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ORSO、スマホアプリでドローンの操縦を学べる「DRONE STAR」を発表
~アプリは無料、対応の超小型ドローンの価格は15,000円
2017年4月6日 16:15
株式会社ORSOは、2017年4月5日、ドローン操縦者の教育を目的としたスマートフォンアプリ「DRONE STAR」を発表した。
DRONE STARは、ドローン操縦の基本を楽しみながら覚えることができ、ドローンを使ったゲームをプレイすることで、さらに上達していける操縦者教育機能を備えたアプリである。対応の超小型ドローン「DRONE STAR 01」と併用することで、初心者でも簡単にドローンの操縦を学習できる。
DRONE STARは、iOSとAndroidに対応したアプリで、4月17日より無料でダウンロードが可能になる。また、対応ドローンの第1弾であるDRONE STAR 01は、4月5日に先行予約を開始、17日に発売される予定だ。DRONE STAR 01の価格は15,000円で、ホビーユーザーにも手を出しやすい価格である。ORSOは報道関係者向けに発表会を開催したので、その様子をレポートする。
ドローンの事業化には、継続的に楽しめる“入門者向け環境”が必要
発表会ではまず、ORSO 代表取締役社長の坂本義親氏が、DRONE STARの開発経緯を明らかにした。ORSOは、ITサービス開発やドローンの利活用推進を手がけている企業であり、2014年からドローン関連事業を行なってきたという。同社はこれまで2,000回以上ものドローンのフライトをこなしており、それによって、ドローンを飛行させる際の明確な社内安全基準を策定することができたそうだ。
2015年から、ドローン事業化への模索を行なってきており、その結果、継続的に楽しめる“入門者向け環境”が必要だという結論を得た。また、これまでのドローン操縦のトレーニングは、主観的な練習方法に頼ることが多く、どれだけ上達したかを実感することが難しいという気づきを得た。それを、ORSOが得意とするアプリを使って改善できないかというアイデアが、DRONE STARの開発に繋がったという。
DRONE STARは、初心者でもドローンの操縦を楽しみながらマスターできることを目指して作られたアプリであり、大きく4つのステップ(Step)に分かれている。
Step1はチュートリアルであり、ドローンの起動手順や基本的な操縦方法などをアニメーションを見ながら覚えることができる。
Step2は、ホバリング検定である。これはスマートフォンのカメラを利用して、ドローンの機体の位置や向きを検出し、指定した枠内でホバリングさせる精度をスコア化するものだ。DRONE STAR対応ドローンの第1弾であるDRONE STAR 01は、重さ約18gの超小型ドローンであり、1kg前後の中型ドローンに比べると、ホバリングの安定性はどうしても低い。気圧センサーを搭載しているため、高度は比較的安定して保たれるが、前後左右には流れて行きがちだ。こうした超小型ドローンでは、プロポのスティックを微調整して、空中に静止させる技術が重要になるが、それを訓練するのがこのホバリング検定だ。
ホバリングが安定してできるようになったら、Step3に移る。Step3では、あらかじめ数種類のミニゲームが用意されている。例えば、ソフトクリームパニックと呼ばれるミニゲームは、画面左から飛んでくるソフトクリームがドローンにぶつからないように、ドローンの高度を調整して避けながら、点数がもらえるエリアにできるだけとどまるというものだ。仲間とゲームスコアを競うことで、楽しみながら継続的にドローン操縦技術を高めることができるのだ。いわゆるゲーミフィケーション的な考えを取り入れたアプリだと言えるだろう。ミニゲームは、アップデートにより定期的に追加される予定とのことだ。
最後のStep4は、FPVモードである。FPVとは、いわゆる一人称視点の映像のことで、ドローン視点のリアルタイム映像を見ながら操縦するモードだ。本格的なドローンレースは、基本的にFPVで行なわれているほか、ドローンの事業化に関してもFPVが必要になることが多い。一人前の操縦者になるには、FPVモードで自由にドローンを操縦できるようになる必要がある。DRONE STAR 01でのFPVモードは、2.4GHz帯を利用して映像を送っているため、免許などは不要だが、フレームレートは10fps程度しか出ていないようだ。それでも、FPVとはどんなものか知るには十分だ。
プロポにドローン本体を収納できる
続いて、DRONE STAR対応の室内用超小型ドローン「DRONE STAR 01」の発売元である、株式会社エル 代表取締役の麻生忠明氏が登場し、製品特徴を解説した。
DRONE STAR 01の対象年齢は15歳以上で、30万画素カメラを搭載。バッテリはリチウムポリマー電池で、フル充電で4~5分飛ばすことができる。バッテリの充電はUSB経由で行ない、充電には20~30分かかる。付属のプロポに本体を収納できるほか、プロペラを保護するプロペラガードも付属している。さらに、気圧センサーを搭載しているため、高度の検出が可能で、一定高度を保つことができる。また、操縦モードはモード1とモード2の両方に対応しており、自分がやりやすい方法を選べる。
なお、DRONE STAR 01は、あくまで第1弾の対応ドローンであり、今後もDRONE STAR対応ドローンを増やしていく予定とのことだ。DRONE STAR 01のパッケージは、本体とプロポ(送信機)、スマートフォンホルダー、プロペラガード、充電用ケーブル、ターゲットペーパー、クイックリファレンスガイド、予備プロペラ(1セット)が含まれる、オールインワンパッケージである。ただし、スマートフォンは付属していないので、別途用意する必要がある。
ドローンレースパイロットによるデモプレイ
続いて、株式会社ORSO ドローン事業推進部でドローンレースパイロット/エバンジェリストを務める高宮悠太郎氏が登場し、実際にDRONE STARのミニゲーム「ソフトクリームパニック」のデモプレイを行なった。DRONE STARでホバリング検定やミニゲームなどをやる場合、機体を画像認識しやすくするために、付属のターゲットペーパーと呼ばれる白い紙をバックに操縦を行なう必要がある。
ミニゲームには、現実世界のドローンとバーチャルな画面の中の映像を組み合わせたAR的な要素が含まれており、そのプレイ感覚はなかなか斬新だ。アプリであるDRONE STARの完成度は高く、チュートリアルも丁寧であった。