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日本マイクロソフト、ビックカメラで「Surface 3」発売イベントを開催

~店内にはメーカーの枠越えたWindows製品展示でAppleへ対抗

 日本マイクロソフトは19日、ビックカメラにて「Surface 3」発売イベントを開催した。Surface 3を前面に訴求するとともに、同製品発売をきっかけとして、有楽町・ビックカメラでは5階のPC売り場に、メーカーの垣根を越え、さまざまなメーカー製Windows PCを紹介するWindowsエリアを設置する。

 ビックカメラと日本マイクロソフトでは、ビックカメラ有楽町を皮切りに、同様のWindowsコーナーを他の販売店に展開することも計画している。Windows 10発売前に、大型店に専門コーナーを置くAppleに対抗するための施策だ。

 発表後のSurface 3の予約状況について日本マイクロソフト代表執行役社長の樋口泰行氏は、「実数は発表することはできないものの、予想を大きく上回る予約数を頂いている」と好調であることを強調した。

 Surface 3発売に際し、ビックカメラ代表取締役社長代表執行役員の宮嶋宏幸氏は、「Surface 3の発売にあたっては大きな期待をしてきた。製品発表後の予約は、非常に多くの予約を獲得することができた。毎回、Surfaceの新しい製品発売には樋口社長に来ていただいて、イベントを行なっている。有楽町店のこのフロアは、本日より刷新し、Windowsの世界をより深く知って頂くためのコーナーとした。PC販売は厳しい状況にあるが、今回、Surface 3はLTE搭載で、より使いやすく、高機能となり、本日からスタートする夏商戦を活気付けるものとして期待している。我々もSurfaceを一推しでお勧めしていく」とSurface 3が夏商戦の起爆剤となることへの期待を述べた。

 一方、樋口氏は、「今回、旗艦店である有楽町店の中にこのような素晴らしいコーナーを作っていただいたことにお礼いたします。PCメーカーの皆様のご協力があって、このようなコーナーができた。今後、Surfaceを始め、Windows搭載PC、そして最も完成度が高いOSと評判があるWindows 10をアピールするための情報発信基地として活用していきたい」と新コーナーを歓迎した。

 Y!mobileのエリック・ガン氏(ソフトバンクモバイル専務取締役)も登場し、「このような素晴らしいコーナーを作って頂いて本当にありがたい。LTE内蔵型PCはまだ少ないが、Surface 3はLTE内蔵でどこでも通信を行なうことができるので、生活スタイルも変わるのではないか」とSurface 3への期待を述べた。

日本マイクロソフト株式会社代表執行役社長 樋口泰行氏
樋口社長のネクタイは、初代Surface発売時に作成したSurfaceネクタイ
株式会社ビックカメラ代表取締役社長代表執行役員 宮嶋宏幸氏
ソフトバンクモバイル株式会社専務取締役 エリック・ガン氏
ゲストとしてSurface 3の応援に駆けつけた、ビックカメラ女子ソフトボール高崎に所属する4人の選手。2004年のアテネオリンピックで銅メダル獲得の原動力となった、上野由岐子選手の姿も。同チームにはマイクロソフトもスポンサーとして参加する

 新コーナーは6月19日にオープンし、複数のPCメーカーの製品が隣り合わせで並べられている。実機に触れやすいよう、隣のマシンとの間隔を開け、販売員への質問も自由にできるコーナーとなっている。

Windowsコーナーとしてリニューアルされた、ビックカメラ有楽町店5階PC売り場
Windowsコーナーではメーカー別展示と共に2in1などの形状、PCの特色別展示も行う
メーカー別展示コーナーも同じフロアに。メーカーの情報が欲しい来店者はこちらでも話を聞くことができる
Windowsコーナーの前面にはSurfaceコーナー
マイクロソフト側が意識するのは店内にあるAppleコーナー
ビックカメラ有楽町店の1階エントランスでも、Surface 3発売を記念したコーナーを設置

 有楽町店の店長である佐藤壮史氏は、「Windowsエリアには、Surfaceを中心として、15社、150アイテムを展示している。オーダーメイドPCを含めると、380製品を選択できる。Windows PCをより快適に選んで頂くために、Windows PCというロゴを統一し、安心して選んで頂けるような展示演出を行なった。周辺機器なども含め、一緒に選んで頂くことができるコーナーとしていきたい。催事スペースも用意し、現在はSurfaceを、今後はお客様への情報発信の場として活用していく」とWindows PCをアピールするための戦略的な売り場となると説明した。

 ビックカメラでも、有楽町店での反応を見て、他の店舗でも同様のアピールを行なうことを計画しているが、日本マイクロソフトでもこの売り場を、Windows PCをアピールするための戦略的な場として活用していくことを計画している。

 日本マイクロソフト・樋口社長は、「これまでは統一感を持ってWindows PCをアピールするのが難しかった。今回、こうしてWindowsをアピールする場ができた。専門の売り場がある他のメーカーさん(Apple)に比べるとマイナーな印象になってしまっていたが、今日のコーナーがオープンしたことで、逆にあちらがマイナーに見える」と売り場中央に置かれたWindowsエリアに満足そうな様子を見せた。

 Windowsを前面にアピールすることは、7月29日から提供を始めるWindows 10も意識してのこととなる。日本マイクロソフト株式会社執行役コンシューマー&パートナーグループゼネラルマネージャーである高橋美波氏は、「ビックカメラ様とは今後、いくつかの店舗で同様のエリア展開を行なうことを計画している。10月以降にはメーカー各社様からWindows 10搭載デバイスが登場することになるので、そこに備えた展開を行なっていく」とWindows 10販売の起爆剤にも繋げたい意向を示した。

 今回のエリアの隣には、ビックカメラが2014年に設けたサービス サポートカウンターがあり、「Window 10発売で、新しいマシンにどうデータを移行するのかといったお客様からの質問に答えることができる体制も整えている」とビックカメラ宮嶋社長もアピールした。

ビックカメラ有楽町店 佐藤壮史店長
日本マイクロソフト株式会社執行役コンシューマー&パートナーグループゼネラルマネージャー 高橋美波氏
「昨年開設したサービス サポートカウンターも含め、PC買い換えによるデータ移行などお客様からの質問、問い合わせに答えられるフロアに」とビックカメラ宮嶋社長

(三浦 優子)