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北京航空航天大学、密閉空間で365日間にも及ぶ“仮想惑星生活”で自給自足を実験

 北京航空航天大学のボランティアの学生4名が9日(現地時間)、密閉空間で行なわれる200日間にもおよぶ惑星生活などを想定した自給自足のプロジェクト実験「月宮365」の第2段階目に入った。

 このプロジェクトは、地球外や宇宙空間の移住を想定し、密閉空間での自給自足する生活を1年間(365日)送り、その経過を観測する。北京航空航天大学の完全なリサイクルによる生命維持システムを用いた2度目の実験となる。

 月宮365は外界から完全に密閉されているため、人間が生存するのに必要な酸素や食料は植物(大豆、タイガーナット、小麦、里芋)から得て、その糞を植物の肥料、尿を水として100%リサイクルする。アメリカやロシアではすでに同等の技術を持っており、中国はそれに続く形になる。

 目標は365日継続することで、最初のチームの4人が5月10日に入って60日が経過した7月9日に、2つ目のチームと交代した。交代は8時間におよび、この間月宮365は高負荷状態に入った。2チーム目の学生たちは1チーム目と比較して代謝が高いため、月宮365の性能が試される。2チームは200日後にまた交代を行なう。

 北京航空航天大学の教授によると、本実験は肉体的な面での観測だけでなく、精神面での観測の意義も大きく、宇宙進出を目指している中国にとって重要なものになる。また、200日もの間、日光に当たらず生活することになり、そのことがどのような影響を及ぼすかも観察対象になっている。

 ボランティアの学生4名は、将来宇宙飛行士になることを目指しており、自発的に本実験に参加した。