NVIDIA、単体GPU化したネットブック向けグラフィックス「ION」

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3月1日(現地時間)発表



 米NVIDIAは1日(現地時間)、Pine Trailプラットフォームになった新しいネットブック向けのグラフィックソリューションとなる次世代の「NVIDIA ION Graphics」を発表した。搭載ネットブックはAcerやASUSTeKなどから出荷される予定。

新IONはチップセットからGPUへと変わった

 これまでのIONは、Atom + Intel 945GS Expressの組み合わせを、Atom + GeForce 9400Mに置き換えることで、GPUの性能を引き上げるものだった。新しいIONも、目的は同じだが、Pine TrailでCPUにGPU機能が組み込まれたことにより、NVIDIAチップセットで置き換えることができなくなったため、Atom + Intel NM10 Expressという組み合わせはそのままに、単体GPUの姿でチップを付加する形に変わった。ただし、ブランド名はIONのまま変わっていない。

 接続としては、Intel NM10 ExpressにPCI Express x1で繋がっている。このバスインターフェイスはGPU用としては不安が残るが、NVIDIAでは特に問題ないとしている。また、同じPCI Express x1でも、2割ほど転送性能を高める技術を盛り込んでいるという。

 SP数は12型ネットブックおよびデスクトップ向けが16基、10型ネットブック向けが8基。ビデオメモリは最大512MBのDDR3でメインメモリを共有しない。対応DirectXは10.1。PureVideo HDを搭載し、1080p動画のフルフレーム再生が可能。

 Optimus Technologyに対応しており、ディスプレイ出力はCPU直結のものを利用し、DirectX、DXVA、CUDAのAPIが使われる時だけ動的にIONのGPUがオンになる。これにより、バッテリ駆動時間は現行の新Atomネットブックと同等で、ゲームなどの性能は10倍程度引き上げられるとしている。

新旧IONのブロックダイヤグラムIONの概要
ION搭載機と非搭載機の機能比較同じく性能比較

(2010年 3月 2日)

[Reported by 若杉 紀彦]