イベントレポート

Dell、27型4K対応の液晶一体型PC「XPS 27 AIO」と「Precision 5720 AIO」

~Kaby LakeとGeForce GTX 1050を新たに搭載した4Kクラムシェル「XPS 15」も

 Dellは、米ラスベガスで1月5日~1月9日(現地時間)に開催された世界最大のテクノロジショー「CES」において、複数の新製品を発表した。

 ここでは、CES会場で展示されていた液晶一体型PCの「XPS 27 AIO」および「Precision 5720 AIO」を、また狭額縁のクラムシェルノート「XPS 15」を紹介する。

27型4K液晶を搭載した一体型PC「XPS 27 AIO」と「Precision 5720 AIO」

XPS 27 AIO

 「XPS 27 AIO」と「Precision 5720 AIO」は、いずれも27型の4K(3,840x2,160ドット)ディスプレイを採用した液晶一体型PCだ。ディスプレイや筐体などは共通。スペックが異なっており、XPS 27 AIOがCPUに第6世代Coreプロセッサ(Skylake)+Intel H170チップセット、そしてGPUにRadeon R9シリーズを採用。一方のPrecision 5720 AIOは、CPUがXeon E3-1200 v6(Kaby Lake)ないしはXeon E3-1200 v5(Skylake)+C236チップセットで、GPUがRadeon Proシリーズになっている。

 それ以外の特徴は同じで、基本的な違いはマザーボードだけと考えればいいだろう。前者はコンシューマ向け、後者はプロフェッショナルユーザー向けと位置付けられている。

【表1】XPS 27 AIOのスペック
CPU第6世代Core i7-6700/i5-6400
GPUIntel HD Graphics 530/Radeon R9 M485X(4GB GDDR5)/M470X(2GB/GDDR5)
メモリ最大32GB(DDR4-2133/4DIMM)
ストレージ最大1TB SSD/最大2TB HDD+32GB SSD/Intel RST
ディスプレイ27型4K(3,840×2,160ドット、タッチ対応は300cd平方m/タッチ非対応は350cd平方m)Adobe RGB 100%/コントラスト比1,000:1/応答速度5ms以下
Wi-FiIEEE 802.11ac
BluetoothBT4.0
USBUSB Type-A(3.0)×1(側面)、USB Type-A(3.0)×1(背面)
Thunderbolt1(背面)
Ethernet1(背面)
HDMI1(背面)
DisplayPort1(DP1.2、背面)
SDカード1
セキュリティ/カメラ720p+IR(Windows Hello対応)
キーボードワイヤレス、付属
ポインティングデバイスワイヤレス、付属
OSWindows 10
サイズ435×625×80mm(タッチ対応)/435×613×82mm(タッチ非対応)
重量17.3kg(タッチ対応)/13kg(タッチ非対応)
Dellの記者会見で発表されたXPS 27 AIO

 搭載する27型の4K液晶は、Adobe RGBのカバー率が100%、コントラスト比1,000:1、応答速度5msとプロユースにも耐えられる仕様になっており、本体を水平から垂直まで倒して使うことができる。発表会では、プロのミュージシャンによりタッチディスプレイを利用して楽器として使う様子などがデモされた。

発表会でのデモ
ディスプレイはこのように地面と水平にできる
Precision 5720 AIO

 このほか、前面には720p+IRカメラが用意されており、Windows Helloを利用してパスワードレスのログインができる。また、本体には各チャネル50Wの再生が可能な10個の2wayスピーカーが用意されている。6個が前面に、2つが底面に、もう2つが背面に配置されている。底面スピーカーと背面スピーカーは音を設置面に壁に跳ね返すことを意識した設計になっており、液晶一体型PCとは思えないようなしっかりとした音だった。Dellの展示会場では、iMacとの比較デモが行なわれており、一体型PCとして音に定評があるiMacと比較してもより迫力がある音が再生できていた。

【表2】Precision 5720 AIOのスペック
CPUXeon E3-1200 v6/Xeon E3-1200 v5(C236チップセット)
GPURadeon Pro WX7100(8GB GDDR5)/Pro WX4150(4GB/GDDR5)
メモリ最大64GB(DDR4-2133/4DIMM、ECCなし/ECCあり)
ストレージ最大1TB SSD/最大2TB HDD
ディスプレイ27型4K(3,840x2,160ドット、タッチ対応は300cd平方m/タッチ非対応は350cd平方m)Adobe RGB 100%/コントラスト比1000:1/5ms以下
Wi-FiIEEE 802.11ac
BluetoothBT4.0
USBUSB Type-A(3.0)×1(側面)、USB Type-A(3.0)×1(背面)
Thunderbolt1(背面)
Ethernet1(背面)
HDMI1(背面)
DisplayPort1(DP1.2、背面)
SDカード1
セキュリティ/カメラ720p+IR(Windows Hello対応)
指紋認証センサー
キーボードワイヤレス、付属
ポインティングデバイスワイヤレス、付属
OSWindows 10
サイズ435×625×80.2mm(タッチ対応)/430×613×77.5mm(タッチ非対応)
重量16.9kg(タッチ対応)/11.3kg(タッチ非対応)
XPS 27 AIO/Precision 5720 AIOの右側面に用意されているUSB Type-A

 XPS 27 AIOは米国では1月5日より販売が開始されており、Dell.comでの価格は1,500ドルから、Precision 5720 AIOは米国では4月6日から販売予定で、Dell.comでの価格は1,599ドルから。

CPUが第7世代Core、GPUがGeForce GTX 1050に強化されたXPS 15

 XPS 15は現在日本では第6世代Coreプロセッサが販売されているが、今回発表された新しいXPS 15は第7世代Coreプロセッサに強化されている。

 XPS 15は15.6型4K(3,840×2,160ドット)ないしは15.6型フルHD(1,920×1,080ドット)の狭額縁ディスプレイを選べるハイエンドノートPCで、4KのノートPCが欲しいユーザーにとって人気の選択肢となっている。新しいXPS 15でも同じように4KまたはフルHDが選択可能で、4Kのディスプレイに関しては輝度350cd/平方m、Adobe RGB 100%、コントラスト比1,000:1、タッチ対応/タッチ非対応が選択可能というスペックになっている。

第7世代Core/GeForce GTX 1050に強化された「XPS 15」

 GPUは従来モデルではMaxwellアーキテクチャのNVIDIA GeForce GTX 960Mが搭載されていたが、新モデルではPascalアーキテクチャのNVIDIA GeForce GTX 1050が搭載されている。メモリは最大で32GB、ストレージは最大で1TBのSSDないしは、1TBのHDDと32GBのIntel Smart Response Technology (Optane)という組み合わせから選択できる。

GeForce GTX 1050を搭載
キーボード
本体の右側面、カードリーダ、USB Type-A、セキュリティホール
本体の左側面、ACアダプタ、USB Type-A、HDMI、USB Type-C(Thunderbolt 3)
【表3】XPS 15のスペック
CPU第7世代 Core i7-7700HQ/i5-7300HQ/i3-7100H
GPUIntel HD Graphics 630/GeForce GTX 1050(4GB、GDDR5)
メモリ最大32GB(DDR4-2133/2×SO-DIMM)
ストレージ最大1TB SSD/最大1TB HDD+32GB Intel SRT(Optane)
ディスプレイ15.6型4K(3,840×2,160ドット、Adobe RGB 100%)/15.6型フルHD(1,920×1,080ドット、Adobe RGB 72%)、350cd平方m/コントラスト比1,000:1、タッチ対応/タッチ非対応
Wi-FiIEEE 802.11ac(2x2)
BluetoothBT4.1
USBUSB Type-A(3.0)×2
Thunderbolt1
Ethernet(TB3経由)
HDMI1
DisplayPort(TB3経由)
SDカード1
カメラ720p(前面)
指紋認証センサーあり
キーボード1.3ストローク/フルサイズ
ポインティングデバイスPrecision TouchPad
バッテリ駆動時間未公表(56Wh/97Wh)
OSWindows 10
サイズ357×235×11~17mm
重量2kg(タッチ対応)/1.8kg(タッチ非対応)

 サイズは357×235×11~17mm(幅×奥行き×高さ)、重量はタッチ対応モデルが2kgから、タッチ非対応モデルが1.8kgからとなっている。米国では1月5日より販売が開始されており、Dell.comでの価格は999ドルより。