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デル、12万円のLEDバックライト採用30型WQXGA液晶

~動画像編集向けの新しいPCシリーズも立ち上げ

U3014を紹介する、デルマーケティング統括本部リレーション製品マーケティング本部ブランドマネージャの河田浩行氏
発売中

価格:119,980円

 デル株式会社は28日、2,560×1,600ドット(WQXGA)表示対応の30型液晶ディスプレイ「U3014」を発売した。価格は119,980円。米Dellで2月13日に発表されたモデルの1つ。

 本製品の発表にあたりデルは製品発表会を開催。デルマーケティング統括本部リレーション製品マーケティング本部ブランドマネージャの河田浩行氏は、「CAD、CAM、MAE、グラフィックアートの分野で、デルの液晶が世界シェア1位を獲得してきた。今後は、日本でもハイエンドディスプレイの拡販を強めていく」、「デルの強味はソリューション。ディスプレイだけでなく、PCやアプリケーションと一緒に三位一体で付加価値を高める」と、今回の製品投入に対する背景や意気込みを述べた。

 U3014は、前モデルのU3011と同じくIPSパネルを採用した2,560×1,600ドット表示に対応する30型の非光沢液晶ディスプレイ。U3014では、バックライトをCCFLからLEDへ変更したことで省電力化。通常消費電力は60Wで、U3011から45%の削減となっている。

 コントラスト比は最大10万:1から200万:1へ向上。12bit内部処理で、色域はAdobeRGBを99%、sRGBを100%、CIE1976を120%カバーする。また、ハイエンド製品に位置付けられる製品であるため、カラーキャリブレーションを行なった状態で出荷されるほか、ハードウェアキャリブレーション機能を内蔵しており、色補正ソフト「Dell Color Calibration Solution」も同梱される。

 そのほかのパネル仕様は、輝度が350cd/平方m、色数が10億7,000万色、視野角が上下左右178度、応答速度が6ms(中間色)。画面の仮想分割や省電力設定などを行なう「Dell Display Manager」、動画再生領域だけに画質調整を適用する「Smart Video Enhance」にも対応する。

 インターフェイスは若干変更されており、DisplayPort、Mini DisplayPort、HDMI、Dual Link DVI。USB 3.0に対応した3ポートのUSB Hub機能や、6in1カードスロットを備える。

 スタンドは90mmの高さ調整、上19度/下3度のチルト調整、左右各30度のスイベル調整が可能。本体サイズは689.7×201.4×482.7~572.2mm(幅×奥行き×高さ)。重量は10.84kg(スタンド、ケーブル含む)。

 発表会では、アドビシステムズ マーケティング本部デジタルメディア第2部マネージャの岩本崇氏も登壇。本製品を用いて、紙媒体の制作/編集作業においてA3サイズの印刷物を正しい色で画面上で確認できることや、Display Managerを使った画面分割機能を紹介し、「デザインワークの効率化につながる製品」とAdobe製品を使うのに適したディスプレイとして推奨した。

U3014の特徴
U3014の各部名称
U3014
背面
側面のインターフェイス。USB HubはUSB 3.0対応
紙媒体の制作作業におけるU3014の利点を紹介する、アドビシステムズ マーケティング本部デジタルメディア第2部マネージャの岩本崇氏
Display Managerを使うと仮想的に画面が分割される。ウィンドウをドラッグすると分割された領域が赤枠で表示され、自動的に赤枠に沿ってウィンドウサイズが調整される

 このほか、米国で同時に発表された24型液晶の「U2413」も会場内で参考展示。具体的な発売時期は明言がなかったものの「近日中に発売する」(河田氏)としている。

参考展示されたU2413
ピボットも可能
インターフェイスはDVI-D、DisplayPort、Mini Display Port、HDMIのほか、USB 3.0対応Hubやカードリーダを備えている

映像/画像編集向けPCの新シリーズ

デルコンシューマー&スモールビジネス事業本部コンシューマー事業部営業戦略・企画担当部長の浜田裕之氏

 発表会では、デルが26日に発表した「Dell Graphic Pro」シリーズも紹介された。同シリーズの説明を行なったデルコンシューマー&スモールビジネス事業本部コンシューマー事業部営業戦略・企画担当部長の浜田裕之氏は、「コンシューマ製品の戦略として、ゲーミングPCのAlienwareやUltrabookに最近は力を入れていた。これに続く3本目の柱」と位置付けを説明。

 HD動画や高画素の一眼レフデジカメが一般的になり、これらを快適に使えるようPCの性能が求められていることから、既存製品の中から、こうした用途に向く製品を「Graphics Pro」シリーズとしてピックアップし、個人ユーザーに提案していくものとなる。

 ラインナップは据え置き型を中心にしており、15.6型ノートPCの「Precision M4700」、「XPS 15」、「Inspiron 15R Special Ediiton」。17.3型ノートPCの「Precision M6700」、「Inspiron 17R Special Edition」。デスクトップ/オールインワンPCの「Precision T1650」、「XPS One 27」、「XPS 8500」となる。

 ラインナップの方向性として、第3世代のCoreプロセッサやディスクリートGPUを搭載(一部はスタンダードモデル以上でのGPU搭載)することが条件になっているという。また、Precisionシリーズはワークステーションという位置付けであるため、これまで法人顧客のみの販売としていたが、Graphic Proシリーズに組み入れられたことから個人登録の顧客も購入できるようになる。

 現在はこのシリーズの発売を記念し、100万円相当のワークステーションが当選するオープン懸賞のほか、期間中に購入するとAdobe Photoshop Elements 10とPremiere Elements 10が標準添付されるなどのキャンペーンを実施している。

Dell Graphic Proシリーズの特徴
シリーズのラインナップ
キャンペーンの概要

(多和田 新也)