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Windows一本足に幕?Snapdragon X2がLinux対応

PC向けのOSとして、Windows 11、Googlebook、LinuxというマルチOS戦略を明らかにしたQualcomm

 展示会場にはDebianが動作するSnapdragon X2搭載ノートPCが置かれ、Snapdragon PCはWindows専用ではなくなった。Qualcommは、9月22日から9月24日(現地時間)にかけてSnapdragon Summitを開催中だ。2日目にはサウンド・XR関連やPCに関する基調講演が行なわれた。

 この中で、Snapdragonを搭載する第2世代のSurface Pro 12/Laptop 13や、Googlebookが紹介されたほか、Snapdragon X2シリーズのLinuxベースOSのサポートなどが発表された。

第2世代のSurface Pro 12/Laptop 13がQualcommの基調講演中に発表

Qualcomm 上級副社長 兼 コンピュート・ゲーミング事業部 事業部長のケダール・コンダップ氏

 9月23日の午前に行なわれたPC関連の基調講演には、コンピュート・ゲーミング事業部 事業部長のケダール・コンダップ氏が登壇し、「今回はPC向け新製品の発表はないが、PC向けSnapdragonの進展を説明していきたい」と、同社PC製品の現状について説明した。

 QualcommはPC向け製品を基本的に2年に一度投入しており、2023年10月のSnapdragon Summitで、Oryon CPUを採用したSnapdragon Xシリーズの最初の製品となったSnapdragon X Eliteが発表されている。

 2024年においては、多くのOEMから発表されたSnapdragon Xシリーズ搭載製品などが紹介されている。

 2025年9月に開催されたSnapdragon Summitでは、現行のSnapdragon X2シリーズ最初の製品として、Snapdragon X2 Elite ExtremeおよびSnapdragon X2 Eliteが発表された。

Snapdragon X/X2が実現してきた数字

 コンダップ氏は、Snapdragon X/X2シリーズの現状について、「PC向けのSnapdragonをリリースした当初から“互換性”について言われ続けてきたが、すでに7,300を超えるアプリが我々の製品で動くようになっている。さらにデザインウィンは170を超えており、多くのストアで製品が扱われるようになっている」と述べ、Qualcommが取り組んできたArm CPUのソフトウェア互換性問題や、OEMの獲得に向けた努力などが実を結んでいると説明した。

コンダップ氏がMicrosoftのオスターン氏にマンチェスター・ユナイテッドのユニフォームをプレゼント
第2世代Surface Pro 12とSurface Laptop 13を紹介するMicrosoft Surfaceデバイス担当 執行役員ベレット・オスターン氏

 コンダップ氏は、Snapdragon X2シリーズを搭載した最新製品として、Microsoftの第2世代Surface Pro 12/Laptop 13を紹介し、ゲストとしてMicrosoft Surfaceデバイス担当 執行役員ベレット・オスターン氏が登壇した。

 第2世代Surface Pro 12/Laptop 13は、QualcommのSnapdragon X2 Plusを採用しており、この基調講演の中で正式発表となった。

 コンダップ氏はオスターン氏にQualcommがスポンサーを務めるイギリスのサッカーチーム「マンチェスター・ユナイテッド」のユニフォームで、Microsoftのロゴを入れたものをプレゼントするなど、Microsoftとの蜜月をアピールした。

ModularのAIソフトウェアをMicrosoftがWindowsに採用

 Qualcommは6月にModularの買収を発表(7月に完了)しており、MicrosoftはModularの技術をWindowsに取り込むことを明らかにした。Modularは、複数の異なるベンダーのAIハードウェアを、異種混合してAIソフトウェアを実行するための開発環境を提供している。

Qualcomm、Windows一点集中からマルチOS戦略への転換を鮮明に

GooglebookはChromeOS+Android

 コンダップ氏の講演の後半は、Microsoft以外のベンダーとの協業をアピールする内容となり、前半とは逆にMicrosoftとの距離を取り始めている印象を聴衆に与えた。

 コンダップ氏は、最初のAndroidスマホのSoCはQualcommだったことに言及し、同社とGoogleが長期間パートナーとして協業してきた歴史を強調した。

 そのうえでGoogle 副社長 兼 ラップトップ・タブレット・教育・Androidエンタープライズ 事業部長のジョン・ソロモン氏をステージに呼び、Googlebookについての説明が始まった。

Google 副社長 兼 ラップトップ・タブレット・教育・Androidエンタープライズ 事業部長のジョン・ソロモン氏
Snapdragonを搭載したGooglebookはDellとHP

 Googlebookは、Acer、ASUS、Dell、HP、Lenovoの5社から10月4日に米国で販売されるが、このうちDellとHPの製品がSnapdragon X Eliteを採用している。

Snapdragon X2シリーズでLinuxをサポート

 また、コンダップ氏はSnapdragon X2シリーズで、Linux OSのサポートを開始すると明らかにした。これまで、QualcommのノートPC向け製品は、Windows 11が最優先で、Chromebookについて触れることはあったが、基本的にSnapdragon Xシリーズ以降は、WindowsのみがサポートOSとされてきた。

 しかし、今回Snapdragon XシリーズでGooglebookがサポートされたほか、Linuxのサポートも加わり、Windows一本足打法から、マルチOSに舵を切ったことを明白に印象付けた。

ASUSがUbuntu搭載ノートPCを来年(2027年)発売予定
右下のノートPCでDebian Linuxが動作している

 なお、Linuxが導入されたSnapdragon X2搭載ノートPCは、展示会場に置かれていたが、そこにはディストリビューションとしてDebianが採用されていた。今回の基調講演ではUbuntuへの対応も明らかにされ、来年(2027年)Ubuntuを搭載したASUSのノートPCが発売される計画も示された。