「セブン博」で各社がPCなどを一斉展示

10月24日~25日 開催
会場:ベルサール秋葉原



 10月24日、25日の2日間、Windows 7を体感できるイベント「Windows 7博覧会(セブン博)」が東京・ベルサール秋葉原で開催された。本稿では、2Fに設けられた展示コーナーをレポートする。

 2階に設けられた展示コーナーは、NEC、ソニー、東芝、富士通、日本ヒューレット・パッカード、日本エイサー、レノボ・ジャパン、マウスコンピューター、アイ・オー・データ機器、コーレル、三洋電機、イーフロンティア、オンキョー、ワコム、LoiLoなどが自社製品を展示。また、マイクロソフトがWindows 7タッチ&トライコーナー、展示製品やWindows 7に関するデモンストレーションを行なうミニステージ、ショップブランド/ホワイトボックスPCのコーナー、Windows 7へのアップグレードに関する質問コーナーなどを設けた。

 Windows 7発売後、初めての土日ということでタッチ&トライコーナーの相談員として、マイクロソフトの最高技術責任者である加治佐俊一氏が参加するなど、マイクロソフトが総力を挙げて新しい機能や対応製品をアピールした。

 来場者の関心が高かったのはタッチパネル。タッチパネル機能を持ったPC、ディスプレイ、アプリケーションを展示していたブースには絶えず来場者が訪れ、自分の手で触って機能を確認する様子が見られた。


●NEC

NECのブース

 NECは、タッチパネルの23型ワイドのフルHD液晶、ヤマハサウンドシステムを搭載した高性能AVPC「VALUESTAR Wシリーズ」、21.5型のフルHD液晶ディスプレイとBlu-ray Disc(BD)ドライブを搭載したボードPC「VALUESTAR Nシリーズ」、BDドライブを搭載した「LaVie Lシリーズ」、ネットブック「LaVie Light」などを展示した。

 VALUESTAR Wは、地上デジタル/BS/110度CSデジタル放送の3波に対応し、付属の無線リモコンを利用することで本体に向けることなく操作を行なうこともできる。専用チップによる画質調整機能を持つ「彩りプラス機能」によって質の高いテレビ番組の録画映像が楽しめる。来場者はその画質を自分の目で確認したり、タッチパネルによる操作を体感するなど、自分の手でその機能を確認する様子が見られた。

 PCに録画したTV番組を、microSDカードやUSBにつないで携帯電話に保存することができる「外でもVIDEO機能」を持った「VALUESTAR Nシリーズ」に対しては、利用できる携帯電話の機種を確認する来場者もいた。ちなみに、この機能は基本的にはワンセグを視聴できる携帯電話であれば利用できる。また、筐体の厚みを確認するなどデザインに対して興味を持つ来場者も多かったようだ。


 
●ソニー
ソニーのブース

 ソニーは、フルフラット11.1型ワイドのディスプレイで13.9mmの薄型、765gと世界最軽量を実現したノートPC「VAIO Xシリーズ」、24型ワイドのフルHD液晶ディスプレイとBDドライブを搭載した「VAIO Lシリーズ」、ホワイト、ピンク、レッドの3色のコンパクトボディから好きなものを選択できる「VAIO Cシリーズ」などを展示した。

 とりわけ来場者の関心が高かったのは「VAIO Xシリーズ」。自分の手で持ってその重さを確認したり、いろいろな角度から眺めてボディの薄さを確認するなど、手にして初めて体感できる特徴を確認する人が多かったようだ。ソニー側でも、薄いボディではあるが堅牢性に優れた製品の詳細を説明し、さらに天板部分をしならせても液晶には問題がないことをアピールするなど、Xシリーズの強みを訴えていた。

 「Lシリーズ」は、HDDに溜まった映像や音楽などのコンテンツを使ってショートムービーを作成したり、BDに記録できるソフト「Media Gallery」を標準搭載している。このソフトはタッチパネルで直感的な操作ができることから、タッチパネルを触って確認する来場者もいた。


 
●東芝

東芝のブース

 東芝は、独自映像エンジンSpursEngineとBDドライブを搭載したフラッグシップAVノートPC「QOSMIO G60」、16型ワイドのハイスタンダード「dynabook TX/TV」、15.6型のシンプルスタンダードノート「dynabook EX」、ネットブックの進化形ネットノート「dynabook MX」、ネットブック「dynabook UX」を展示した。来場者には東芝PCのマスコットキャラクターである「ぱらちゃん」のマスコットを配布し、来場者の関心を集めた。

 QOSMIO G60は、東芝のAV技術とBDが融合した初めての製品。世界最速ダビング機能などAVノートとしての機能に加え、Windows 7の32bit版と64bit版を選択できることから、東芝のAV機能ファンだけでなく、PCマニアからも熱い注目を集めている。会場ではその性能を自分の手で触る来場者の姿が見られた。

 CPUにCore 2 DUO SU9400、Cerelon 743を搭載し、メモリも2GBとネットブックに比べスペックの充実をはかった“ネットノート”「dynabook MX」は、東芝の戦略商品。実際にマシンを体感してもらうことで、モバイルシーンに必要なスピードとタフさを実現したモデルであることを来場者に訴えた。


●富士通
富士通のブース

 富士通は、タッチパネル式23型ワイドディスプレイ、BDドライブを搭載した「FMV DESKPOWER Fシリーズ」、タッチパネルの12.1型ワイドディスプレイのノートPC「FMV BIBLO MT」、11.6型ワイドディスプレイのプレミアムノート「FMV BIBLO LOOX C」、15.6型液晶の「FMV BIBLO NF50/40」などを展示した。

 「DESKPOWER F」は、タッチパネルモデルということでペイントソフトを利用して絵を描く際、指で画面を動かしたり、指で絵に効果をつけるといったタッチパネルならではの効果をつけた絵を描くことができる。来場者の関心も高く、自分の手で画面を触って確認する姿が見受けられた。

 黒、赤、青のカラーバリエーションがある天板を採用した「LOOX C」は、光学ディスクドライブだが、「DVDドライブ共有機能」によってLAN経由で、ほかのPCのDVDドライブを利用できる。また、モバイルとしての堅牢性に興味を持つユーザーが多かった。

 なお、富士通ブースには展示されていなかったものの、マイクロソフトブースでは「FMV らくらくPC」が展示された。大きなサイズのキーボード、画面に触れるだけでPC操作ができるなど従来のらくらくPC以上に簡単な操作を実現。他社にはない製品として注目度の高い製品であることを印象づけた。


●日本HP
日本HPのブース

 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は、20型ワイドのマルチタッチディスプレイに、キーボード、リモコンをセットしたオールインワンモデル「HP Touch Smart 300PCシリーズ」、天板にオランダ人デザイナー「トード・ボーンチェ」氏のデザインを採用したミニノート「HP Mini 110 by Studio Tord Boontje」や、最長10時間のバッテリ駆動を実現したフルメタル・ノート「HP Pavilion Notebook PC dm3」を展示した。

 同じミニノートではあるが、女性をターゲットとしたHP Mini 110 by Studio Tord Boontjeと、ヘビーユースを想定したHP Pavilion Notebook PC dm3を並べて展示することで、世界のトップPCメーカーならではの多様性を示した。


●アイ・オー・データ機器
アイ・オー・データ機器のブース

 アイ・オー・データ機器は、21.5型フルHD対応 マルチタッチ液晶ディスプレイ「LCD-AD221FB-T」、“PCで地デジ”のコンセプトのもとWindows Media Center対応地デジキャプチャ「GV-MC7/VZ」、Windows Media Center専用リモコン「GV-MC7/RCKIT」などをセットにすることで、PC環境で構築したデジタルテレビレコーダーシステム、Windows 7への移行の際に利用するのに適した「HDCR-Uシリーズ」などの外付けHDDなどを展示した。

 マイクロソフトのブースでもアイ・オー製マルチタッチ液晶ディスプレイが展示されるなど、Windows 7には必須アイテムであることを広くアピールした。


●コーレル
コーレルのブース

 コーレルは、統合マルチメディアソフト「Digital Studio 2010」、DVD作成ソフト「MovieWriter Pro 2010」、DVDプレイヤーソフト「WinDVD 2010/WinDVD Pro 2010」を展示した。

 Digital Studio2010は、「MovieWriter 2010」、「WinDVD 2010」、写真編集ソフト「PaintShop Photo Express 2010」、ビデオ編集ソフト「VideoStudio Express 2010」が1本に入った統合ソフト。操作はマウスだけでなく、マルチタッチディスプレイを活用すれば画面に手で触れて操作することもできる。

 コーレル製品は富士通などマルチタッチディスプレイモデルにも搭載されており、会場のあちこちでコーレル製品を使ったデモンストレーションが実施された。



●マウスコンピューター
コーレルのブース

 マウスコンピューターは、エントリーモデルからハイエンドモデルまで幅広いプロセッサーを選択できるデスクトップPC「LUV MACHINES」とマルチタッチパネル液晶ディスプレイ「Pro Lite T2250MTS-B」のセットモデル、光学ドライブを搭載した13.3型ワイド光沢液晶CULV(超低電圧版)ノートPC「Luv Book LB L350」、インテルのCore i7とX58チップセットを搭載したゲーミングPC「G-Tune NEXTGEAR i500 PA1」の3モデルを展示した。

 幅広いニーズに合わせたWindows 7搭載モデルをラインナップすることで、どんなユーザーにも対応できることをアピールした。


●三洋電機
三洋電機のブース

 三洋電機では、デジタルハイビジョンムービー「Xactiシリーズ」を展示した。

 XactiはムービーフォーマットとしてWindows 7が対応している「MPEG‐4 AVC/H.264」を採用している。Windows Medhia Playerによって簡単に再生できるだけでなく、動画のサムネイル表示が可能となり、撮影した動画が容易に活用できるようになった。

 また、「Xacti DMX-CG11」は、10月末に配布予定のファームウェアアップデートにより、Device Stageに対応し、Windows 7搭載PCにはUSB接続だけで、データコピー、情報へのアクセスなどが可能となる。来場者は展示されたデモ機を通じていち早くXacti+Windows 7が実現する新しい世界を体感していた。



●レノボ・ジャパン
レノボ・ジャパンのブース

 レノボ・ジャパンは、マルチタッチディスプレイのハイパフォーマンス・スリム・モバイル「ThikPad T400s」、エントリーモデル「ThnkPad SL510」、13.3型ディスプレイと低電圧プロセッサーを搭載し、顔認証機能によりパスワードなしで安全にログインすることが可能なスタイリッシュ高性能モバイル「IdeaPad U350」の3モデルを展示した。

 マイクロソフトとレノボが交わしている「Windows 7 Lenovo Enhanced Experience保証」により、ハードウェアがWindows 7に最適化されている。とくに、システムの起動/終了時間が短縮されることに、関心を示す来場者が見受けられた。



●日本エイサー
日本エイサーのブース

 日本エイサーは、11.6型のスリムノートでありながら最大7時間の長時間稼働を実現し、5万円台から購入できる「Aspire1410」、13.3型で最大8時間稼働を実現し、8万円台から購入できる「Aspire Timeline 3801T-P22/P22F」、ネットブック「Aspire ONE D250」の3モデルを展示した。

 エイサーといえばネットブックのイメージが強いが、今回展示したTimelineシリーズはネットブックと比較しても価格差がない低価格を実現しながら、画面サイズ、長時間稼働を実現したWindows 7搭載ノートであることをアピール。また、マイクロソフトの展示コーナーではホームサーバーを展示し、ネットブック以外のラインナップの充実を訴えた。

(2009年 10月 26日)

[Reported by 三浦 優子]