イベントレポート
パイオニア、無線BDドライブのドック単体発売を発表。iOS対応も予定
~シースループロジェクションのデモも
(2013/9/30 18:26)
パイオニア株式会社は、9月17日に世界初の無線対応ポータブルドライブ「BDR-WFS05J」を発表したばかり(レビューはこちら)だが、CEATEC会場では早速その無線ドックの単体発売を明らかにし、デモを行なっている。
BDR-WFS05Jは、無線LANでデータ転送することで、PCとドライブを有線でつなぐことなくBDを再生できる世界初の製品だが、この製品はBDドライブとワイヤレスドックという2つの部品で構成されている。実は、BDドライブ側は何ら特殊なものではなく、一般的なUSB光学ドライブで、製品の要となるのはワイヤレスドックとソフトの方だ。ワイヤレスドックとPCを無線LANで接続し、特殊なUSB接続ユーティリティをインストールすることで、USBデバイスが無線化される。逆に言うと、ワイヤレスドック用の汎用USB用ドライバなり接続ユーティリティなりを用意することで、BDドライブ以外のUSB機器も無線で繋げられるようになるのだ。
そこでパイオニアでは、ワイヤレスドックを年内にも単体(BDドライブなし)で発売する予定で、ブースではワイヤレスドックにUSBスピーカーを繋いでリニアPCMを再生するデモを行なっている。担当者の説明によると、特殊なデバイスを除き、ほぼ全てのUSB機器に対応できるとしている。
また、このワイヤレスドックをiOS端末で利用するためのソフトウェアも現在開発中という。これについて、BDR-WFS05JとしてiOSやAndroidに対応させる予定について尋ねたところ、再生ソフト次第という回答が帰ってきた。Windowsではすでにサードパーティから再生ソフトが用意されているのに対し、iOS/Androidではそれがないというのが最大の障壁で、これをサードパーティが開発すれば、モバイル端末にも対応可能になる目処が立つという。他方、Mac OSについては、再生ソフトがすでにあることから、すでに開発が進んでおり、年内にもソフトウェアアップデートでMac OSに対応可能になるという。
ワイヤレスドック単体の価格についてはまだ未定とのことだが、BDドライブセットの実売価格が25,000円前後で、BDドライブ単体が概ね12,000~13,000円前後なので、それを差し引いたものとそう遠くない価格になるだろう。
このほか同社ブースでは、「シースループロジェクション」のデモを参考出展している。これは、文字通り、プロジェクターからの映像を表示可能なシースルー型デバイス。
仕組みとしては、プロジェクターの映像をガラス上に投影できるのだが、ガラスは無色透明なので、向こう側を見通すことができる。液晶でも同様のシースルータイプが存在するが、今回のパイオニアのプロトタイプは、透明度が非常に高いのが特徴で、プロジェクションをオフにすると、ただのガラスと区別が付かない。ショーウィンドウや、デジタルサイネージ用途を見込んでいる。