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レノボとモトローラ、YOGA BOOKなどモバイル新製品発表会を開催

 レノボ・ジャパン株式会社およびモトローラ・モビリティ・ジャパン株式会社は27日、世界最薄最軽量の「YOGA BOOK」やProject Tango搭載ファブレット「PHAB2 PRO」、ハイエンドスマートフォン「Moto Z」シリーズなどを発表。これに合わせて、都内で製品発表会を開催した。

 最初はモトローラ代表取締役社長のダニー・アダモポーロス氏によるプレゼンテーションで、Moto Zシリーズが紹介された。

 フラグシップのMoto Zについては、世界最薄5.2mmを実現した筐体、5.5型の1,440×2,560ドット表示対応AMOLEDディスプレイ、ゴリラガラス4の採用、1,300万画素の背面カメラ、4K動画の撮影機能、64GBのストレージ、最大2TBまでサポートするmicroSDカードスロット、4GBのメモリ、および15分の急速充電で7時間使用可能なバッテリ、撥水ナノコーティング、指紋センサーなどについて触れた。

 一方アッパーミドルの「Moto Z Play」については、3,510mAhの大容量バッテリによる最長45時間の駆動、5.5型の1,080×1,920ドット表示対応AMOLEDディスプレイなどについて紹介した。

 そして、「スマートフォンはもはや電話とインターネットをするだけのデバイスではない」とし、「Moto Modz」による拡張性について触れ、写真や文書を大画面で共有できるプロジェクターModsや、音楽を高音質スピーカーで楽しむためのコンサートMods、拡張バッテリ、そして10倍ズームが可能なハッセルブラッド製カメラについて紹介した。

ダニー・アダモポーロス氏
Moto Zシリーズ
世界最薄のスマートフォン。1,440×2,560ドットのAMOLEDディスプレイなども特徴
1,300万画素の背面カメラ。1080/60pおよび4K/30pの録画も可能(資料では40Kになっているが誤りと見られる)
メモリやストレージも大容量。microSDは2TBまでサポート可
2,600mAhのバッテリと最大24時間の駆動
15分の充電で最長8時間駆動可能
撥水ナノコーティングされており、雨や水しぶきにも耐える
Moto Z Playは最大45時間駆動可能(手持ちの資料では45時間だが、スライドでは50時間になっている)
Moto Z Playは1,600万画素のカメラを搭載。F値は2.0
Moto ZとMoto Z Playの比較
Moto Modsの一例、プロジェクターMods
コンサートModsでは強力なステレオスピーカーを内蔵する
拡張バッテリのMods。非接触充電タイプもある
こちらはシンプルな背面カバー
光学10倍ズームレンズを備えたハッセルブラッドのカメラユニット

 レノボ製品については、マーケティング・ディレクターを務めるアンジャナ・スリニバサン氏が紹介した。

 最初に挙げたのは、世界で初めてGoogleのProject Tangoを搭載する「PHAB 2 PRO」。現代におけるGPS定位による重要性を挙げながら、それがARにより屋内でも可能になるProject Tangoは、今後のスマートフォンのデファクトスタンダードになるだろうとした。

 Project Tangoを使った具体例としては、インテリアを購入する際に、ARによって仮想的に家の中に置くことで、サイズ感や色のマッチを確かめられるアプリや、ARを使ったドミノゲーム、教育向けコンテンツなどを紹介した。また、日本国内でもProject Tangoの開発者がおり、2017年には100種類を超えるアプリが登場するという。

アンジャナ・スリニバサン氏
GPSによる誘導は日常で当たり前になっているが、Project Tangoも当たり前になる
Project Tangoはモーショントラッキング、深度、およびエリアの認識を行なう
Project Tangoの一例。家具を実際に家の中に配置してサイズ感などを確かめられる
教育向けアプリの一例
ゲームの一例。家の中にオブジェクトを置ける
こちらもゲームの一例
PHAB 2 PROのそのほかの特徴

 新しい2in1デバイスとなる「YOGA BOOK」については、タブレットを1日中活用する20代から30代の“The Touch Generation”、つまりタッチ操作に慣れた若年層をターゲットに開発した製品だとアピール。3年の開発期間を経て、これらの若年層が生産性向上に結びつけられるデバイスを開発したという。

 最薄部4.05mmや690gの軽量性、YOGAシリーズから受け継いだウォッチバンドヒンジといった特徴はもとより、ハードウェアとソフトウェアが融合した「Haloキーボード」が最大のポイント。タイピング時にフィードバックが得られるようになっているほか、ユーザーのタイピングのクセを学習し、キーの認識位置をずらすといった処理を行なうことで高い入力精度を実現するという。

 また、ワコムと共同開発し、EMR(電磁誘導方式)を採用した「REAL PEN」は、ディスプレイに書ける2,048レベル筆圧の高性能スタイラスになっているだけでなく、実際に紙に書ける交換用ペン先も用意し、紙のノートをとりながらそのデータをデジタルとして取り込める機能を備え、日々の学習などにも使えるようにした。

 もちろん、タブレットとしての使い勝手も重視しており、強度を確保したアルミニウム/マグネシウム合金を採用しているほか、1,920×1,200ドットの高解像度10.1型IPSディスプレイ、4GBのメモリ、64GBのストレージ、およびDolby Atmosサウンドを備えている点を挙げた。

YOGA BOOK
非若年層のタブレット利用の例。ほぼ夕方に利用が集中している
一方で20代~30代の“The Touch Generation”はほぼ1日中タブレットを利用している
こうした20代~30代の生産性を上げるために開発されたというYOGA BOOK
筐体の薄さと剛性をアピールするアンジャナ・スリニバサン氏
ユーザーのクセに合わせてタイピング認識位置をずらすHaloキーボード
ワコムと共同開発したREAL PEN
ボールペン芯に付け替えて紙に書きつつデータを取り込める
もちろんキーボード面やディスプレイに直接書いたりすることも可能
純粋なタブレットとしても使い勝手にこだわった

 発表会の終わりには、レノボ・ジャパン株式会社 代表取締役社長の留目真伸氏が登壇し、「数十年前、PCはメインフレームにあるコンピューティングパワーを個人にもたらす役割を担い登場したが、今生活の中ではまだそのコンピューティングパワーを発揮しきれずにいる。我々は、今回紹介したような、コンピューティングパワーを提供するさまざまな製品を提供しているが、コンピューティングパワーの発揮は、我々一社だけで成し遂げられるものではない。パートナー企業や顧客とともに取り組んで行く“共創”で、それを実現していきたい」と語った。

留目真伸氏
レノボのポートフォリオ
共創によってコンピューティングパワーの活用を実現する
Moto Zの実機
Moto Zの背面
Moto Zの側面。世界最薄の名はダテじゃない
Moto Z Play
こちらの厚みは普通と言った印象
YOGA BOOK
YOGA BOOKのHaloキーボード。バックライトで点灯する
YOGAシリーズお馴染みのウォッチバンドヒンジ
本体右側面。かなり薄いのがお分かりいただけるだろうか
本体左側面。USB Type-CやSIMスロットなどが見える
Windows版はカーボンブラックのみ
Android版は写真のシャンパンゴールドに加え、ガンメタルグレーも用意される
PHAB 2 PROでProject Tangoを利用し、家具を置いてみたところ
こちらは教育向けアプリで、恐竜を置いたところ
PHAB 2 PROの背面。カメラが3基用意されている
写真左下から通常のカメラ、赤外線深度カメラ、LEDフラッシュ、魚眼カメラ、指紋センサー