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米国にメートル法導入の機運高まる?

〜米国防高等研究計画局がメートル法に基づいたプレゼン資料を公開

 現在、世界において3カ国を除き、全ての国が長さの単位としてメートル、重量の単位としてキログラムを基準とするメートル法を採用している。しかし、その例外の3カ国に含まれるのは世界の大国である米国だ(残りはリベリアとミャンマー)。米国が採用しているのはヤード・ポンド法となる。

 国際的取引がますます多くなる中、アメリカのヤード・ポンド法は通商上や学術研究などいろいろな場面で障壁となっている。例えば1983年に起きた航空機の事故は、給油量の計算の際にキログラムとポンドを取り違えた事を理由に発生した。

【お詫びと訂正】1983年に起きた航空機事故について、初出時に墜落したとしておりましたが、実際は墜落しておりません。お詫びして訂正させていただきます。

 長年使い慣れた単位を変更することに対しても大きな障壁があるため、米国がすんなりとメートル法に移行するとは考えにくい。だが、そんな中でも、米国の科学者やエンジニアのコミュニティーを中心に、メートル法の採用への機運は徐々に高まりつつあるという。

 そう言った動きを受け、また、2016年が米国内で初めてメートル法の利用が合法化された1866年から150周年であり、かつ非営利団体の米国メートル法組合が設立されて100周年でもあることから、米国防高等研究計画局(DARPA)は24日、原子から宇宙までをメートル法によるサイズで示したプレゼン資料「Powers of Ten」を公開した。

 この資料では、原子から銀河まで、DARPAが研究・開発に関わってきたさまざまなもの・事象について、そのサイズをメートル法で示している。例えば走査型トンネル顕微鏡が映し出したインジウム原子なら10の-10乗m、偽造防止用に開発された極小のIDチップは10の-3乗m、人型ロボットなら10の0乗m、望遠鏡が捉える銀河なら10の19乗mという具合だ。

 個人的には、米国がメートル法を採用した暁には、アメリカ人との日常会話をよりスムーズなものにするため、温度についても華氏から摂氏に移行してくれればと思う。

(若杉 紀彦)