【WWDC 2009】【速報】
Snow Leopardが2009年9月発売に
〜Macbook Proのアップデートも

キーノートスピーチを行なうフィル・シラー副社長

会期:6月8日〜12日(現地時間)
会場:米San Francisco「Moscone Center West」



 2009年6月8日(米国時間)からの5日間、米San FranciscoのMoscone WestコンベンションセンターでAppleの開発者向けイベントWorldwide Developpers ConferenceWWDC 2009が開催される。WWDC初日のキーノートスピーチは、Appleに復帰して以来、スティーブ・ジョブスCEOがつとめるのが通例だったが、健康面の不安で休職中であるため、フィル・シラー副社長をはじめとする同社の幹部が担当した。

 キーノートは大きく2つのパートに分かれていた。1つは新しいMacBook ProおよびMacBook Air、Mac OS Xの新版となるSnow Leopardを中心とする前半、そしてiPhone OS 3.0と新しいiPhone 3G Sを取り上げた後半だ。ここではまず前半の内容について取り上げる。

 登壇したフィル・シラー副社長は、まずMac OS Xのアクティブユーザーが急増していることに謝辞を述べた後、新しいMacBook Pro 15インチモデルを紹介した。新しいMacBook Proは、従来と同じアルミニウムのユニボディに、MacBook Pro 17インチで採用された新型バッテリを搭載する。新バッテリは7時間の駆動時間をMacBook Pro 15インチに与えるだけでなく、通常のリチウムイオンバッテリの約3倍となる1,000回の充電サイクルを提供する。これにより、購入時に添付されていたバッテリを5年間利用することが可能だが、ユーザーが簡単にバッテリを交換することはできなくなる。

 搭載する15.4インチディスプレイは、LEDバックライト、光沢処理、解像度(1,440×900ドット)といったスペックは変わらないものの、色域が拡張されたもの。搭載するCPUは、標準構成では2.53GHz/2.66GHz/2.8GHzだが、BTOオプションとして3.06GHzも用意される。メモリ搭載量は標準で4GBだが、最大搭載量が17インチモデルと同様の8GBとなる。

 もう1つ大きな変更は、提供されるスロットがExpressCard/34スロットからSDカードスロットに変わったことだ。汎用性という点ではExpressCardスロットの方が上だが、実用上はSDカードの方が多くのユーザーに喜ばれるだろう。価格は最小構成が188,900円(米国価格1,699ドル)からとなっており、従来価格(228,800円から大幅に引き下げられている。

 この次にシラー副社長は、新しい13.3インチモデルを紹介した。こちらも15.4インチのMacBook Pro同様、新しいバッテリ、SDカードスロットの搭載といった共通の特徴を持つ。会場が沸いたのはFireWire 800ポートの装備が明らかにされた時だったが、これではMacBook Proとの差は何なのかと疑問に思った人も少なくなかっただろう。シラー副社長が、ユニボディの13.3インチモデルも、このモデルからMacBook Proにシリーズ名が変わることを明らかにすると、会場には納得した空気が流れた。価格も従来(148,800円〜)より引き下げられて、134,800円(米国価格1,199ドル〜)からとなる。

 最後に紹介されたMacBook Airは、最もサプライズのないモデルチェンジで、CPUのクロックが1グレードずつ引き上げられたほかは、バッテリやメモリ搭載量(2GB)など従来と同じ。価格改定が主なモデルチェンジで、下位モデルが168,800円と手を出しやすくなった。

15インチMacBook Pro3モデルと17インチMacBook Pro 13.3インチモデルのPro化にともないFireWire 800ポートが用意される MacBook Pro 13.3インチの2モデル

●Snow Leopardは9月発売

 ハードウェアの新製品に次いで紹介されたのがSnow Leopardだ。起動中のアプリケーションを簡単に切り替えられるExposeをUIへ統合したほか、UIを一新したQuickTime X、Microsoft Exchangeクライアント機能を搭載する。内部的にはカーネルを含めた完全な64bit化、マルチスレッド技術のGrand Central Dispatch、GPGPU技術であるOpenCLの採用が目玉だ。

 ただ、それぞれについて簡単な紹介はあったものの、具体的にどのようなアプリケーションで利用できるのか、その場合にどのくらいの性能向上が見込めるのか、といった踏み込んだ内容の話はないままであった。わずかにSnow Leopardに標準添付されるアプリケーションが、かなりの割合で64bit化されていることが明らかにされた程度だ。また、Snow LeopardがPPCに対応せず、Intel製プロセッサ搭載Mac専用になることが明らかにされた。

 さらに、価格と提供時期が明らかにされた。既存のユーザー向けのアップグレード版は29ドル。129ドルのLeopardから100ドル引きということになる。会場から大きな歓声が上がった瞬間だった。家庭内で5台までのMacで利用できるファミリーパックも49ドルと、こちらもお値打ちだ。これが今回のWWDCキーノートで最大のサプライズと言えるだろう。そして、提供開始が2009年9月であることが正式にアナウンスされた。

S64bit、Grand Central Dispatch、OpenCLは、Snow Leopardのアーキテクチャ面における最大のポイントだが、具体的なアップデートはなし アップグレード版の29ドルという価格が最大のサプライズ Snow Leopardは9月にリリースされる

(2009年 6月 9日)

[Reported by 元麻布 春男]

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