β2アドレナリン受容体とケモカイン受容体の間には、β2アドレナリン受容体が刺激されるとケモカイン受容体の感受性が増すというクロストークが存在する。交感神経からのノルアドレナリンの入力は、この受容体間クロストークを介してリンパ球のリンパ節への保持を促し、その結果としてリンパ球のリンパ節からの脱出を抑制する。この交感神経によるリンパ球動態の制御メカニズムは、リンパ球の体内動態の恒常性を保つだけでなく、炎症性疾患における病原性リンパ球の動態にも関与している