富士通、冬モデルPC発表会
~ナノイー搭載PCの実機を展示

9月29日 発表
価格:オープンプライス



執行役員常務 大谷信雄氏

 富士通は29日、冬モデルPCの発表会を本社で開催した。

 同社執行役員常務の大谷信雄氏が登壇し、「上半期のPC出荷は順調で、店頭での売上げは2桁増となった。これも、PCが家庭に1台から、個人に1台の製品に移ってきたことが背景にあると考えている。冬モデルでは、来年の地上波アナログ停波を前に、TV機能を強化した。リビングでは大きなTVが中心になるが、個室ではPCが中心になると考えている」と述べた。

パーソナルビジネス本部長 齋藤邦彰氏

 続いて、同社執行役員兼パーソナルビジネス本部長の齋藤邦彰氏が、各製品の特徴を解説した。

 デスクトップPCのFHシリーズを中心に、TV機能ではデジタル3波、ダブル録画機能搭載機種が増加した。また、地デジPCはTV+αであり、単に視聴するだけではなく、会話する/調べる・探す/(録画を)持ち出すなどの楽しみ方ができることを強調した。

 また、3D機能搭載機種が増加し、ノートPCにもラインナップされたことが紹介された。なお、パナソニックの3Dムービーへの対応意向と富士フイルム製3Dカメラの静止画への対応確認も発表された。

 さらに「ともすれば、PCはどこ製でも同じと言われるが、富士通のPCはMade in Japanであり、ハイクオリティなデザイン、人感センサーやナノイー搭載などの新技術導入など、オリジナリティの高い製品となっている」と語った。

ICT(情報通信技術)がビジネスから個人の行動支援へ変化している。PCの発表会ながら、こういうICT全体の話から入るのがメインフレーマーでもある富士通らしさだPCはICT機構のフロントエンドで、ライフパートナーとなるFMVがもたらす価値
「MADE IN JAPAN」がキーワード地デジPCは単なるTVより楽しいという訴求デジタル3波対応、ダブル録画モデルを増やした
まだ機種が少ないとはいえ3D PCではトップシェアを得ている他社の3Dコンテンツにも対応していく「匠」と「疾風」がサブキーワード
ハイクオリティデザインの例としてノートPC「LIFEBOOK AH」が示された人感センサーで画面をON/OFFするナノイーユニットを初搭載

 また、会場では新しいCMと、CMに登場する唐沢寿明さん、柴咲コウさんのビデオメッセージが上映された。

デスクトップPC編ダブル録画を訴求人感センサーを訴求
ノートPC編「メイドインジャパンの機能美」

 会場には、新製品が多数展示され、ナノイー搭載PCが人を集めていた。

 ナノイーユニットは思ったよりも小さく、5cm程の幅しかない。手をかざすと、かすかに風が出ていることが感じられる。また、専用のユーティリティソフトも用意されており、タイマーによる動作時間の設定ができるようになっていた。広い会場のため、ナノイーの効果を実感することはできなかったが、パナソニック製のナノイー放出ユニットはナノイー発生器で実績のあるものだ。健康に配慮したPCというコンセプトを市場がどう受け止めるか注目される。

●ナノイーユニット搭載PC
ナノイー搭載PC「ESPRIMO FH」本体背面左上の突起がナノイー発生ユニット下から吸って上に吹き出す
ナノイーロゴが刻印されているインストールされているユーティリティ。OFFタイマー機能も用意されているユーティリティのヘルプ
ナノイー発生ユニット搭載は「パソコン初!!」ナノイー関連部分の拡大人感センサーのデモ、PCの前から離れると画面が消える
本体をL字型にして、前面からスピーカーが見えにくくデザインされている下から見るとスピーカーが見える
●3D PC
3D搭載機が増えたノートPCでも3Dパナソニックと富士通の3Dムービー/カメラとも連動
●MADE IN JAPANデザインノートPC
日本生まれを強調ずらり並べられたLIFEBOOK目玉は「LIFEBOOK AH」
●直販モデルの特別デザイン
直販専用モデルに追加された「MAZIORA」モデル光が当たると青が強く見える角度を変えると黒っぽくなっていく
左上の部分だけ、濃いワインレッドに見えるLIFEBOOK NHにはレッドが追加された

(2010年 9月 29日)

[Reported by 伊達 浩二]