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Corsair、左右デュアルチャンバーのExtended ATXケースなど
~Duck氏によるメモリオーバークロックパフォーマンスも
(2013/7/25 18:32)
Corsairは、左右デュアルチャンバー構造採用のExtended ATXケース「Carbide Series Air 540」、静音ケース「Carbide Series 330R」を日本市場向けに発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は前者が18,000円前後、後者が12,500円前後の見込み。
Air 540は、マザーボードと3.5インチシャドウベイを本体左側、電源と5インチ/2.5インチシャドウベイを本体右側に設け、マザーボードベースで左右を仕切ったチャンバー構造のPCケース。
左側に発熱量の高いパーツを配置し、前面/上面/背面のファンでアクティブな冷却を行ないつつ、右側に発熱量の少ないパーツを配置し、パッシブな冷却(電源は自身のファンを利用)を行なう。これにより静音性と冷却性を両立させた。また、ドライブベイが右側へと移動したことで、その分幅が広がったが、一般的なExtended ATXケースから奥行きが抑えられた。マザーボード背面での配線スペースも最大化されている。
前面には最大3基の140mm/120mm角、上部には最大2基の140mm/120mm角、背面には1基の140mm/120mm角ファンを装備可能。標準で前面に2基、背面に1基の140mm角ファンを備える。また、上部は240mmまたは280mm、前面は360mmまたは420mmの水冷ラジエータを装備できる。さらに、前面ファンには着脱可能なダストフィルタを装備する。
対応フォームファクタはExtended ATX/ATX/microATX/Mini-ITX。拡張スロットは8基。拡張ベイは5インチ×2、3.5インチシャドウ(ホットスワップ対応)×2、2.5インチシャドウ×4。ビデオカードは最長320mm、CPUクーラーは最高170mm、電源は最長200mmまで対応できる。
左側面パネルはアクリル仕様で、ほぼケース内部全体が覗けるほど広い。前面インターフェイスは、USB 3.0×2、音声入出力を備える。本体サイズは300×415×460mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約7.4kg。
330Rは側面と上面に吸音材を貼り付けた低価格な静音ケース。上部に120mm/140mm角ファン対応スペースを2個設け、240mmまたは280mmの水冷ラジエータを内蔵できるのも特徴。
また、前面に左右に開く方法を変更できるドア、吸気フィルタ、メッシュ対応/フィルタ付きの5インチベイリーフなどを搭載。最長450mmまでのビデオカードを搭載できるスペースも確保した。
対応フォームファクタはExtended ATX/ATX/microATX/Mini-ITX。拡張スロットは7基。拡張ベイは5インチ×3、3.5インチシャドウ(2.5インチシャドウ兼用)×4。CPUクーラーは最高160mmまで対応できる。
前面インターフェイスはUSB 3.0×2、音声入出力を備える。本体サイズは210×510×485mm(同)、重量は約6.8kg。
このほか、静圧重視の120mm角ファン「SP120」も同時期に発売する。店頭予想価格は2,100円前後の見込み。
PWMで回転数制御できるのが特徴で、1,450rpmの「Quiet Edition」と2,350rpmの「High Performance Edition」の2種類を用意。騒音は前者が23dB、後者が35dBとなっている。
新メモリ「Vengeance Pro」のオーバークロックデモも
発表会の後半では、有名なオーバークロッカーDuck氏による、新メモリ「Vengeance Pro」シリーズのオーバークロックデモも行なわれた。
Vengeance Proはすでに国内販売が開始されている新メモリシリーズで、Dominator Platinumシリーズの下位、Vengeanceの上位という位置づけ。今回、Duck氏は未発売のDDR3-3000対応モデルを利用し、液体窒素を用いてオーバークロックを行なった。チップはHynixのMFRシリーズを採用しているという。
「HynixのMFRは空冷でも十分にオーバークロックできるマージンを持っている」というのだが、今回はあえて液体窒素を利用。また、この速度は本来空冷でも実現できるクロックなため、本来競技ではCPUのコアの一部を無効にする、リングバスの速度を落とす、メモリを1枚だけ使用して2.3V以上の高電圧を掛ける、といったトリッキーな技を使用せず、CPUは全コア有効でHyper-Threadingも有効、そのほかの設定もデフォルト、ちゃんと2枚使用する、といった構成で挑戦を行なった。
なお、Haswellでメモリのオーバークロックを行なう場合、ベースクロックが100MHzのままだと2,933MHzあたりで頭打ちになってしまう。そこでベースクロックを125MHzに上げ、オーバークロックをした。CPUはCore i7-4770K、マザーボードはASUSの「Maximus IV Extreme」を利用。また、ビデオカードは未発売のGalaxy製GeForce GTX 780を利用した。
デモの当初は、過度な冷却によって逆に不具合が起きる“コールドバグ”に見舞われ、なかなかうまく動かなかったが、開始後10分でようやくシステムが起動。1,666MHz(クロック3,333MHz相当)、レイテンシは12-15-15-31-1Tの設定で3DMark11のPhysicsおよびCombinned Scoreが取得できた。
後半では、レイテンシを12-18-18-31-1Tまで緩め、1,703MHz(クロック3,406MHz)まで高め、3DMark11が実行できることも確認できた。