ブラザーは、インクジェット複合機/プリンタの家庭向けブランド「MyMio」とオフィス向けブランド「JUSTIO」を統合し、新たに「PRIVIO」(プリビオ)ブランドとして立ち上げ、9月上旬より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。

　インクジェット全製品をPRIVIOブランドに刷新することで、2011年から始まった「プリンタの第3の選択肢であるブラザー」というイメージ戦略をさらに進め、全体感を出すことで品質イメージの向上を狙う。

　今後は、印刷数が少ない家庭向けは「BASIC」、印刷数が多いビジネス向けは「WORKS」シリーズとして展開。そしてBASICとWORKSの間にさまざまな新機能を率先して搭載した「NEO」シリーズをラインナップした。

MFC-J4510N

　新しいNEOシリーズは、FAX機能/ADFなし家庭向けの「DCP-J4210N」と、FAX機能機能/ADF付きビジネス向けの「MFC-J4510N」をラインナップ。店頭予想価格は前者が3万円前後、後者が35,000円前後の見込み。10月上旬発売。

　両製品ともに、A4用紙を横送りにする新機構を採用することで、奥行きを290mmに抑えたコンパクトモデル。一般的に用紙を横送りで印刷すると用紙がカールしやすい問題があったが、独自の補正機能で抑えることに成功。また、手差しで1枚のみながらもA3縦印刷を実現した。

　A4横送り機構に加えて、1.4インチの大型ヘッドを採用。従来比で約2倍となる1,680ノズルにより、A4カラー18ppm/モノクロ20ppmを実現した。また290mmの奥行きながら自動両面印刷機能をサポートする。

　インクはピエゾ素子を採用し、1.5plから33plまでのコントロールが可能。高速性と高画質を両立させたという。ブラックインクはにじみにくく水に強い顔料系インク、カラーインクは色再現性と発色に優れるという染料系インクを採用する。

　このほか、アイコンを多用し、フリックなどの操作にも対応したタッチ対応の3.7型液晶ディスプレイを搭載し、操作性を向上させた。専用AndroidアプリからのPDF/JPEG/Webページ印刷や、PCレスで指定されたメールアドレス宛に送信すれば印刷できるクラウド対応なども図られた。用紙トレイは150枚まで給紙可能で、インクカートリッジも最大1,200枚まで印刷可能なものを用意する。

　プリンタ部の主な仕様は、印刷解像度が6,000×1,200dpi、給紙トレイの対応用紙がA4～A6、L判、はがき、封筒など。スキャナ部の主な仕様は、解像度が2,400×2,400dpi、出力階調が24bit。

　インターフェイスはUSB 2.0、Ethernet、IEEE 802.11b/g/n。USBメモリから印刷できるUSBポートや、SDカード/メモリースティック対応スロットも備える。J4510Nは33.6kbps対応FAXモデムを内蔵する。本体サイズおよび重量は、J4210Nが480×290×163mm(幅×奥行き×高さ)/約8.2kg、J4510Nが480×290×186mm(同)/約9.8kg。

　BASICシリーズは基本的に旧MyMioシリーズをマイナーチェンジした。フルスペックの「DCP-J925N」は「DCP-J940N」、FAX/電話機能付きの「MFC-J955DN」は「MFC-J960DN」となり、本体色はホワイトとブラックの2色展開となる。そのほかクラウド対応、手差しトレイ追加、自動両面印刷対応、下位モデルへの無線LAN展開が図られた。詳細は下表の通り。いずれも9月上旬発売。

　「MFC-J860D」、「同J810DN」、「同J710D」の子機付き2台モデルは下表の店頭予想価格から約8,000円増。

DCP-J940N-B	DCP-J940N-W	DCP-J740N
DCP-J540N	MFC-J825N	MFC-J960DN-B

MFC-J960DN-W	MFC-J710D
MFC-J860DN	MFC-J810DN

　WORKSシリーズは、旧JUSTIOシリーズの「MFC-J6710CDW」と「MFC-J5910CDW」を継続する。