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自律的に離着陸できる無人ヘリコプターが開発

9月18日(現地時間)掲載

 米Near Earth Autonomyやカーネギーメロン大学などが協力し、世界で初めて自律的な離着陸が可能なフルサイズヘリコプターが開発されたことが18日(現地時間)、IEEE Spectrumのオンライン誌に掲載された。

 開発されたのは、Boeingの無人ヘリコプター「Unmanned Little Bird」(ULB)を利用したもの。ULBは無人飛行が可能だが、できるのは決められた所定のコースを飛ぶこと。これに対し、今回開発されたヘリコプターは、レーザースキャナを搭載し、リアルタイムで地形を走査、マップを作成。さらにコンピュータでヘリコプターが着陸可能な場所を割り出し、自律的に着陸(離陸も)を行なうことができる。

 米軍などは、すでに無人飛行機を実用化させているが、無人ヘリコプターが求められるのは、人がいない、あるいは訓練を受けた人がいないところや、山岳などの危険な場所へ、物資を運んだり、被害者を救出したりする状況で、この場合、あらかじめ決められたようにしか飛行できない無人飛行機では対応が難しく、有人飛行の場合は、パイロットが大きな危険にさらされるため、自律的に実行できる無人化が求められていたのだという。

 もちろん軍事用途も見据えての開発と思われるが、災害救助などにも積極的に役立てて頂ければと思う。

(若杉 紀彦)