【増税&新生活企画】4月までに買い(替え)たいフルHD超ディスプレイ

　春と言えば新生活シーズンで、入学や就職で色々なものを買ったり、買い替えたりするだろう。だが、今年の4月のそれは、1つの点で今までと大きく異なる。それは5%から8%への消費税増税実施だ。3%とは言え、単価の高いものだとそれなりに効いてくる。そこで本稿では、最近機種数が増えてきたフルHD超のディスプレイをひとまとめにご紹介する。

　PC用液晶ディスプレイで、フルHD(1,920×1,080ドット)が当たり前になって久しく、現在この解像度が主流であり標準的だと言っていいだろう。各社からさまざまな製品が出ており、今では価格も実売では1万円を切ろうかという勢いだ。

　そういった中、TV業界では4Kが強烈にプッシュされ、モバイル業界では、10型以下でもフルHD超のものが出てきているのと比べると、ややゆっくりとした立ち上がりだが、PC向けもフルHDを超える製品の数が着実に増えている。パネルの生産数が少なく、まだプロシューマやビジネス用ハイエンド向けと位置付けられているため、フルHDと比べるとそこそこ価格差はあるが、多くの製品は10万円を切っており、一般ユーザーでも手が届かない範囲ではない。また、近々に主流がフルHDからそれ以上に移り変わることは考えにくく、今買っておいても、急に値下がりするということはまずないだろう。

　PCで解像度が上がることのメリットは、閲覧性が増すの一言に尽きる。写真編集、イラスト作成、表計算などで生産性が向上するのはもちろん、ゲーム用途でも複数のチャットウインドウを開いたりでき、特に21:9などでは没入感も高まるという利点もある。高解像度過ぎると、文字が見にくくなるが、モバイル機器と違って、PC用液晶は概ね27～30型程度のサイズなので、標準の文字サイズでも大きな支障はないだろう。

　市場で一般的に入手可能なフルHD超の製品を解像度で分けると、2,560×1,080ドット(Ultra-wideフルHD)、2,560×1,440ドット(WQHD)、2,560×1,600ドット(WQXGA)、3,840×2,160ドット(4K/Ultra HD)の4つがある。前述の通り、ハイエンド向けという位置付けなので、解像度が高いだけでなく、カラーキャリブレーションに対応するものも少なくない。

　ユーザーごとに用途や重視する点は変わってくるので、一言でどれがお勧めとは言いにくいが、ゲームをするなら応答速度は速い方が良いし、スピーカーも高出力のものがついていた方がいいだろう。プロフェッショナルな画像や映像関係なら、10bit出力やカラーキャリブレーション対応、そしてピボット対応の有無あたりが着目点だろうか。パネルについては、今回取り上げる機種は全てIPS系になっており、視野角は広いので、正面と端とで色味が大きく変わると言うことはないはずだ。とは言え、色合いの好みなどもあるし、最後には店頭で確認してからの購入をお勧めする。

　なお、表の応答速度は中間色、ディスプレイインターフェイスの括弧の中の数字はバージョンで、価格は2月下旬における調査時(5%税込み)のものとなっている。

2,560×1,080ドット

　2,560×1,080ドットは約21:9の超ワイド画面で、どちらかと言うと映像の視聴やゲームプレイ向けという位置付け。中心価格帯も5万円程度に抑えられている。NEC DSの製品を除いては、パネルの仕様は横並びなので、判断の基準は外観や、ディスプレイインターフェイスの差あたりになるだろう。

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2,560×1,440ドット

　2,560×1,440ドットは、アスペクト比が16:9でフルHDと同じため、今回取り上げる中でラインナップが最も多い。また、広色域やカラーキャリブレーション対応を謳う製品も多い。

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2,560×1,600ドット以上

　2,560×1,600ドットは、1,920×1,200と同じ16:10で、製品数は少ない。完全にプロ向けで、いずれも10bit出力に対応する。

　10万円台で4Kに対応するのは、デル製品しかないので、これが唯一の選択肢となる。過去もそうだったが、デルが価格破壊を行なうことで、今後他社も追随することが予想される。実際、Lenovoは28型4K液晶を4月頃に800ドル前後で発売するとCESで発表している。なお、仕様は申し分ないが、サイズが23.8型で画素密度がかなり高いので、文字などは小さくなる。

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