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Samsung、10nm級世代のDDR4を量産開始

~従来比で30%高速化、最大20%省電力に

Samsungによる10nmプロセスDDR4チップの大量生産が開始された

 韓国Samsung Electronicsは5日(現地時間)、業界初となる10nm級プロセスの8Gbit DDR4メモリチップの量産を開始したと発表した。

 Samsungによれば、10nm級プロセスは2014年に生産を開始した20nmプロセスのDDR3メモリ以来のブレークスルーだが、EUV(Extreme UltraViolet : 極紫外線)を使わず現行の「フッ化アルゴン(ArF)液浸リソグラフィー」で実現している。

 プロセスルールの微細化により、転送速度は3,200Mbpsとなり、20nm製造のDDR4の2,400Mbpsよりも30%高速化されている。また、消費電力も20nm世代と比べて10~20%低減されているという。同社はHPC(High-performance PC)やサーバーシステムなどにおいて、その効果を期待できるとしている。

 このメモリチップを採用したモジュールはノートPC向けの4GBモデルから、エンタープライズ向けの128GBモデルまで用意される。現行の20nm世代品は1年を通して10nm級世代へと置き換えていく予定。

(中村 真司)