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電通大と金沢大、1mの段差や階段を上り下りできる“ヘビ型ロボット”

~無線操縦によるプラント内の巡回点検に活用

T² Snake-3

 電気通信大学と金沢大学らは4日、1mの段差や階段を上り下り可能なインフラ点検用のヘビ型ロボット「T² Snake-3」の開発を発表した。

 近年は自然災害などが頻発し、災害対策に注目が集まっているが、それを未然に防いだり、被害を最小化するための予防・減災も重要とされる。本ロボットは、内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)によるタフ・ロボティクス・チャレンジの一環として研究されており、プラント内の巡回点検を無線操縦で行なうためのタフな車輪型索状ロボットとして開発が進められている。

 ハードウェア的には、17個の関節用モーターと10個の車輪用モーターが搭載されており、サイズは全長1,730mm、重量9kg。カメラとバッテリを搭載し、カメラの映像を見ながらの無線操縦で約1時間動作する。一対の車輪のうち、片側のみがモーター駆動輪、一方は受動輪で内側にバッテリを配置することで長時間動作と小型化を実現した。操作にはゲームパッドのような簡単に扱えるものを利用する

 先頭と最後尾にはカメラ映像を送信するための小型コンピュータ、最後尾にはさらにロボットを制御するためのコンピュータがあり、さらに全身には全車輪の接地状態や地面との傾きを計測する近接覚センサーの情報を得るためのマイコンも実装されている。

 T² Snake-3は、幅250mmで高さ120mmの狭路を移動でき、人が1人通れるような横幅500mmの通路なら2台分をすれ違いで通すことも可能。ヘビ型ロボットは関節の関係で通常階段が苦手とされるが、近接センサーが車輪の接地状態を検出して適切なタイミングで関節を動かせるため、関節が階段にひっかかることなく着実に上り下りができるという。

 また、先頭部分にロボットアームを取り付けることで操作盤の操作や小物体を拾うといった軽作業を行なったり、壁に寄りかかることで先頭部を持ち上げて高い位置の契機を見たり、障害物の向こう側を覗き込むような活用方法も考えられている。

 今後は移動だけでなく、配電盤ボックスの開け閉めといった作業や操作の実現を目指すとともに、らせん階段のような直線状でない階段の上り下りできるように開発を進めていく。