イベントレポート

Huawei初のWindows 10タブレット「MateBook」実機レポート

〜12型3:2の液晶採用。筆圧2,048段階のペンも利用可能

Huawei MateBook

 既報のとおり、Huaweiは、MWC 2016に合わせて、同社初となるWindows 10タブレット「MateBook」を発表した。製品スペックなどの詳細は既報記事をご覧いただくとして、本稿では、MWC 2016会場で展示されたMateBook実機のインプレッションをお届けする。

本体は薄型軽量で、デザイン性にも優れる

 まず、MateBook本体をチェックしていこう。MateBookは、Huaweiのスマートフォン同様に、高いデザイン性を特徴としている。本体素材にはアルミニウムで、上下左右対称のデザインを採用。また、無駄な装飾を省くとともに、周辺部にはダイヤモンドカット加工が施されており、シンプルながら高級感を感じる上質なデザインとなっている。

 本体サイズは、278.8×194.1×6.9mm(幅×奥行き×高さ)。液晶ベゼル部の幅が4辺すべて10mmに狭められており、12型液晶搭載Windowsタブレットとしてトップクラスのコンパクトさを実現。厚みも6.9mmしかないので、鞄への収納性も優れる。

 重量は640gと、軽さも12型Windowsタブレットとしてトップクラス。実際に手にしても、その軽さが実感できる。この薄型軽量ボディは、競合製品に対する優位点となりそうだ。

MateBook本体は、上下左右対称のデザインを採用。ベゼル幅が10mmと狭く、フットプリントは278.8×194.1mm(幅×奥行き)とコンパクト
側面付近にはダイヤモンド加工が施されている
厚みは6.9mmで、7mmを切る薄さを実現
背面も上下左右対称のシンメトリデザイン。Huaweiロゴ以外の装飾はなく、シンプルなデザインとなっている。ボディ素材はアルミニウム
下部側面
左側面
上部側面
右側面

NTSCカバー率85%の広色域液晶を搭載

 液晶には、2,166×1,440ドット表示に対応する12型液晶を搭載。パネルの方式はIPS。アスペクト比が3:2のため、横画面での利用時には縦の情報量が多く、縦画面時には電子書籍などの視認性が向上する。表示解像度はフルHDをやや上回る程度のため、等倍表示でも思ったほど文字の視認性は悪くないと感じた。

 また、NTSCカバー率85%の広色域表示に対応する点も特徴とされている。実際に、表示される映像は赤の表現力に優れるとともに、コントラストも高いと感じた。そのほか、輝度は最大400cd/平方mとなっており、非常に明るい表示が可能。これなら、野外での視認性も悪くなさそうだ。

 MateBookは、オプションの専用スタイラスペン「MatePen」にも対応。2,048段階の筆圧検知対応で、イラストアプリなどを利用し細かな描写を可能としているという。ペンの内蔵バッテリは充電式で、1時間の充電で1カ月の利用が可能。そのほか、ペンにはレーザーポインタ機能やプレゼンテーションアプリのページ送りに対応するボタンなども備える。

 MatePenは先端チップにエラストマ素材を採用する点を特徴としているが、液晶面にやや引っかかるような書き心地はやや気になった。また、ペン先への追従性はそれほど悪くはないが、競合製品に搭載されるペンに比べるとやや劣ると感じた。

2,166×1,440ドット表示に対応する12型IPS液晶を搭載。、NTSCカバー率85%の広色域表示に対応し、色再現性やコントラストに優れると感じる
オプションで用意される専用スタイラスペン「MatePen」
ペン先にエラストマ素材を採用
ペン尻にはレーザーポインタ機能を内蔵
側面ボタンでプレゼンテーションアプリのページ送りが可能
ペン先の素材のせいか、やや引っかかりを感じる書き心地で、ペン先への追従性もやや低いと感じた

指紋認証センサ内蔵電源ボタンを採用

 MateBookの電源ボタンは右側面に用意されるが、このボタンには指紋認証センサーを内蔵。これにより、スリープ状態から電源ボタンを指で押すだけで、復帰とログオン時のユーザー認証が同時に行なわれる。一般的なPCのように、電源ボタンを押して復帰した後にパスワードを入力するという一連の復帰プロセスを省け、スピーディかつ手軽に復帰からログオンまでが行なえる。指紋認証のスピードも十分に速く、実際にボタンを押してユーザー認証が完了しデスクトップが復帰するまで、まさに一瞬といった感覚だった。

 本体側面のポートは、左側面のヘッドフォン/マイク共用ジャックと、右側面のUSB 3.0 Type-Cポートのみとなる。USB 3.0 Type-Cポートは内蔵バッテリの充電にも利用する。

 オプションの周辺機器としては、先ほどのMatePenに加え、専用ケースとポートリプリケータ「MateDock」を用意。専用ケースは、本体を保護するだけでなく、内部にキーボードとタッチパッドを備え、本体を支えるスタンドとしても機能するため、本体との組み合わせでクラムシェルPC相当として利用可能となる。装着はマグネットで、簡単に着脱可能。また、キーボードはストロークが1.5mmと深く、打鍵感も良好だった。キーがタイル状に並んでいる点は、ミスタイプを誘発しそうに感じるが、全体的な利便性は申し分なく感じる。

 MateDockは、本体のUSB 3.0 Type-Cポートに接続して利用する。ミニD-Sub15ピン、HDMI、Ethernet、USB 3.0×2ポートを拡張。付属のACアダプタをMateDockのUSB Type-Cコネクタに接続することで、同時にバッテリの充電も可能となる。MateDockにはケースが付属し、MateDockとMatePen、USBケーブルやLANケーブルなどを収納できる。

右側面の電源ボタンには指紋認証センサーを内蔵し、復帰とユーザー認証を同時に行なえる
右側面にはUSB 3.0 Type-Cポートを用意。バッテリの充電もこのポートにACアダプタを接続して行なう
オプションの専用ケース。本体を保護するだけでなく、キーボード内蔵でクラムシェルPC相当としての利便性も実現
キーボードはタイル状。キートップに微妙なカーブを施して打鍵感を向上しているそうだが、隣のキーを同時に押してしまう可能性がやや高いと感じた
キーストロークは1.5mmと深く、打鍵感は良好
ケースは、オレンジを含め4色用意
ケース背面を折りたたむことで、スタンドとして本体を支えられる。角度は2段階に調節可能
オプションのMateDock。本体のUSB 3.0 Type-Cポートに接続して利用する
映像出力はミニD-Sub15ピンとHDMIを用意
EthernetポートとUSB 3.0×2ポートを用意。USB Type-Cポートには付属のACアダプタを接続可能
本体接続用のUSBケーブルをUSB Type-Cポートに挿すと、ストラップのようになる
MateDock用ケースには、MateDockだけでなくMatePenやケーブル類も収納できる

 展示機はプロセッサにCore m3-6Y30、メモリ4GBという仕様だったが、短時間試用してみた印象は、アプリの起動にもたつく感覚はほとんどなく、十分快適に動作するという印象だった。より多くのアプリを試してみないと分からない部分もあるが、基本的には他のCore m搭載Windowsタブレットと遜色ないだろう。

 ただ、Huaweiの製品ながら、LTE/3G機能を搭載しない点はかなり残念だ。スマートフォンとワンタッチで接続してデータ通信が行なえるとアピールはしていたが、やはり本体にLTE/3G機能を内蔵する製品に比べると利便性が劣る。コストとの兼ね合いもあるとは思うが、やはりLTE/3G機能は搭載してもらいたかったように思う。

 なお、日本での発売については、まだ何も決まっていないという。日本で発売するには、日本語キーボードの用意なども含めハードルが高いと思われるが、デザイン性に優れ、薄型軽量ボディで携帯性も高いなど、完成度は十分に高いので、ぜひとも日本での発売も検討してもらいたい。

(平澤 寿康)