1カ月集中講座

生まれ変わった「Office」はどう使う? 第3回

~クラウドストレージと連携してOfficeを活用する

 Office Premium、Office 365 Soloといったコンシューマ向けのOffice 365サービスを採用した新しいライセンスが登場したことで、Officeの買い方や使い方は大きく変革しつつある。本短期連載ではそうしたOfficeの買い方、使いこなしに関して紹介している。

 1回目では複雑になったOfficeのライセンスを整理し、どのライセンスのOfficeを買ったら良いのかを紹介した。2回目では多くの読者が今後は買うことになるであろうOffice 365 Soloを取り上げ、実際にインストールして、特に以前のOffice(いわゆるOffice 2010やOffice 2007)との違いを紹介した。

 3回目となる今回は、現在のOfficeの最大の特徴とも言えるクラウドストレージとの連携について紹介していく。特にMicrosoft自身が提供するOneDriveとの親和性が高く、組み合わせて利用することで、次回のテーマでもある“マルチデバイス”時の利便性が高まる。つまり、PCだけでなく、スマートフォンやタブレットでもOfficeドキュメントを編集したり、ほかのユーザーと共有したりが容易になることなのだ。

長い目で見ればクラウドストレージへの移行は不可避

 クラウドストレージというのは、インターネットという雲(クラウド)にあるストレージのことで、データをインターネット上に置くストレージの総称だ。古くからのPCユーザーの中には、クラウドストレージに対して“ちょっとうさんくさい”と感じているユーザーも少なくないのではないだろうか。PCユーザーにとっては、PCを使い始めてからずっと、HDDなりSSDといったローカルストレージにデータを保存することがあたり前だったし、今さらその習性を変えられないという人も少なくないと思う。筆者もそうしたPCユーザーの一人だが、近い将来にクラウドストレージへの移行は不可避だと考えているので、今からクラウドストレージを積極的に利用するようにしている。

 と言うのも、Windowsに限らず、世の中のOSは既にクラウドストレージを活用する方向に向いており、今やそちらの方が大多数という状況になっているからだ。Windowsでさえ、従来のデスクトップアプリケーションから、Windowsストアアプリと呼ばれる“スマートアプリ”への移行を始めている。今すぐにデスクトップアプリケーションがなくなり、Windowsストアアプリだけで全て仕事をするということはないとは思うが、長い時間をかけて主流は徐々にそちらへ移行していくだろう。その時には、端末(PC、スマートフォン、タブレット)のストレージは、良くてSSD、おそらくメインストリームはeMMCという世界になっている可能性が高い。もちろん、完全にクラウドストレージだけになるという世界が来るとは考えていないが、少なくともローカルストレージとクラウドストレージを組み合わせて利用する“ハイブリッドストレージ”の世界が来るとは考えている。それに備えておくのは悪くないだろう。

 とは言え、クラウドストレージには考慮すべき課題がある。1つはサービスとして提供されるものであるため、未来永劫使えるのかという点で不安がある。実際、米国のクラウドストレージ企業であるBitcasaは、従来は月額10ドルまたは年額99ドルで容量無制限で利用できるサービスを提供していたが、そのプランを廃止することを10月に明らかにしている(僚誌Internet Watchの記事を参照)。

 このようにサービスが突如として廃止される可能性は常にある。これを避けるためには、簡単にはやめたりしない大手のサービス提供会社を選ぶ必要か、あるいはいつ廃止されてもいいように、常にローカルにデータをコピーしておく必要がある。筆者は、ホームサーバー替わりに使っているWindows 8.1のデスクトップPCにクラウドのデータを常に同期してあり、クラウド側に何かがあっても、デスクトップPC側にデータが残るようにしている。

 もう1つの懸念事項はプライバシーの問題で、クラウドストレージサービスによっては、他人に非公開のデータであっても、サービス提供会社によりデータの検閲が行なわれているという点だ。

 この件に関しては既に1回目の記事で説明したが、クラウドストレージは初期設定では非公開(つまりユーザー自身しか見ることができない)になっているが、ほかのユーザーに対して公開する設定も用意されており、非公開から公開へ変更するのも容易になっている。このため、非公開データであっても“公開できる”データとも言えるので、クラウドストレージのサービス提供会社は非公開のデータも検閲の対象としており、問題あるデータ(例えば児童ポルノなど犯罪性の高いデータ)をアップロードしているユーザーのアカウントを凍結することもある。実際、ネット上では我が子の写真が児童ポルノと判断されてアカウントを凍結された人の事例も紹介されているなど、やや注意が必要な状況だ(筆者の身の回りで凍結されたという例は聞いたことないので、実際にどのような条件で凍結されるのかは不明だが……)。

 筆者個人としては、現在の非公開のデータまで検閲というのはやり過ぎだと考えている。非公開のデータは例え問題があったとしても、国家機関からの要請がない限り、サービス提供会社は検閲すべきではない。インターネット公開サーバーに置いてあるデータをインターネットサービスプロバイダが検閲するのは容認するが、ファイヤーウォールの向こう側にあって非公開になっているPCのデータを検閲すべきではないのと同じ理屈だ。しかし、残念ながらそうではないクラウドサービスの方が多いというのが現状だ。従って、利用時にはそうしたことを念頭に置きながら、(実際はそうではなくても)誤解される可能性がある写真などを置かない配慮をしながら使うしかない(言うまでもなく検閲はコンピュータにより機械的に行なわれるため、個別の事情は考慮されないと考えられる)。

 このように若干の注意点はあるが、これらの点に配慮しておけば、クラウドストレージは驚くほど便利だ。具体的にどんなことに便利なのか、1つだけ例を挙げておくと、メインPCをリカバリした後の処理が、従来よりも圧倒的に楽になった。以前のPCの使い方であれば、リカバリをする前には、まずは自分のデータをどこか別のストレージにバックアップし、ATOKの辞書をバックアップし、リカバリ後にはそれを書き戻す……といくつも手動でやらなければならないプロセスが多かった。しかし、現在のようにデータが全てクラウドにも存在している状況では、バックアップ作業をせずにいきなりリカバリを行ない、リカバリが終わった後で、OfficeやATOKなどのアプリケーションのインストールを行ない、OneDriveやATOKの同期をかけるプロセスになっている。もちろん、OneDriveのデータコピーにはそれなりの時間がかかるし、容量、速度制限のない固定回線が必須だが、難しいことを考えなくてもリカバリができるのは便利だ。

従来のPCのストレージは大容量のHDDがあたり前だったが、ノートPCではSSDがかなり普及しており、タブレットではeMMCなどの容量があまり大きくないストレージが普通になりつつある(写真はASUS VivoTab 8のマイコンピューター表示。メインストレージは32GB)
Office 365 SoloにはOneDriveの1TB利用権が付属してくる、将来的には容量無制限にアップグレードされる予定

Officeアプリケーションから利用できるクラウドストレージは2つに分類できる

 では、実際にOfficeでクラウドストレージを使ってみよう。実際にユーザーがOfficeでクラウドストレージを利用する場合には知っておくべき事がある。それが、Windows版のOfficeアプリケーション(以下Officeアプリケーション)からクラウドストレージを利用する場合には、クラウドストレージによって使い勝手が異なる点だ。

 Officeアプリケーションから見たクラウドストレージは以下の2つに分類される

(1)Officeから直接クラウド上のデータを開けるクラウドストレージ:OneDrive、OneDrive for Business
(2)同期ツールで同期したローカルフォルダをOfficeから開けるクラウドストレージ:Dropbox、Google Driveなど

Officeアプリケーションからみたクラウドストレージの違い、直接クラウド上のデータを開けるサービスとそうではないサービスがある

 (1)はOfficeアプリケーションが標準でサポートするクラウドストレージだ。具体的にはMicrosoft自身が展開するOneDrive、OneDrive for Businessがそれに該当する(OneDriveとOneDrive for Businessの違いに関しては1回目の記事で詳しく触れている)。これらの(1)のクラウドストレージの場合、Officeアプリケーションがクラウドへ直接アクセスする機能を持っており、クラウドからデータを呼び出して編集し、直接クラウドへ保存するという使い方が可能だ。もちろん、同期ツールを利用してローカルにデータを同期している場合には、そこから読み込むことも可能で、クラウドにあるデータ、ローカルにキャッシュしてあるデータ、どちらにアクセスし、かつ保存することが可能なのがこの(1)の特徴だ。

 なお、データを読み込む時にはインターネットに接続できていたためOneDriveからデータを読み込んで編集していたが、インターネットに接続できないところへ移動してから保存したいという場合も問題ない。前回の記事で説明したOfficeドキュメントキャッシュという仕組みが用意されており、クラウドストレージにアクセスできない場合でも、キャッシュとしてローカルに保存しておき、インターネットに接続されると自動でアップロードされる。

 (2)は、それぞれのクラウドストレージが用意している同期ツールが同期しているWindowsのフォルダを、Officeから開けるタイプのクラウドストレージだ。つまり、エクスプローラーで同期しているフォルダのファイルを開くのと同じ形でのサポートになる。DropboxやGoogle DriveなどMicrosoftのサービスではないクラウドストレージはみなこのレベルでのサポートになる。

 なお、標準ではこれらのクラウドストレージのデータを開くには、Officeアプリケーションから同期しているフォルダを開く必要があるが、Officeアプリケーションのメニューにクラウドストレージを追加することもできる。ただし、その場合の設定はユーザー自身が行なう必要がある。やり方はMicrosoftがWordファイルで公開しているが、レジストリを変更する必要があるので、ここでは手順に関しては詳しく説明はしない。僚誌・窓の杜の記事でDropboxを保存先にする設定方法が紹介されているので、興味があるユーザーはそちらを読んでみて欲しい。

 ただし設定されるのは、あくまでPCに同期されたフォルダへ直接アクセスできるというだけで、クラウドストレージに直接アクセスできるのではない。クラウドストレージのデータを直接読み書きしたいというのであれば、現時点ではOneDriveないしはOneDrive for Businessのみになる。従って、特別な理由でもない限りは、OneDriveを選択して活用するのが現時点では最もお勧めだ。

標準ではサポートされていないクラウドストレージをOfficeの開くメニューに追加することができるが、レジストリをいじる必要がある
レジストリで追加しておけば、このように場所の追加に新しいクラウドストレージが追加される
追加されたクラウドストレージは、ローカルのOfficeアプリケーションだけでなく、Officeのアカウントに追加されるので、ほかのPCにも設定がコピーされる
設定が済めばこのように接続済みサービスに表示される。レジストリを調整することでアイコンを追加することも可能
OneDrive、OneDrive for Businessに関しては、ローカルに同期していなくても、クラウドから直接データをダウンロードし、クラウドストレージに直接保存することができる

フォルダ階層を維持してアップロードするにはOneDrive同期ツールを活用

 OneDriveを利用するには、まずユーザーのデータをOneDriveにアップロードする必要がある。OneDriveへのアップロードを行なうには、

(1)ユーザーがWebブラウザから手動で行なう
(2)OneDriveの同期ツールを利用して行なう

の2つの方法がある。もしユーザーの手元のデータがあまり多くなく、たいした量ではない時には手動でやってもいいかもしれないが、Webブラウザからアップロードする場合には、フォルダ構造(複数の階層になっているフォルダなど)は考慮されず、単純にファイルをアップロードする形になる。現在PCで使っているフォルダ構造をそのままにOneDriveにアップロードしたいと思うのであれば、(2)のOneDrive同期ツールを利用するのがいいだろう。

 OneDrive同期ツールは、Windows 8以前のOS(Windows 8/7/Vista)であれば、ユーザーがダウンロードしてインストールする必要がある。これに対して、現在の最新バージョンであるWindows 8.1では、OneDriveの同期ツールはOSのファイルシステムに統合されているので、ユーザーは面倒なことを考えなくてもファイルを同期させられる(ただし、Windows 8.1にはOneDriveを有効にしたMicrosoftアカウントを利用してログインしている必要がある、Office 365 Soloを利用している場合にはそのMicrosoftアカウントを利用する)。後は同期したいファイルを、OneDriveのフォルダにコピーするだけだ。OneDriveのフォルダは、エクスプローラーの左側のペインに「OneDrive」と表示されており、そこにOneDriveにアップロードしたいファイルを入れると、自動でアップロードされる。

 OneDriveの同期がどこまで進んでいるかは、タスクバーに表示されている「OneDrive」のアイコンで確認できる。また、このアイコンをマウスの右ボタンでクリックすると表示されるメニューから「設定」を選ぶと設定画面も表示させられる。ここで設定できるのは、OneDriveの全てのデータをローカルへキャッシュするのか、それとも一部だけを行なうのかをここから設定できる(同じことはOneDriveのWindowsストアアプリからも行なえる)。

 なお、全てを同期しない設定にしている場合には、フォルダ単位で同期するフォルダを選択できる。キャッシュしておきたいフォルダを選択しマウスの右ボタンでメニューを表示させ、「オフラインで利用する」を選択しておくと、オフラインキャッシュとしてローカルストレージにデータがコピーされる。同期にかかる時間だが、以下はファイル数51個、143MBのフォルダ1つを同期したときの時間だ。

場所時間
筆者宅固定回線(光100Mbps)1分41秒
ドコモ LTE回線(テザリング)7分59秒
WiMAX113分25秒

 この結果からも分かる通り、OneDrive側での速度制限は今のところはないようで、回線速度に依存して速度が決まっており、LTEよりも帯域幅に余裕がある固定回線では2分とかからず終わってしまった。このため、できるだけ高速な回線が使える環境で初期同期を実行するのがいいだろう。

 これを活用すると、例えば、1TBのHDDが搭載されているデスクトップPCには全てのファイルを同期するように設定し、256GBのSSDが搭載されているノートPCなら写真を除くドキュメント全部を、32GBのWindowsタブレットにはキャッシュはコピーせず全てオンラインだけで利用するといったように、ストレージ容量に応じて使い分けができる。この機能は、ローカルストレージのサイズが異なる複数のデバイスを使い分けているユーザー(この例のようにWindows 8.1のPCとWindowsタブレットなど)にとって非常に便利な機能なので、うまく使いこなしたい。

 このようにOneDriveを設定すると、あとはOfficeアプリケーションのファイルを開く画面で「OneDrive」→「参照」の順で選んでいくと、OneDriveからファイルを開くことができる。さらに保存時にも同様で、キャッシュから読み込んだ場合にはキャッシュに対して保存し、かつ同時にOneDriveへのアップロードも行なわれる。逆にクラウドから直接開いた場合には、クラウドへ直接保存される。

 OneDriveのオフラインキャッシュの設定に応じて柔軟に保存が行なわれることは、Officeアプリケーション+OneDriveの優位性と言える。願わくば、Microsoftはこの仕組みをほかのデスクトップアプリケーションやクラウドストレージにも解放してくれると、さらにユーザーの利便性が向上すると思う。Windows 10以降でぜひとも実現して欲しい。

Windows 8.1でのOneDriveの同期状態はタスクトレイに雲のアイコンで表示される。青い同期マークがついているときは同期が行なわれていることを示している
同期中にアイコンの上にマウスポインタを置くと、同期の状態が表示される
全てをローカルに同期することも可能だし、必要なフォルダだけを同期することもできる
OneDriveでは必要なフォルダだけを同期することができる。
Officeアプリケーションから直接クラウドストレージを開くことができる。OneDriveの同期されていないファイルの場合はダウンロードが行なわれる
保存はローカルに保存するのと同時、クラウドへのアップロードも行なわれる。インターネットにつながっていない時にはキャッシュに格納され、次にインターネットに接続したときにアップロードされる

Office Onlineを活用すると、WebブラウザでOffice文章の閲覧、編集が可能に

 OneDriveの設定が終わり、ファイルのアップロードが終われば、Officeアプリケーションから、OneDriveにアップロードされているファイルを直接開いたり、オフラインキャッシュとして同期されているローカルファイルを開いたり、ユーザーのニーズに応じた使い方ができるようになっているはずだ。

 しかも、アップロードされた文章はWebブラウザでファイルを確認し、閲覧だけでなく編集することも可能になっている。具体的にはOneDriveをWebブラウザで開き、フォルダの階層を辿って目的のファイルを探す。目的のファイルが見つかれば、それをクリックすると、ブラウザの別タブで、PowerPointファイルなら「PowerPoint Online」、Wordファイルなら「Word Online」、Excelなら「Excel Online」というWebアプリ(Office Onlineと総称される)が表示され、それぞれのデータをWebブラウザで閲覧できる。PowerPointならスライドショーの開始というリンクを押すと、その資料をスライドショー表示してくれる。

 なお、Office OnlineはMicrosoftアカウントを持っていれば無料で利用できるが、利用は商用以外に限られる。商用で利用する場合には、Office 365などの有効なOfficeライセンスを持っていることが前提になることは覚えておこう。なお、Office 365 Soloは商用利用が可能なライセンスとなっているので、ビジネス利用を考えている場合でも安心だ。

 Office Onlineでは閲覧だけでなく、編集することも可能だ。例えば「PowerPointで編集」を選ぶと、クラウドからデータをダウンロードしてきた状態で、PowerPointアプリが起動する。そして「PowerPoint Onlineで編集」を選ぶと、そのままWebブラウザの中で編集モードに切り替わる。ローカルアプリケーションにあって、Office Onlineにない機能もあるが、基本的な機能は用意されており、これだけでもある程度は作業できるだろう。

 もちろん、Office Onlineよりローカルアプリケーションを利用する方が圧倒的に快適だ。例えばPowerPointの場合、PowerPoint Onlineはファイルの読み込みにやや時間かかるのと、スライド数が多いファイルを読み込むと、スライドを表示するまでにやや時間がかかったりする。また、ネットワークが切れると保存ができなくなったりと、常にネットワークに接続されていることが前提になる。ローカルのPowerPointの場合はそうしたことがないので、普通に使う場合にはOffice Onlineよりはローカルアプリケーションを使った方がよさそうだ。Office Onlineは、ローカルアプリケーションが使えない場合の予備的な選択肢と考えておけば良いだろう。

 しかし、使い道はある。例えば、出張先でメインで使っているPCが壊れてしまって急遽PCやChromebookなどを現地調達した場合、ローカルのOfficeアプリケーションが導入されていないこともある。その場合でも、このOneDriveとOffice Onlineの組み合わせで利用すれば、一時的な作業環境としてそれなりに使うことができる。特にChromebookでMicrosoft純正のOfficeを使いたいと思えば、選択肢はこのOffice Onlineのみになる。

 なお、AndroidのChromeブラウザの場合、Office Onlineでドキュメントの表示もでき、Office Onlineを利用して編集モードにすることも可能だった。将来的には「Office for Android Tablet」というAndroidタブレット向けのネイティブアプリも計画されており、一部ではテストも始まっている。また、iOSやAndroidスマートフォン向けにはすでにOffice Mobileというアプリが提供されており、そちらを利用するとブラウザからでなくアプリからオフィス文書を閲覧したり、編集したりすることが可能になる。

 最終回となる次回はそうしたスマートデバイスから、マルチデバイスでOfficeを利用する方法を紹介していきたい。

OneDriveにアップロードされているPowerPointのファイルをクリックすると……
このように、PowerPoint Onlineが別タブで開かれる。この状態では閲覧モードになっている。”プレゼンテーションの編集"というリンクを押すと、編集モードになる
編集モードにしたところ。上にはリボンが表示され、Office 2013がそのままWebアプリになったかのよう
Office OnlineにはWord Online、Excel Online、Power Point Online、OneNote Onlineが用意されており、OneDriveにアップロードされているファイルを閲覧、編集できる
Excel Onlineの画面、やはりExcel 2013のようなUIで利用できる
Word Onlineの画面。こちらは閲覧モードの表示、もちろん編集モードにすることもできる
同じデータを複数のユーザーまたは複数のデバイスで開くとこのようにメッセージが表示される
同じ文章を、PowerPoint 2013とPowerPoint Onlineで開いたところ。PowerPoint Onlineも特に違和感なく利用できるが、キーショートカットなどは使えないので、PowerPointを使い込んでいる人はストレスを感じるかも知れない
Office OnlineをAndroidのChromeブラウザで表示しているところ
ブラウザの表示をPC版サイトをみるにチェックを入れておいたら、編集モードにもすることができた

(笠原 一輝)