やじうまPC Watch

小型ドローンが撮影した写真でマッターホルン山を高精細3Dデータ化

senseFlyのドローン
10月15日(現地時間)発表

 スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)は15日(現地時間)、ドローン(無人航空機)を使い、スイスマッターホルン山の精密な3Dモデルを作成したと発表した。

 今回用いられたのはEPFLのスピンオフであるsenseFlyが作成したドローンと、Pix4Dが開発した写真解析技術。senseFlyのドローンは、重量が1kg以下と軽いが、プログラムにより乱気流が発生するような高高度でも安定した無人飛行が可能。本体にはデジカメを収納でき、この度マッターホルン山の高度3,000m地点に設営されたベースキャンプから3機を、高度4,478mの頂上から1機を計6時間飛ばし、2千枚以上の写真を撮影した。その後に、Pix4Dの技術で、その写真を元に、10cm単位という精密さでマッターホルンを3Dモデリング化した。

 最終的なイメージは下記の動画を見てもらうと分かる通り、デジカメの写真から起こしたとは思えないほど、起伏に富み、精細なテクスチャは不自然な切れ目など一切なく、リアルな3Dの山が再現されている。

 すでにいくつかのオンライン地図サービスは、一部の建物や地形が3D化されており、衛星写真を元にしたテクスチャによって、それらしくは見えるが、まだ“張りぼて感”はぬぐえない。しかし、この2社の技術が発展し、応用されれば、今後3D地図が大きな進化を遂げることもあり得るだろう。

Pix4Dの技術で3D化されたマッターホルン

(若杉 紀彦)