ソニー・エリクソン、Android端末「Xperia PLAY SO-01D」発表
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ株式会社は15日、東京ゲームショウ2011開催に合わせ幕張メッセで発表会を開催し、初代プレイステーションのゲームなどが楽しめるAndroidスマートフォン「Xperia PLAY SO-01D」を、NTTドコモより2011年10月~11月に発売すると発表した。
本体はスライド構造となっており、スライドさせることで方向ボタンや△○×□ボタン、アナログ操作を行なうためのタッチパッドなどが現れ、左右の人差し指にあたる部分にはL/Rボタンも配置されるなど、携帯ゲーム機やプレイステーション用コントローラに近い操作性を実現。また、スマートフォンとして世界で始めてソニー・コンピュータエンタテインメントが提供するライセンスプログラム「PlayStation Certified」を取得しており、「クラッシュ・バンディクー」や「みんなのGOLF 2」などのゲームソフトが5タイトルプリインストールされるとともに、PlayStation Certified向けに用意される「PlayStation Store」などから、初代プレイステーション用ゲームや、Xperia PLAY SO-01Dに最適化されたゲームをダウンロードして楽しめる。
本体正面。480×854ドット表示対応の4型液晶を採用 | 本体をスライドさせ、ゲームパッドを開いた様子。中央部にはアナログ操作用のタッチパッドを2個配置している | 左側面。ヘッドフォン端子とmicroUSB端子が見える |
右側面。こちらにはL/Rボタンが配置されている | 裏面。カラーはブラックのみとなる | 背面には、約510万画素のメインカメラを配置。横にはLEDフラッシュも見える |
液晶面上部には、約30万画素のインカメラを配置 | 液晶面下部には、戻る、ホームなど4個の物理ボタンを用意 |
裏面のフタを開けると、microSDカードスロットにアクセスできる | バッテリ容量は1,500mAh(3.6V)だ |
Xperia PLAYは、2011年2月にスペイン・バルセロナで発表されたAndroidスマートフォンだ。
ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ マーケティング部統括部長、金子克之氏 |
日本での発売がこのタイミングになったことについて、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ マーケティング部統括部長の金子克之氏は、キャリアとの調整が整ったことに加え、日本語のタイトルが揃ったことで、満を持して発売に至ったと説明。また、ソニー・エリクソン独自の調査によると、スマートフォンに用意されているゲーム機能の使用頻度は、電話、メール、Web閲覧に次いで4番目に高くなっているとともに、スマートフォンゲーム市場は、ゲーム業界の中でも最も成長が著しいセグメントになっているとする。そこにXperia PLAYや最適化されたゲームコンテンツが揃うことで、手軽で快適にハイクオリティのゲームが楽しめるようになり、新しいマーケットの創造や新しいユーザー層の開拓に貢献できると指摘、期待度の高さを示した。
Xperia PLAY SO-01Dのハードウェア仕様は、海外モデルと同等。プロセッサがQualcommの「Snapdragon QSD8255 1GHz」、メモリはRAMが512MB、ROMが1GB、外部メモリとして最大32GBのmicroSDが利用可能。通信機能は、FOMAハイスピード(HSDPA/HSUPA)およびGSM、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 2.1+EDRを搭載。OSはAndroid 2.3で、テザリング機能もサポート。液晶は480×854ドット表示対応の4型パネルを採用。カメラ機能は、裏面に約510万画素のメインカメラと、液晶面に約30万画素のインカメラを搭載。センサー類は、GPS、加速度センサー、電子コンパス、光センサーなどを搭載。緊急速報エリアメールやspモードなどに対応するが、ワンセグやおサイフケータイには対応しない。本体カラーはブラックのみが用意される。
また、今回の発表会では、プリインストールされるゲームソフトや、今後PlayStation Storeでダウンロード販売されるソフトなどについても発表された。まず、本体にプリインストールされるソフトは、上で紹介した「クラッシュ・バンディクー」と「みんなのGOLF 2」に加えて、「Asphalt 6:Adrenaline HD」、「Star Battalion HD」、「Bruce Lee Dragon Warrior」の5本。このうち初代プレイステーション向けタイトルは、クラッシュ・バンディクーとみんなのGOLF 2の2タイトルで、他の3タイトルはXperia PLAY SO-01Dに最適化されたタイトルとなる。
プリインストールされるタイトル以外に、ローンチタイトルとして約50タイトルが用意されることも発表された。PlayStation Storeでは、「アークザラッド」、「XI[sai]」、「I.Q Intelligent Qube」、「ポポロクロイス物語」など26タイトルが用意される予定。また、ゲームロフト公式サイト「Top HD Games - Gameloft」では「アサシンクリード ~アルタイル・クロニクルズ~ HD」など25タイトル、GMOゲームセンターのアプリマーケット「Gゲー」では「デビルメイクライ4 リフレイン」や「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」など9タイトルが、Xperia PLAYに最適化されたローンチタイトルとして用意される予定となっている。さらに、キャンペーンとして、Xperia PLAY購入者向けに「LocoRoco -Midnight Carnival- 傑作集」が期間限定でPlayStation Storeから無料ダウンロード提供される。ちなみに、PlayStation Storeで提供されるタイトルは、初代PlayStation向けのタイトルのみとなるが、今後の市場の動向やユーザーの反響などによっては、他のプラットフォームのタイトルを提供する可能性も考えているとしている。
初代PlayStationタイトルなど、Playstation Certified対応ゲームは、Android端末向けのPlayStation Storeから入手可能 | PlayStation Storeで入手したタイトルは、プリインストールアプリ「PlayStation pocket」で管理される | ホーム画面の「PlayStation pocketウィジェット」からゲームの起動が可能 |
PlayStation Store以外から入手したXperia PLAY最適化ゲームは、「Xperia PLAY Game Launcher」で管理される | Xperia PLAY SO-01Dには、クラッシュ・バンディクーとみんなのGOLF 2がプリインストールされる | PlayStation Store開設時には、これらを含め25タイトルがローンチタイトルとして提供される予定 |
Xperia PLAY SO-01D購入者向けの特典として、LocoRoco -Midnight Carnival-傑作集が期間限定で無償提供される | PlayStation Store以外にも、GameloftやGゲーなどからXperia PLAY最適化ゲームが入手可能。また、Androidマーケットから入手できるゲームももちろんプレイ可能だ |
ダウンロードしたゲームのうち、PlayStation Storeからダウンロードしたゲームは「PlayStation pocket」という専用アプリで管理され、PlayStation pocketのウィジェットに表示されるアイコンをタップするだけで起動できる。また、GameloftやGゲーからダウンロードしたXperia PLAY最適化ゲームは、「Xperia PLAY Game Launcher」というアプリで管理や起動が可能。Xperia PLAY Game Launcherでは、おすすめゲームが表示されるとともに、購入サイトへの接続も可能となっている。
ちなみに、Android端末向けのPlayStation Storeのサービス開始時期は“年内”としており、Xperia PLAY発売と同時に開始されるかどうかは未定。また、PlayStation Storeのアカウントや購入管理などについて、既に取得しているPlayStation Storeのアカウントと紐づけられるのかなど、どういった形で運営されるかについても未定としている。PlayStation 3で展開している「ゲームアーカイブス」利用者に対し、お得になるサービスも考えているそうだが、詳しいことはまだ決まっておらず、PlayStation Store開設時に発表するそうだ。
(2011年 9月 15日)
[Reported by 平澤 寿康]