イベントレポート
ASUS、第8世代Core搭載の「ZenBook Flip S/14/15」
~Windows MR対応HMDも発表
2017年8月31日 13:09
ASUSは、9月1日(現地時間)からドイツ連邦共和国ベルリン市で開催される予定の世界最大の家電ショーIFAに先立つ8月30日(現地時間)に、記者会見を開催し、PC関連の最新製品を発表した。
発表会では、第8世代Coreプロセッサを搭載した液晶回転型の「ZenBook Flip」シリーズ、そしてCeleron搭載の低価格モデル「VivoBook Flip 14」が発表された。
また、この秋に予定されているWindows 10の次期大規模アップデート(Windows 10 Fall Creators Update、開発コードネームRS3)で正式にサポートされるWindows Mixed Reality(Windows MR)対応のHMDとなるASUS Windows Mixed Reality Headsetも発表された。
第8世代Coreを搭載したZenBook Flip Sが発表される
ZenBook Flip Sは、5月末のCOMPUTEX TAIPEIに合わせて行なわれた記者会見で発表された13.3型の2in1(記事:実機写真で見る、世界最薄の液晶360度開閉型2in1「ASUS ZenBook Flip S」参照)で、今回発表されたのはその第8世代Core搭載版という位置づけだ。
COMPUTEX TAIPEIの発表会で発表されたのは第7世代Coreプロセッサ・Uシリーズを搭載した製品で、デュアルコアCPUを搭載した製品だったが、第8世代Coreプロセッサ・Uシリーズはクアッドコアになるので、それが最大にして唯一の違いとなる。そのほかの仕様は従来製品に準じるので、COMPUTEX TAIPEIでのレポートをご覧頂きたい。
一方、ZenBook Flip 14は1,920×1,080ドット表示対応の14型液晶を備え、第8世代CoreプロセッサのCPU、GeForce MX150というGPUを搭載しているのに、1.5kgという軽量さを実現した製品。狭額縁の液晶パネルを採用することで、13型相当の底面積で14型のディスプレイを内蔵していることが特徴だ。
57Whのバッテリを搭載しており、13時間のバッテリ駆動が可能としている。なお、15分の充電で2時間のビデオ再生を実現する急速充電機能にも対応している。
【表1】ZenBook Flip 14(UX461)の仕様 | |
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CPU | 第8世代Core i7-8550U(1.8GHz) |
ディスプレイ | 14型フルHD(1,920×1,080)マルチタッチ/178度ワイドアングル/sRGB 100%/300cd/平方m/コントラスト比1,000:1 |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620/GeForce MX150 |
メモリ | 最大16GB(2,133MHz LPDDR3) |
ストレージ | 最大512GB NVMe PCIe 3.0 x4 SSD |
無線 | Dual-band 802.11ac Wi-Fi/BT4.2 |
カメラ | HD Webカメラ(前面) |
I/O ポート | 2×USB 3.0 Type-A、1×USB 3.0 Type-C、1×HDMI 2.0、1×microSD、1×ACアダプタ、1×オーディオ |
オーディオ | Harman Kardon認証ASUS SonicMaster デュアルスピーカー |
バッテリ | 57Wh (急速充電対応) |
ACアダプタ | 19V DC、3.42A、65W |
サイズ | 327.4×226.5×13.9mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 1.4kg (iGPUモデル)/1.5kg(dGPUモデル) |
OS | Windows 10 Pro/Windows 10 Home |
GeForce GTX 1050を搭載可能なZenBook Flip 15
ZenBook Flip 15は3,840×2,160ドット(4K)ないしはフルHDの15.6型タッチディスプレイを搭載したパネル回転型2in1。CPUは第8世代Coreプロセッサ、モデルによってはGeForce GTX 1050を搭載している。指紋認証、IRカメラを利用した顔認証を利用したWindows Hello機能に対応しているモデルもある。バッテリは52Whで、重量は2kgとなる。
【表2】ASUS ZenBook Flip 15 (UX561)のスペック | |
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CPU | 第8世代Core i7-8550U/i5-8250U |
グラフィックス | GeForce GTX 1050 |
メモリ | 最大16GB(DDR4 2400、DIMMスロット) |
ストレージ | 最大512GB SSD/ないしは 最大2TB HDD |
ディスプレイ | 15.6型 4K/フルHD(タッチ対応) |
無線 | 802.11ac Wi-Fi/BT4.2 |
カメラ | IRカメラ (UX561UDのみ)/HD Webカメラ(UX561UA/UN only) |
I/Oポート | 1×Thunderbolt 3(USB Type-C)、2×USB 3.1 Gen 1 Type-A (USBチャージャー機能対応)、1×HDMI、1×オーディオ |
指紋認証 | タッチパッド上に搭載 (UX561UN/UA only) |
オーディオ | Harman Kardon認証ASUS SonicMaster オーディオシステム、2×1.6Wステレオスピーカー |
バッテリ | 52Wh |
サイズ | 364.6×246.8×21.3mm(幅×奥行き×高さ) |
重量 | 2kg |
OS | Windows 10 |
VivoBook Flip 14は14型フルHD液晶を採用しているパネル回転型2in1で、CPUはCeleron N(Apollo Lake)が採用されており、厚さ15.4mmで重量1.5kgとなる。低価格でありながらWindows Ink(ペン)、Windows Hello、Cortana、Modern Standbyなど、Windows 10の最新機能に対応しているのが特徴。
ASUSによれば、ZenBook Flip 14は799ユーロ(1ユーロ=131円換算で、104,669円)から、ZenBook Flip 15は899ユーロ(同、117,769円)から、VivoBook Flip 14は399ユーロ(同、52,269円)から、と欧州ではこの価格設定になるという。日本での販売などに関しては未定。
RS3でサポートされるASUS Windows Mixed Reality Headsetの製品版が発表される
もう1つASUSから発表された新製品が、「ASUS Windows Mixed Reality Headset」だ。Windows Mixed Reality(Windows MR)は、次期Windows 10大規模アップデート(Windows 10 Fall Creators Update、RS3)でサポートされる新技術(Windows MRに関しては記事:COMPUTEXで見えてきたWindows Mixed Realityヘッドセットの今と今後参照)。Windowsストアで配布されるWindows MR対応アプリケーションを利用して、VR/AR体験が可能になる。現時点でのWindows MRのHMD自体はシースルーではないので、限りなくVRに近いユーザー体験だと考えていいだろう。
ASUS Windows Mixed Reality Headsetは、5月末から台北で行なわれたCOMPUTEX TAIPEIで、静的デモは行なわれていたが、今回はきちんと動く形で展示された。なお、現時点では、Windows MRのHMDは基本的にどのベンダーも同じで、機能やスペックに何も違いはない。違いは本体のデザインだけで、ASUSの場合には外側にポリゴン風のデザインを採用している。また、現在の開発者向けバージョンでは別売りになっている「Motion Control for Windows Mixed Reality」が標準でバンドルされていることが違いとなる。
ASUSによれば、ASUS Windows Mixed Reality Headsetは449ユーロ(1ユーロ=131円換算で、58,819円)という価格設定になっている。ほかのメーカーが販売している開発キットに比べるとやや高めに思えるが、これは前出のMotion Control for Windows Mixed Realityが標準添付であるためだろう。
販売時期に関しては今秋とだけ明らかにされており、当たり前だがWindows 10 Fall Creators Updateのリリース後に販売されるのではないだろうか。