Let'snote SX/NXシリーズ開発者インタビュー
〜増えていた要望に応え薄型化を実現



 従来モデルと同等の堅牢性を維持しつつ、大幅な薄型化を実現した、Let'snote新モデルとなる「Let'snote SX」シリーズと「Let'snote NX」シリーズ。ただ、堅牢性を維持しながら大幅な薄型化を実現するというのは、非常に難しい作業だったはずだ。そこで、Let'snoteシリーズの開発を担当している、パナソニック株式会社 AVCネットワークス社 ビジネスソリューション事業グループ ITプロダクツビジネスユニット テクノロジーセンター主幹技師の坂田厚志氏に、開発経緯や苦労した点などをうかがってきた。

●薄型化に対する要望が増えていた

−−SXとNXでは、従来モデルから大幅な薄型化が実現されましたが、なぜ薄型化を実現しようということになったのでしょうか。

パナソニック株式会社 AVCネットワークス社 ビジネスソリューション事業グループ ITプロダクツビジネスユニット テクノロジーセンター主幹技師、坂田厚志氏

 Let'snoteシリーズは、B2Bをメインにやっていまして、年に2回、法人のお客様とのミーティングを行なっています。その中で、モバイルするのが当たり前という世界になってきて、持ち運びを重視して欲しいという声が年々増えていました。そこで、我々としてもそこにお応えしないわけにはいかないということで、実現することになりました。(薄型化の検討を)全くやってなかったというわけでなく、どうすれば薄くできるかという検討を続けていた中で、ようやく今回、これぐらい薄くできそうだという所に到達したので、ようやくみなさんの声にお応えできるようになったというわけです。

−−Let'snote S8が登場した時にもお話しをお伺いしましたが、その時には、むやみに薄型化するより、堅牢性や性能の維持を重視しているということでした。その時とは環境などが変わってきたということなのでしょうか。

 そうですね。我々はずっと“モバイル”という話をさせていただいて、スマートフォンやタブレットも含めて、ようやくみなさんが当たり前にモバイルするような環境になってきました。そういった中で、PCもモバイルしやすい方がいいという声が強くなってきていましたので、その声にお応えしなければならない、という思いが強くなっていました。

−−一般ユーザーからは以前から薄型化に対する要望は大きかったと思いますが、ビジネスユーザーからの要望も大きくなってきていたのですか?

 そうですね、年々増えていました。

−−昨年(2011年)登場したUltrabookも含め、薄型のノートPCが増えたという背景もあるとお思いでしょうか。

 他社さんがどうしていかれるかという所は我々も注視しています。ただ、堅牢性や性能を削ってまで単に薄くするというだけでは、お客様にご迷惑をかけてしまうことになりかねません。ですので、やるなら堅牢性と性能を両立した上でやる、ということで取り組みました。

●ボンネット構造の一部を厚くすることで、強度を保ちつつ高さを低く

−−実際に薄型化に取り組まれる上で、最も難しかった部分はどこですか?

 まず、いかに天板を薄くするかというところですね。また、本体を薄くするための部品の配置も難しかったです。天板は、強度を落とさずに薄くする本体を1mmでも薄くするために、バッテリやHDD、ドライブ、メイン基板の位置など全て見直しています。

−−天板のボンネット構造は、従来と比べて非常に凹凸が低く、薄くなだらかになっています。

 従来までは、凹凸の高さで強度を稼いでいましたので、(凹凸が)低くなると弱くなるというのは目に見えていました。そこを、いかに100kgfの圧力に耐えるようにするのか、という点が非常に難しかった点です。

−−そこは、どのように実現したのですか?

 天板全体を厚くしてしまうと、重量が重くなってしまうので、部分的に厚くすることで、強度を高めています。具体的には、凹凸の立ち上がりと立ち下がりの部分を、他の部分より20〜30%ほど厚くしています。実際に天板部分を押してみると、従来より弱くなっているように感じるかもしれませんが、それは凹む面積が増えているからです。凹む幅は、同じ力をかけた時には、従来のものも新しいものも、ほぼ同じ程度しか凹まないようになっています。

−−天板部分で、一部だけ厚く成型するというのは、技術的に難しいと思うのですが?

 天板部分は鋳造で作っているのですが、厚さが異なると、素材を流し込んだ時の流れるスピードが変わってしまいます。つまり、薄い部分は素材が流れにくく、厚い部分は素材が流れやすくなるわけです。これでは、うまく物作りができなくなりますので、わざとリブを作って、厚い部分と薄い部分でほぼ同じように素材が流れるような工夫をしています。また、このリブは強度を高めるという意味でも役立っています。

−−このような特殊な構造は、試作段階ではともかく、量産しようとするとかなり難しい取り組みになると思いますが。

 そうですね、そこは試行錯誤の繰り返しでした。

−−素材自体は従来と同じですか?

 はい、同じです。マグネシウム合金です。

−−ボンネット構造の薄型化以外で、液晶部分の薄型化はどういった部分がありますか?

 液晶パネルの厚みはほとんど変わっていませんので、凹凸部分だけです。

SX/NXのボンネット構造は、従来から凹凸が薄くなったが、従来同様100kgfの耐圧性能を備える 天板の内側。ボンネット構造の凹凸の立ち上がりと立ち下がり部分を、他の部分より厚くすることで、従来同様の強度を実現 鋳造時の素材の流れを均一化するための工夫として、斜めのリブを作っている。このリブは、強度を高めるという意味でも役立っている

●キーボード面をマグネシウム合金にし、部品配置を見直して本体側の薄型化を実現

−−そこから先の薄型化は本体部分で稼いでいるわけですね。

 そうですね。まず部品の配置を見直して薄くしています。また、従来樹脂だったキーボード面の素材をマグネシウム合金にしています。これで、キーボード面がたわみにくくなっていますので、内部の部品とのすき間を少なくしています。

−−薄型にして強度を保つとなると、キーボード面もマグネシウム合金にする必要があったということですね。

 そうですね。たわんでしまうと、どうしても下の部品に干渉してしまいますので、たわみは最小限に抑えなければならないのです。ただ、そのおかげで、キーボード部分のたわみも抑えられています。そこは、狙ったわけではないのですが、強度が増してキーボードのたわみも減っています。

−−中の基板も変わっていますか?

 はい、変わっています。厚みを重視して、(メインメモリ用の)DIMMソケットを基板表裏に取り付けています。また、高さの低い部品を使ったり、部品の配置も何パターンも見直しました。S8の時には10パターンぐらいしかやらなかったのですが、今回はその倍以上の検討を行なっています。さらに、配線密度も15%ほど上げています。基板の面積自体は、従来から5%ほどしか小さくなっていません。

薄型化を実現するために、キーボード面と底面にマグネシウム合金を採用 キーボード面がマグネシウム合金となったことで、たわみが減り、内部部品とのすき間が減っている キーボード面の強度が高まったことで、キーボードのたわみも減った
S10のメイン基板(上)と、SX1のメイン基板(下)。SX1のメイン基板は形状の変更とともに、サイズも若干小さくなっている 薄型のパーツを採用するとともに、基板表裏にSO-DIMMスロットを配置
裏面側のSO-DIMMスロットには本体底面側からアクセス可能 底面ボディ。左下の穴はSO-DIMMスロットにアクセスするためのもの。素材はもちろんマグネシウム合金

−−他に、本体部分の薄型化につながる新しい構造はありますか?

 これは、得意になって言えるものではないのですが、バッテリの位置ですね。バッテリをキーボードと重ならないように配置しています。従来はキーボードとバッテリが重なっていたので、薄さという点では不利になります。また、ファンも薄くする必要がありました。ただ、薄くしつつ従来と同等以上の風量を確保しなければ、通常電圧版のCPUを搭載できませんので。

−−ファンはどういった部分が変わっていますか?

ファンは、従来のもの(右)より薄くなったが、サイズが大きくなり、従来同等以上の冷却能力を実現

 ファンは羽の形状が変わっています。また、サイズも大きくなっています。薄くした上で十分な風量を確保するために大きくなりました。これで、従来と同等以上の放熱性能を実現しています。現状から(TDPが)10Wや15W上がってしまうと、少々厳しいですが。

−−SXでは、ヒンジの構造が従来と大きく変わっています。ここも、薄型化という意味でかなり重要な部分だと思いますが。

 従来の形にしなかった理由は、横幅を大きくしたくなかったからです。液晶が16:9で横長になっていますが、A4の紙の横幅を超えたくなかったのです。従来と同じ形状ですと、そこだけ出っ張って、せっかく薄くなったのにカバンに入れづらくなってしまいますから。ただ、ヒンジ部分は従来から小さくなっていますが、そこにケーブルを通す必要がありますので、そこはやり直しを何度もやりました。

−−この構造のヒンジを採用したので、バッテリを後部に持って行けたというのもありますか?

 実は、それは順序が逆でした。バッテリを後ろに持って行かなければならないので、ヒンジはここに置かないとダメだ。なのでここに置けるヒンジを作れ、といった感じでした。

−−構造が変わったと言えば、シェルドライブも構造が変わっていますね。

 今回、(キーボード面の素材を)樹脂からマグネシウムにするときに、樹脂パーツは複雑な形が取れるのですが、マグネシウム合金は複雑な形をとりにくいのです。そこで、一部複雑な構造になる部分を、別パーツとして樹脂で作ってアタッチメント化することで、(キーボード面のシェルドライブ部分の)マグネシウム合金側の構造を簡略化しています。シェルドライブは、我々にとって譲れない部分ですが、この部分を簡略化しないと物作りができなくなってしまいますので、ここは苦労しました。

−−薄型化と関連があるかもしれませんが、小型のACアダプタを新たに用意したのは、どうしてですか? やはり企業ユーザーの声でしょうか。

 (PCとACアダプタを)外に持ち出す時に、自分の荷物を少しでも軽くしたいということで、小さいACアダプタができないですか、という声がありました。標準のACアダプタは容量が65Wですが、容量そのままでサイズを半分にするというのは、まだ技術的に難しいです。そこで考えたのが、本体のバッテリは大容量ですので、作業中にバッテリーの消耗を抑制するようなACアダプタという考え方にすれば、容量の少ないACアダプタでもいいのではないか、ということで、容量が半分以下の小型ACアダプタを用意しました。今回は、大容量と小容量のバッテリに、標準のACアダプタと小型で小容量のACアダプタを用意していますので、お客様が自由に選択して利用していただければいいと考えています。

バッテリを本体後方に搭載するようにするため、ヒンジの形状を変更 シェルドライブのうち、複雑な構造になる部分を樹脂製でアタッチメント化することで、キーボード面のマグネシウム合金化に対応 荷物を少しでも軽くしたいという声に応え、小型の少容量ACアダプタを実現

●誤入力率の下がる新型キーボードを採用

−−今回、キーボードの形状が変更されて、Jシリーズと同様のリーフトップキーボードになっています。これは、リーフトップキーボードの評判が良かったからということでしょうか。

 Jシリーズで、誤入力率を下げるということに寄与していることがわかりましたので、B5サイズでも同様ではないかということで、内部で実験してみました。すると、もともと誤入力率の少ない人に関してはそれほど効果がなかったのですが、誤入力率の高い人にはそれなりの効果が認められました。そこで、やはり(誤入力率を下げる)効果があるということで採用することにしました。

−−カーソルキーが一段下がっていませんが、これは本体の奥行きが短くなったからでしょうか。

 それもあります。ただ、Fシリーズでは同様の形状となっています。どちらがいいのか(カーソルが一段下がっているかどうか)という議論もありましたが、今回は下がっていない方が見た目がきれいですし、キートップも大きくなっていますので、それほどご迷惑をおかけすることはないだろうと判断しました。

−−個人的には、右Shiftキーをよく使うので、カーソルキーが一段下がっている方が使いやすく感じます。

 なるほど。ただ、カーソルキーを一段下げてサイズが小さくなると、かなり使いづらくなると思います。それなら、サイズの大きい方がいいということになりました。

−−また、右Fnキーは面白いアイデアだと思ったのですが、これはどういった所から出てきたアイデアですか?

 これは、実は設計側のアイデアではなく、デザイン部門の提案で採用したものです。モバイルノートですから、片手で本体を持って操作する方が多いのですが、法人様はセキュリティを高めていますので、(Ctrl+Alt+Delを押して)パスワード入力の画面を呼び出す必要があります。しかし、片手では(Ctrl+Alt+Delを)押せないですよね。片手で(Ctrl+Alt+Delを)押せるような方法を実現できないでしょうか、という提案でした。

 開発段階では、あるボタンを押して、そのあとに押した3つのキーを同時に入力するようなものも考えました。つまり、あるボタンを押したあとに、CtrlとAltとDeleteを1つずつ押せば、それが同時に処理されるというわけです。ただ、これはわかりにくいし、使いにくいよね、ということで、右にFnキーを置いてBackspaceと組み合わせることでCtrl+Alt+Delを片手で入力できるようにすれば、カーソルキーに割り当てられているPgUpやPgDnなども入力しやすくなるし、いいのではないか、ということで付けることにしました。

Jシリーズで好評だったリーフトップキーボードを採用。誤入力率を下げる効果を確認したことが、採用の最大の理由 片手でCtrl+Alt+Delを押せるように、右にFnキーを配置し、Backspaceとの併用でCtrl+Alt+Delの入力を実現

●液晶の16:9は世の中の流れ

−−液晶ディスプレイは、アスペクト比が16:10から16:9に変わりましたが、ここはいろいろと議論があったと思いますが。

 これは、業界標準ということで、我々としてはどうしようもない部分でして、16:9を使わないといけないというか、使いこなさなければいけないと考えています。設計側の想いとしては、16:10のほうが使いやすいというのはあるのですが、世の中の流れは16:9になっていますので。

−−パネル自体も、16:10のものは入手が難しくなっていますね。

従来モデルから表示できる情報量を減らさないように、12.1型ながら1,600×900ドット表示対応の液晶パネルを採用

 そうですね。その中でただ1つこだわっている点が、縦の解像度です。従来モデルは800ドットでしたが、一般的な1,366×768ドットのものでは縦が狭くなってしまいます。それは嫌だったので、16:9をやるなら縦は900ドットだ、ということで1,600×900ドットのパネルを採用しています。

−−ただ、12.1型というサイズで1,600×900ドットを実現すると、表示される文字のサイズがかなり小さくなってしまいます。そこは懸念はありませんでしたか?

 表示される文字の大きさはJシリーズとほぼ同じです。ただ、Windows 7であれば、フォントサイズを大きくしても汚くならないので、ダッシュボードから簡単にフォントサイズを変更できるようにしています。

−−この解像度を実現するなら、もう一回り大きい液晶を採用するという選択肢もあったかと思います。

 本体サイズを大きくすることは一切考えていませんでした。13型以上になりますと、カバンに入れにくくなりますので、当初から考えていませんでした。13.3型のノートはカバンに入れにくいという声が、法人様から多く聞こえていましたし、我々もこれより大きくなるとカバンに入れにくくなると思っています。

−−このサイズの液晶だと、解像度は1,366×768ドットだろうと考えるのが普通だと思います。ただ、そこであえて1,600×900ドットを搭載してきたのは、かなりの英断というか、思い切った判断だと感じましたが、そういった意識はありませんでしたか?

 とにかく私が、縦の解像度が少なくなって情報量が減ることが嫌だったんです(笑)。もちろん、文字の大きさがJシリーズと同じになるので、文字が小さいという声が聞こえてくるのではないかという気はしています。それでも、Jシリーズで文字が小さいという声はあまり聞いていなかったんです。ただ、それよりは縦解像度を減らさず情報量を確保するという方を重視しました。

−−ちなみに、フルHD解像度という意見はありませんでしたか?

 13型でフルHDの液晶を搭載するノートがありますが、そこまでいくと、文字が見にくいという声が大きいようです。これ(12.1型で1,600×900ドット)でもどうかな、という意見もありましたが、フルHDまで行くと非常に見づらくなってしまいますので、そこまでは狙いませんでした。

−−また、液晶パネルの表示品質が変わっているように感じましたが。Sでは青が強く感じられましたが、SXでは発色がナチュラルになったように感じました。

 液晶パネルメーカーが変わっていますので、それによる差があるかと思います。基本的にLet'snoteはB2Bがメインと考えていますので、写真や映像に使っていただくというところまでは申し訳ないですが考えられていません。(表示品質が)ある一定の範囲内に収まっていればいいということで液晶メーカーにお願いしているので、その中で青に寄っていたり赤に寄っていたりということがあるかもしれません。

Webカメラ搭載は、ビジネスユーザーからの声が増えたため

−−今回、Webカメラが標準搭載となりましたが、これはどういう意図があるのですか?

 これまでカメラは搭載していなかったのですが、法人様のお客様からWeb会議のためにカメラが欲しいという声が増えてきていたのです。そこで、標準で搭載していればそれなりの価値を見てくれるのかという想いもあったので、思い切って搭載しました。

−−個人ユーザーの観点では不要にも感じます。

 ただ最近は、SkypeなどでWebカメラを使いたいという声が個人ユーザー様からも増えていました。また、我々は大学生協にも納めさせていただいてますが、そこからもWebカメラが欲しいという声が届いています。

●スマートフォン連携は、新たな使い方の提案

−−スマートフォン連携についてですが、もともと企業ユーザーの声が大きくて対応したのですか?

 ゼロではなかったですね。環境として、PCとスマートフォンをほぼ必ず持っておられるということで、お客様の使い勝手を高めるアプリケーションをご用意できないかと考え、我々のグループの中で、こういった使い方を訴求できないかということで提供させていただきました。

−−いわゆる、リモートデスクトップと同等の機能と考えていいですか?

 そうです。Officeのファイルなどは、スマートフォンにコピーすればスマートフォンでも閲覧できますが、Android側でサポートされていない形式のファイルは閲覧できません。そういったものも、この機能を利用すればスマートフォンから閲覧できます。もちろん、これで全てをやろうというのは無理です。ただ、PCをカバンに入れている状態で、PCを取り出さずにスマートフォンから内容を閲覧できれば、利便性の向上につながるのでは、と思っています。

−−スリープ状態のノートPCをスマートフォンから起動して、内部のファイルを閲覧したりできるというのは、確かに面白い試みだと思います。ただ、必要性という意味では、あまり大きくないかもしれません。

 我々も、これがいけるという確信が100%あってやっているというわけではありません。ただ、こういった使い方もできますよ、ということを提案するという意味で、一度やってみようということになりました。反響をいただければ、進化させていきたいと思っています。

−−当初は、パナソニック製のスマートフォンが対象となっていますが、将来は他社のスマートフォンでも利用できるようにする予定ですか?

 それは、お客様のご要望次第だと思っています。

●Ultrabookについて

−−ちなみに、薄型化の余地はまだ残されていると考えられてますか? また発表会ではUltrabookに関しても言及されましたが。

 それ(さらなる薄型化)はやらないといけないかな、と思っています。また、Ultrabookもやらないといけないかな、とは思っていて検討はしています。Let'snoteがUltrabookになったらこうなるよ、というのをお見せしたいと思っています。

−−Ultrabookは、Let'snoteのブランドの中で作ろうとすると、あの薄さの中にLet'snoteの堅牢性などの特徴を入れ込む必要が出てくるので、かなり実現が難しいと思いますが。

 でも、やらないといけないでしょうね、そこは。

−−光学ドライブを搭載する必要がなく、HDDではなくSSDを搭載すればいいので、堅牢性という意味でのハードルは低くなるかもしれませんね。

 それはそのとおりです。

−−Ultrabookが出るとしたら、やはりLet'snoteブランドで出てくるのですか?

 そのあたりはまだ検討中です。

−−ただ、ブランドが変わるとしても、Let'snoteのDNAが受け継がれた、延長線上の製品にはなりますよね。

 そうですね。そうしないと差別化できないので。Ultrabookという言葉ひとくくりで比べられているだけでは、我々の製品を選んでいただけるというところが見えません。我々の製品を選んでいただくためには、Ultrabookのカテゴリではあっても、他のUltrabookとはちょっと違うというところを訴求させていただかないといけないと考えています。

−−最後に、読者へ一言お願いします。

 薄くなったからといって、使っていただいて、モバイルしていただいて、すぐに調子が悪くなってしまうというのでは、お客様にご迷惑をかけてしまいますので、それは我々も1番やってはいけないことだと考えています。

 薄くなっても、堅牢性と性能と長時間駆動はキープしていきたい。法人ユーザー様だけでなく、一般ユーザー様も、生産性向上と言いますか、何か作業を行なう時に、より使いやすく、より早く処理が終わるようなことを考えながら作っていますので、これからもどんどん使って下さい。

(2012年 3月 5日)

[Reported by 平澤 寿康]