ASUS JAPANシンシアの「華華(ふぁふぁ)通信」

アイコンタクトと「ライライライ(來來來)」で台湾式乾杯

~意外と違う、日本と台湾のお酒事情

 ニイーハオ! ASUS JAPANマーケティング兼広報担当のシンシアです。皆さん、「好久不見」(お久しぶり)です。皆さん元気にしていましたか? 私は元気です。

 この約3カ月の間、仕事もプライベートも忙しかったです。仕事では、春モデルの新製品発表会を2月13日に開催し、「TransBook Chi」を含む一挙22製品を発表。その後、自分のコラムがきっかけで台湾が恋しくなり、1週間ほど帰国し、家族団らんを楽しみました。旧正月に帰省したのは実に17年ぶりです! 今はとても充実し、満たされた気持ちで皆さんが期待している“次の製品”に向け準備している最中です。この“春”も忙しくなりそうです。

 台湾での話ですが、大晦日(2月18日)は叔母(父方の姉)の家で過ごしました。そこで振る舞われたのこの写真の料理。4人分でこの量なんです。ちゃんと卵餃子(ビール缶の近くの料理)もいただきました。懐かしくて、気持ちもお腹も一杯になりました~。

 美味しい料理というと、美味しいお酒が欠かせませんよね。私は台湾に帰ると、“ながら”で台湾ビールの「金牌」(プレミアム的な感じのもの)を飲むのが大好きです。TVを観ながら、みんなの近況についての話をしながら、お皿を洗いながら、自宅で麻雀しながらなどなど。さっぱりとした味が良くて大好きです。

 私は18歳の時に来日し、まず2年間日本語学校に通い、20歳の時に大学に入ったので、お酒を飲むようになったのは日本に来てからです。日本に来た当初、まだ私はお酒が飲めなかったので、「日本人はお酒が好きだなあ。特にビールが好きなんだなあ。苦いのに、なんでみんなそんなに飲むのだろう? 何で飲むと、性格がこんなに変わるんだろう? 何でつぶれるまで飲むんだろう?」などと、日本人のお酒文化について色々疑問に思っていました。

 当時の私は日本語がおぼつかなかったので、飲めないにも関わらず、会話の訓練をしたくて、私のことを可愛がってくれていたアルバイト先の怖い先輩(日本人女性)の仕事上がりの一杯にしょっちゅう付き合っていました。彼女の愚痴をたくさん聞いて、ヒアリングを練習してたんです。ちなみに、実は私がその人に子分扱いをされていたと分かったのは、それからずいぶん経ってからのことです(笑)。

 また、大学の近くに住んでいたので、同級生の家でよくホームパーティに参加し、ここでも会話を練習していました。このパーティーもみんなは、私をよそ目にすごくお酒を飲んでました。そのほか学校の催事でも乾杯する機会は多かったです。

 そうする内に、対人のオンとオフというか、日本社会特有のストレスのようなものを感じるようになり、私もいつの間にお酒を飲むようになりました。最終的に、日本ならではの“飲み二ケーション”や、接待まで覚えてしまい、飲む量が増えたばかりでなく、今ではお疲れ様の一杯がたまらないと感じるほどになりました(笑)。

 そんなわけで、私は台湾のお酒事情にはあまり詳しくないのですが、お酒集めが趣味という酒豪の父と自分の日本での経験を踏まえ、日本と台湾のお酒の飲み方の違いについて、いくつか紹介したいと思います。一応、台湾のことについては、現在台湾在住の酒飲み台湾人に再確認したので、信憑性はあるはずです(笑)

【重要】台湾での「乾杯(カンペイ)」は、一気飲みのこと!

解説:読んで字のごとく「杯を乾かす」という意味で、「カンペイ」と宣言したら基本的に一気飲みします。ので、台湾で「カンペイ!」で元気良く言うと、みんなが大喜びます。でも、自分の飲める量を確認しながら、楽しく飲んでくださいね。

台湾人はご飯を食べてから、お酒を飲む、日本と逆

解説:お腹に食べ物がないと、酔いやすいと言われているので、台湾人はまずご飯を食べてから、お酒を飲みはじめます。それに対して、日本人はつまみは食べつつも、まずお酒を飲み、後からごはんを食べます。なので、お酒の場で先に出されるつまみを前にして、ご飯が欲しいと考えてる台湾人は少なくないでしょう。

お酒のみの女性=水商売!?

解説:台湾の若い女性は自ら、酒を欲することはほとんどありません。友達や家族との食事会、飲み会で飲むことはもちろんありますが、自分からお酒を飲みたいという女性はほとんどいないのです。そのため、20歳を過ぎて日本で酒飲みになった私が、台湾に帰った際、「ああ~、ビールが飲みたい」って発言したところ、日本で水商売のアルバイトをしているのではと本気で疑われました(笑)。

自分のグラスが空いたら、まず手酌。ついでにみんなにも注ぐ

解説:台湾人は日本人みたいに細かいことを気にしません。だから、他人が注いでくれるのを待つと、いつまでも飲めないおそれがあります。自分で注ぐことは失礼に当たらないので、グラスが空いたら、自分で手酌し、ついでにほかのみんなにも注いであげるのがベストです。

合い言葉は「ライライライ」

解説:自分のペースで飲むけれど、独りで飲むのは寂しいから、飲みそうな人を見つけて、アイコンタクトしながら、グラスを掲げて「來來來(ライライライ=おいで、おいで、おいで)」と誰かを誘う人が多いです。ちなみに、独りでで黙々と飲んでいると「悶酒(メンジョー=やけ酒)」と言われます。とにかく、アイコンタクトと「ライライライ」だけ覚えておけば、台湾人と楽しく飲めること間違いありません! ただし、気軽に「カンペイ」を言ってはイケません(笑)。

 最後に、私の高校のクラスメイトのJJ(ジェイジェイ)から許可をもらって、彼女の漫画をお届けします。台湾人の彼女が見た、日本の日常を描いたもの。台湾人にはこういう風に見えているんですよ(笑)。

「金曜の終電は、外国人から見ると、戦場そのものだ」
やばい~
遠い出口。黒ずくめの人々。「うわぁ……」
走る人がいれば。ぶつかられて倒れる人も。歩くのが遅い人は、ぶつかられてどかされるのです(事実)
死んだよう突っ伏してるひともいれば、担がれてる人も。酔っ払って倒れるサラリーマン。ホームレスは寝る準備完了。「酔っ払ってないよ~」と言ってる酔っ払いを、駅員さんは安全な場所まで連れて行きます
遠くではなぜか叫び声。サラリーマンは「ゲロゲロ~~」。あちらこちらに吐いた跡。酔っぱらったお姉ちゃんは、ゲロの上に座って、靴も履かず、気にせずメール。
いびきをしてるサラリーマン。酔っ払って路上で大泣きする女性。水をほしがる人。地面には、至る所に手袋や、傘、切符などが散乱。こんな状況で「死にたくはない~~!」

出典=接接在日本:台灣日本大不同!
http://jjoxo.blogspot.jp/

シンシア

台湾・台北市出身。2002年8月にASUS JAPAN入社。当社初の正社員です。自作パーツ担当を経て、現在はPC製品の全般マーケティングディレクター。人手不足のため、2014年3月から広報も兼任中です。今まで担当した製品の中でに一番印象に残ったのは「A8N-SLI Premium」です。ビデオカードの2枚挿しの感動は今も忘れられません。テクノロジーへの感動はそこから始まったといえるでしょう。愛用機はFonepad 6(ファブレット)、ZenFone 5、ZenWatch、iPhone 4S。趣味はドライブ(郊外限定)とおしゃべり(情報交換)。