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NVIDIA、Kepler搭載の次期Tegra「Logan」をサンプル出荷開始

~スマートフォンでPS3の1.6倍のグラフィックス性能を実現

Loganの開発機材
7月24日(現地時間)発表

 米NVIDIAは24日(現地時間)、次期TegraとなるモバイルSoC「Logan」を「SIGGRAPH」でデモするとともに、サンプル出荷開始したと発表した。搭載機器は2014年上半期中に出荷開始の予定。

 Loganの詳細な情報はまだ公開されていないが、同SoCはTegraシリーズで初めてKeplerアーキテクチャのGPUコアを採用する。歴代TegraのGPUは、これまでG70ベースで、初めてのアーキテクチャ変更となる。また同社は、グラフィック向けのGeForce、Quadro、そしてスーパーコンピュータ向けのTeslaというGPU製品に加え、モバイル向けSoCのTegraを投入したことで、スーパーコンピュータからスマートフォンまでをカバーする半導体企業を自称していたが、Loganの投入により、GPUアーキテクチャが全ての分野で統一されることになる。

 Logan向けKeplerも、細かい仕様はまだ明らかにされていないが、1SMX相当の192SPを搭載。これにより、グラフィックス性能はG70ベースのGPUを搭載するPlayStation 3の1.6倍に達するという。一方で、モバイル向けに新しい低消費電力の内部ユニットインターコネクトを採用し、さまざまな最適化を行なうことで、同じ描画性能を出すのに必要な電力は第4世代iPadのSoCの3分の1に留めた。最大消費電力は2W。

 機能面では、モバイル向けのOpenGL ES 3.0だけでなく、デスクトップ向けのOpenGL 4.4や、DirectX 11、そしてCUDA5.0にも対応する。これらにより、GPGPUにも利用できるため、顔認識、音声認識、動画編集、拡張現実(AR)などにも活用できる。

モバイル(Tegra用)Keplerは192SP
モバイルKeplerによりグラフィックス性能は飛躍的に向上し、PS3やGeForce 8800 GTXも凌駕する
【動画】Logan開発機材によるレンダリングデモ1
【動画】Logan開発機材によるレンダリングデモ2

(若杉 紀彦)