特殊な金属を使った「花柄」PCケース
最近のPCケースのトレンドは、放熱効果の高い総アルミ製ケースだが、ここにきて、静粛性を強調したり、低価格であることをウリにするアルミ製PCケースが登場するなど、マニア向けから一般向けになってきている。アルミ製ケースが各社から登場した背景の1つには、従来のスチール製ケースに比べ、価格が高く、利益率も良いということもある。このため、メーカー各社は、スチール、アルミに続く第3の素材を求めていた。 リチウムを使ったLシリーズは、軽いのが特徴である。リチウムは、最も軽い金属元素であるためだ。ただし、リチウムは、水と容易に反応してしまうこと、人体にとって有害であることなどから、いままでPC用ケース素材としてはまったく使われていなかった。しかし、★野重金属工業の特殊な表面処理と特殊樹脂による表面コーティングで、リチウム素材を完全に密封し、ユーザーが直接手を触れることができないようにしてある。 Bシリーズは、素材としてベリリウムを使ったケース。ベリリウムは、軽い上に剛性が高く、かつて、レコードピックアップに使われたこともある。しかし、やはり人体にとって有害な物質であるため、いままでPCケース用素材としては使われていなかった。 両シリーズ共に、特殊樹脂表面に流行の「花柄」がデザインされている。同社では、この花柄模様は印刷ではなく、樹脂素材によるものだとしており、この技術を開発するのに5年かかったいう。 なお、★野重金属工業では、今年の夏まで発光機能を持つウラン素材を採用したUシリーズを商品化する予定。放射線の影響がどうなるか、不明なまさに人柱的存在。アルミで始まったPCケースの素材競争だが、ここにきて新しい素材が登場することでよりバリエーションが増えていきそうだ。
□★野重金属のホームページ (2001年4月1日)
[Reported by 塩田紳二] |
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