供サイトもオープン

4月22日 発表



 シャープ株式会社は22日、次世代XMDF制作ソフトウェアの正式リリースと、販売コンテンツ作成企業に対する無償提供を7月より行なうと発表した。

 無償提供されるソフトウェアは、Adobe IndesignのIDMLファイルやHTML、テキストなどの素材からマルチレイアウト型の「XMDF3.0」および従来の「XMDF2.0」の作成が行なえる制作ソフト「XMDFビルダー」と、PDFとテキストデータから次世代XMDFコンテンツを制作する「Hybridコンバータ」、制作したXMDFコンテンツをPC上で表示確認するための「確認用PCビューア」の3本。対応OSはWindows XP/Vista/7(いずれも32bit版)で、Windows 7については64bit版にも対応している。

 同社が推進する電子書籍フォーマット「XMDF」は、同社のメディアタブレット「GALAPAGOS」のほか、ソニーの「Reader」、そのほか多くの電子書籍ストアで採用されている国産フォーマットだが、コンテンツを作成する企業からは、制作ソフトウェアが高価で試しにくいといった声のほか、情報がどこで公開されているのか分かりづらいといった要望が多く寄せられていたという。

 今回、次世代XMDF対応制作ソフトウェアを7月に正式リリースするのに合わせて、これら制作ソフトを販売コンテンツの作成企業に無償提供する。さらにXMDFフォーマットに関する情報サイトを開設し、XMDF記述フォーマットが同サイトからダウンロードできるようにすることで、利便性の向上を図る。同社では「多くのコンテンツホルダーで所有されているコンテンツを手軽に電子化していただき、一緒に電子書籍市場を活性化していきたい」としている。

 ソフトの提供開始時期は7月からで、いずれもダウンロードでの提供となる。対象となるのは販売目的のXMDFコンテンツを制作する企業とされており、ダウンロードにあたっては事前登録が必要となる。なお、一般ユーザーは、メディアタブレット「GALAPAGOS」用ソフト「GALAPAGOS Station」に含まれるXMDF Clipperを用いることで、XMDFコンテンツの作成が行なえる。

(2011年 4月 22日)

[Reported by 山口 真弘]