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Acer、Microsoftマイヤーソン副社長を迎えたPC発表会を開催

~Windows 10搭載スマホから液晶一体型まで幅広い製品群を投入

 台湾Acerは12日(現地時間)、台湾・台北にてWindows 10 PCの発表会を米Microsoftと共同で開催。発表会にはAcer最高経営責任者(CEO)のジェイソン・チェン氏を始めとするAcerの代表者に加え、米Microsoft本社オペレーティングシステムエグゼクティブバイスプレジデントのテリー・マイヤーソン氏が登壇し、新製品の魅力について紹介した。

 最初に壇上に上がったチェンCEOは、Acerが技術志向の企業であるとした上で、このたび登場したWindows 10により、さまざまな技術をより人間味のあるものにできると説明。そして、Windows 10プラットフォーム上で同社独自の技術を用いることで、1~100型まで一貫した製品群を提供するとの抱負を示した。

 すでに同社は7月末のWindows 10の登場以降、全世界で100以上のWindows 10レディPCを投入。欧州とアジアでは、Windows 10 PCの売上で世界1位を獲得したという。その成功の背景には、Microsoftとの綿密な連携があったとするが、チェン氏は、「本日さらなる新製品を発表する」と述べ、怒濤の勢いで製品展開する意気込みを示した。

Acer最高経営責任者のジェイソン・チェン氏
1~100型までの製品を投入する。1型というのはIoTデバイスを示す
すでに100機種以上のWindows 10 PCを発表
欧州とアジアではWindows 10 PC販売で世界1位に
Windows 10 PCの開発には18カ月をかけてMicrosoftと協業してきた

 それを受けて登壇したMicrosoftのマイヤーソン氏は、Windowsを統括する立場にあり、同社の主要な発表会にも度々登場しているが、今回のイベントの共同開催には、すでに1億1,100万ライセンスを出荷し、Windows 10が過去最も売れ行きの好調なOSでありながらも、現在コンシューマ市場では競合他社を追いかける立場にあることから、PCメーカーとの協業でこの勢いをさらに加速していきたいという狙いがあるものとみられる。

 AcerとMicrosoftの協業関係はすでに数十年もの歴史があり、今回の新製品においても、開発や検証で深い協業を行なったという。マイヤーソン氏によると、台湾でもすでに10%のWindows 7/8.1ユーザーがWindows 10へのアップグレードを行なったというが、セキュリティや、Cortana、Continuumといった新機能、生産性の向上など改めてWindows 10のメリットを紹介した。

Microsoftオペレーティングシステムエグゼクティブバイスプレジデントのテリー・マイヤーソン氏
Acerチェン氏とMicrosoftマイヤーソン氏
Windows 10は過去最高のWindowsだとマイヤーソン氏

 9月にドイツ・ベルリンにてIFA 2015が開催され、Acerもここに出展したため、今回紹介された一部の新製品は重複していたが、2つの新製品が新たに発表された。

 1つは液晶一体型PC「Aspire Z3-700」。無線キーボードとマウスが付属する17.3型の液晶一体型PCで、普段は卓上でデスクトップとして利用するが、バッテリを内蔵しており、持ち運んで本体をタブレットとしても利用できる。

「Aspire Z3-700」

 本体背面の両端には、内側に折りたためる小さなスタンドがあり、これを収納すると背面は平らになり、タブレット然とした形状になる。また、普段はスタンド部分を下にして設置するが、上下逆向きにすると、机に対してなだらかな角度を持つため、付属のスタイラスで手書き操作するのに好適なスタイルとなる。どちらかと言うと、液晶一体型というより、大型タブレットにスタンドを付けた格好だ。

 仕様は、CPUがPentium N3700/Celeron N3150/Celeron N3050、メモリ最大8GB、ストレージがSSD 32/60/128/256GBかHDD 500GB、液晶が1,920×1,080ドット表示対応17.3型IPS、OSがWindows 10。

 本体サイズは438×276×15.6mm(幅×奥行き×高さ)、重量は2.04kg。バッテリ駆動時間は最大5時間。外出時に持ち運んで使うタイプではないが、家庭内で置き場所を選ばず使うことができる。

 EMEA地域での発売時期は年末で、価格は599ユーロより。

背面
両端のスタンドはこのように内側に折りたたんで収納できる
左側面
右側面

 もう1つは液晶回転式2-in-1の「Aspire R 14」。仕様は、Core i7-6500U/i5-6200U、メモリ最大8GB、128/256/512GB SSD、1,920×1,080ドット表示対応14型液晶ディスプレイ、Windows 10 Homeを搭載。

「Aspire R 14」

 本体サイズは343.8×245×18.5mm(幅×奥行き×高さ)、重量は1.9kg。バッテリ駆動時間は最大9時間。北米での発売は10月後半で価格は699ドルより、EMEA地域では799ユーロからとなる。

 両製品とも、デュアルデジタルマイクとノイズキャンセルDSPを採用する「Purified.Voice」や、Dolby Audioに対応するTrueHarmony Plusサラウンド技術、ブルーライト削減技術などを搭載。また、R 14は、IEEE 802.11acによるマルチユーザーMIMOにより、Xbox OneをWindows 10端末上でストリーミングプレイするのにも好適だとした。

液晶を回転させたところ
完全に裏返したところ
右側面
左側面。USB Type-Cが1つあるのがポイント

 IFAではWindows 10 Mobile搭載5.5型スマートフォンの「Liquid Jade Primo」が発表されたが、今回の発表会ではその実機によるデモが披露された。同製品は、専用のドッキングステーションのHDMI経由で外部ディスプレイに接続すると、画面の大きさを活用し、デスクトップと同じUIでユニバーサルWindowsアプリを実行できるContinuumに対応。今回は、WiDiによる無線ディスプレイ接続でのContinuumデモを行なった。

「Liquid Jade Primo」
ドッキングステーション。左側面にHDMIとUSB
右側面にはUSB×2
装着したところ
WiDiによるContinuumのデモ。Liquid Jade Primoから無線で画面を転送している。また、アプリのUIはデスクトップになっている

 そのほかのIFAなどで発表された製品は写真で紹介する。

スタック式PCの「Revo Build」。下から、GPU(AMD R5)、PC本体、オーディオ、1TB HDD、Qi対応無線充電器のモジュールとなっており、好きなものを好きな順番で取り付けて使える
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17型ノートの「Predator 17」
デスクトップは大小2種類の「Predator G6」と「G3」がある
独自のヒンジで液晶を自由に回転できる「Aspire R 13」
液晶が着脱できる「Aspire Switch 10V」」

(若杉 紀彦)