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MateBookはファーウェイの考えたスマートなPCの形

左から華為技術日本株式会社 端末統括本部 プロダクトソリューション統括部本部長 コリン・コン氏、菊川怜さん

 華為技術日本株式会社(以下ファーウェイ・ジャパン)は、7月15日より国内発売するWindows 10搭載の12型2in1「MateBook」の製品発表会を開催した。

 MateBookは、12型液晶搭載の2in1 PC。製品の仕様については別記事を参照されたい。

 発表会には、華為技術日本株式会社 端末統括本部 プロダクトソリューション統括部本部長のコリン・コン氏が登壇。

 コン氏は、スマートフォンやタブレット、ウェアラブルデバイスといったスマートデバイスの登場によって、ライフスタイルに変化が生まれていると述べ、時代はスマートライフを迎えているとした。

 PCは年々出荷台数が減っているが、それはスマートライフという流れの中、性能向上が期待できず、革新性に乏しいことから、買い換えのサイクルが長くなっており、新製品の購入が少ない事が原因であると指摘。

 Huaweiでは、6カ国で1,800のサンプルを収集し、その結果得られたユーザーが求める要素は、「スタイリッシュなデザイン」、「卓越したモビリティ」、「隙間時間の有効活用」の3つであるとして、それらを兼ね備えた製品としてMateBookを開発したとアピールした。

MateBookを持ったコリン・コン氏
スマートライフの時代
PCの出荷台数は年々減少
従来のポータブル端末の短所
オフィスの進化
ユーザーの求める3つの要素

 続いて行なわれた製品紹介では、デザイン、携帯性、生産性、使いやすさの4点をアピール。

MateBookの特徴

 デザイン面では、人間工学に基づいた曲面デザインをアピールし、ダイヤモンドカッティング加工されたアルミ製ユニボディで高い品質を実現したとした。

人間工学に基づいた設計
シンメトリーなデザイン
フルメタルユニボディをダイヤモンドカッティングで加工
本体色は2色

 携帯性の面では、約640gという軽量さについて、iPad Pro比で19%、HP Spectre X2比で31%軽量とアピール。厚さについても、HP Spectre X2比で約14%薄いとした。

 ファンレス仕様のため、冷却効率も考慮しており、独自の8層放熱構造で、他社類似製品より2.8温度低い動作温度を実現したとする。

 液晶ディスプレイは12型で、NTSC比85%の2,160×1,440ドットIPSパネルを採用。400nitsの明るさを持ち、10mm幅の狭額縁設計で高い画面占有率を謳う。

 また、本体はコンパクトながら、4,430mAhのリチウムイオンバッテリを搭載。内部の配線や動画再生アルゴリズムの最適化などにより、約25%節電可能という独自の省電力技術と組み合わせ、オフィス作業、動画再生で約9時間、音楽再生で約29時間のバッテリ駆動を実現したという。

 ACアダプタも、従来品の450gから約1/4の重量となる110gへ軽量化し、サイズも小型化された「スマートチャージャー」を付属。急速充電対応で、2.5時間で満充電可能とする。なお、MateBookはUSB Type-Cでの充電のみだが、スマートチャージャーはMicro USBでの充電も可能なため、多くのAndroid端末の充電も可能となっている。

640gの軽量設計
独自の8層構造を採用したファンレス仕様
高色域液晶
狭額縁設計
iPad Proよりも高い画面占有率
大容量バッテリ
独自の省電力技術
ACアダプタも小型軽量化
USB Type-C、Micro USB対応

 生産性、使いやすさの面では、Core m搭載で十分な性能を持つとしたほか、キーストローク1.5mmでエルゴノミクスデザインのキートップを採用したケース兼用キーボードにより、快適な文字入力が可能とアピール。

Core m搭載
Windows 10はHomeとPro共に用意
ブリーフケースタイプのケース一体型キーボード「MateBookキーボード」
スタンドも兼用
大型パームレスト
曲面デザインのキートップ
1.5mmのキーストローク
防滴仕様でバックライトも搭載
全4色

 加えて、別売のスタイラスペン「MatePen」を利用すれば、ワコムの技術により2,048段階の筆圧検知で滑らかなペン入力が可能なほか、「MateDock」と組み合わせ、プロジェクタなどに接続すれば、内蔵のレーザーポインタ機能、ページ送り/戻しスイッチにより、ミーティングなどでも活用できるとした。

2,048段階筆圧検知
ペン先はエラストマー素材
レーザーポインタ機能を内蔵。送り戻りボタンを使うには、本体とBluetoothで接続する
1回の充電で1カ月使用可能
MateDock
Dolby Audio Premium搭載スピーカーを採用
デュアルノイズキャンセルマイク、500万画素Webカメラで電話会議も
ゲストとして登場した菊川怜さん
軽さと薄さに驚いたとコメント。仕事柄待ち時間が多く、MateBookを持っていると有意義に時間を使えたとのこと
イラストレーター/モデルの桃谷ふじさん
MateBookでイラストのドローイングデモを披露

 実機を触ったところ、12型としてはやはり薄く軽い。本体の質感も高い印象。キーボードはストロークが長く打ちやすいが、キートップの面積を大きく取るため、アイソレーション配置ではないので、独立したキーに慣れていると少し違和感があった。なお、スタンドとして利用せずに完全に水平に倒してしまうと、キーボードとの接続ピンが外れてしまった。

 前述の通りワコムのデジタイザを採用しており、MatePenは比較的直径が太く、あまりペンを寝かせてしまうとペン先が画面から離れてしまうが、グリップはしやすい。AES(アクティブ静電結合方式)のため、ペン先との視差は小さかった。

【7月6日追記】デジタイザの方式についてメーカーから回答が得られたため追記しました。

【お詫びと訂正】記事初出時に記載していたディスプレイサイズに誤りがありました。お詫びして訂正させていただきます。

MateBook白モデル
液晶
指紋センサー
上部に電源スイッチとスピーカー
キーボード接続はポゴピン
側面にフォンジャック
反対側にUSB Type-Cポート
MateBookキーボード
MatePen
レーザーポインタ
ボタン搭載
シルバーモデル
ベゼルは黒