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Corsair、2013年発売予定の新製品を紹介

~水冷ラジエータを5基収納できる超大型ケース「Obsidian 900D」など

Obsidian 900D
3月下旬より順次発売

価格:オープンプライス

園部英生氏

 Corsairは19日(日本時間)、都内でメディア向け説明会を開催し、日本カントリーマネージャーを務める園部英生氏が2013年に発売予定の新製品群を紹介した。

 冒頭で紹介されたのは、2013年春に発売予定のフラグシップPCケース「Obsidian 900D」(以下900D)。Extended ATX/XL-ATX対応、水冷ラジエータを最大5基、ファンを最大15基搭載できる超大型ケースで、本体サイズは252×650×690mm(幅×奥行き×高さ)と、これまで同社の中のフラグシップだった「同800D」をはるかに上回る。

 これまで同社のケースは、外部の水冷ラジエータに対応するためホースを外部に引き回すためのスルーホールを用意していたが、900Dではラジエータやリザーブタンクなど水冷システム全体を内部で完結させることを想定しており、そのためスルーホールを用意していない。つまりそれだけ大型なわけである。

 また、9基の3.5/2.5インチシャドウベイ(うち3基はスワップ対応)、4基の5インチベイ、10基の拡張スロット、2基の電源ユニット搭載スペースなど、拡張性の高さもウリとなっている。シャドウベイは3基ずつ取り外し可能で、本体前面または底面に自由に配置できるようになっている。

 裏配線が可能なマザーボードホールや背面スペース、マグネットで着脱可能な防塵フィルタを設けているのは同社の設計思想を踏襲。標準で前面に120mm角ファンを3基、背面に140mm角ファンを1基装備。前面にUSB 3.0×2、USB 2.0×4、音声入出力などのインターフェイスを備える。このほか、ATX/microATX/Mini-ITXもサポートする。

CorsairのPCケースラインナップ
Obsidianシリーズの中の900Dの位置づけ
900Dは水冷システムを前提に設計
900Dの特徴
拡張性の高さも確保
インターフェイスはスワップベイなど
900Dの主な仕様
900Dの内部の広大な空間
マザーボードベースに多数のスルーホールを装備
シャドウベイの配置は自由にレイアウトできる
前面のインターフェイス
前面のファン
本体背面
電源ユニットを2台搭載可能

 続いて紹介されたのは奥行き140mmのセミモジュラー式電源「CX-M」シリーズ。3月下旬発売予定で、価格はオープンプライス、店頭予想価格は、容量430Wの「CX430M」が6,980円前後、500Wの「CX500M」が8,280円前後、600Wの「CX600M」が9,280円前後の見込み。

 いずれも80PLUS BRONZEに準拠。アジア地域の小型化へのニーズを反映し、奥行きを抑えたことでmicroATXなどの小型フォームファクタに好適としている。低負荷時にファンの回転数を抑える機能を搭載する。

 コネクタは共通でATX用24ピンが1基、12V補助用8ピンが1基、FDD用4ピンが1基で、PCI Express用は430Wモデルが1基、500W/600Wモデルが2基、SATA用は430Wモデルが4基で、500Wモデルが5基、600Wモデルが6基、ペリフェラル用4ピンは340Wモデルが3基、500W/600Wモデルが4基となっている。

 CX-Mシリーズの投入に合わせて、ケース内のコーディネーション用のスリーブケーブルも規格を統一化し、3月中に投入するとしている。ケーブルの色はブラック、メタリックグレー、ブルー、レッド、グリーン、ホワイトの6色。

同社の電源ラインナップ
CX-Mシリーズの特徴
ファンコントロール機能の搭載
容量別の主な仕様
オプションのスリーブケーブル
CX460M実機
セミモジュラー方式を採用

 また、140mm角ファンを採用した簡易水冷CPUクーラー「H90」、「H110」も3月中に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は前者が13,500円前後、後者が16,000円前後の見込み。

 同社これまで120mm角ファンを採用した簡易水冷「H60」、「H80i」、「H100i」などを発売してきたが、新製品は140mm角ファンの採用で回転数を1,500rpmに抑え、静音化と薄型化を実現したという。ただしCorsair Linkには非対応となっている。

H90とH110の特徴
同社の水冷CPUクーラーのラインナップと位置づけ
H90本体
H110本体
140mm角ファン1基で済むため、ファンを2基搭載するH80iと比較するとラジエータ部の厚みを抑えられる

 最後に紹介されたのは、同社のハイエンドメモリ「Dominator Platinum」シリーズ用のライティング交換用アクセサリ「Lightning Bar Upgrade Kit」。3月中に発売予定で、価格はオープンプライス、店頭予想価格は2,000円台としている。

 Dominator Platinumシリーズはヒートシンクから上の部分に淡白く光るギミックを用意しているが、これまで上面は金属で完全にカバーされていたため、ユーザーがよく目にすると思われる上面からは間接光しか見えなかった。Upgrade Kitを用いると上部の「DOMINATOR」ロゴの左右も光るようになり、ユーザーの目に直接届く。交換用のカラーとしてホワイトとブルーの2色が同梱される。また、バーを交換するためのネジや六角レンチなども付属する。

Lightning Bar Upgrade Kitの概要
標準品(右)との比較
Lightning Bar Upgrade Kit
上部にもスリッドが設けられた
会場では過去の製品「HX650」を用いて、500~600Wを超える高負荷でもファンをバンドで縛って無理やり止めたままにしても正常動作するという、異例のデモが展示された。この行為自体は当然保証外だが、それでも正常動作するCorsair電源の高品質さをアピールした格好だ

(劉 尭)