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Appleユーザーの祭典が31日に開幕
(2013/1/31 12:11)
2013年の「Macworld | iWorld 2013」が間もなく開幕を迎える。1985年からサンフランシスコで続いているAppleユーザーのための祭典は、いくたびもの転機を経てはいるものの、今年も盛り上がりを見せそうな気配だ。何度もお伝えしているとおり、Appleは2009年を最後にMacworldへの出展を取りやめており、2010年以降はAppleなきMacworldとなっているが、iOSデバイスのシェアが好調に推移していることもあって、展示規模や来場者の熱意は2010年以降も上昇を続けているように感じられる。今回は名称を「Macworld | iWorld」とあらためてから2年目となるが、これもまた1つの転機だった。
確かに主役はプラットホームを提供して革新的な製品を次々に送り出すAppleなのかも知れないが、PCやスマートフォン業界のエコシステムは、数多のサードパーティーを含めて初めて成り立つものと筆者は考える。折りに付け、こうしたサードパーティの周辺機器やアプリケーションは紹介していきたい。
開幕前日にあたる30日(現地時間、以下同)は、プレカンファレンスが行なわれると同時に、出展者や来場者の登録手続きと会場準備が着々と進んでいた。会場は恒例のMoscone Center。例年通りにWestホールのみが使われ、1階に展示ホール、2階と3階にメインステージとカンファレンスルームが設けられる。
会期初日にあたる31日には、2階のメインステージに故スティーブ・ジョブズ氏をテーマにしたインディーズ映画「jOBS」で主役を務める俳優、Ashton Kutcher(アシュトン・カッチャー)氏とJosh Gad(ジョシュ・ギャッド)氏が登壇する予定だ。Apple Computer(当時)を起ち上げる往年のスティーブ・ジョブズ氏とスティーブン・ウォズニアック氏をそれぞれ演じている2人。先日ユタ州で開催されたサンダンス映画祭で初上映され、その映画評はすでにさまざまなサイトでも公開されている。米国での一般公開は2013年4月を予定している。
30日の時点で、すでに1階ロビーには“First Look”として、31日以降ホールに展示される製品の一部が紹介されている。International CESはどちらかといえばハードウェア寄りの展示内容だが、Macworld | iWorldはiOS向けアプリを中心としたソフトウェアの展示が増えてくる。また、International CES来場者の中核を占めるのは世界中から訪れるバイヤーだが、Macworld | iWorldはサンフランシスコを中心とする西海岸のエンドユーザーが中心となり、展示会としての傾向は異なるという点も例年お伝えしているとおりだ。
予告編代わりにFirst Lookの模様からいくつか紹介しておこう。30ピンDockコネクタに取り付けるアダプタで、iOSデバイスをマウス、トラックパッド、そして3Dマウス化するのが「Mauz」。iOSのフロントカメラを使って、手をかざして左右に振ることでWebページの進む/戻る、などのジェスチャー操作も行なえる。加えてiOSデバイスを手に持って操作すると、3Dマウスとしても使える。この様子は動画も見てもらおう。30ピンコネクタ版は6月にも出荷予定。Appleと交渉中というMFiプログラムが進展し次第、Lightningコネクタ対応版も製作するとしている。
また、今回もイベント対応のスマートフォン対応アプリケーションが用意されている。2012年まではiOS対応のアプリケーションのみだったが、2013年開催からAndroidにも対応しているのは、業界の行方を占う意味でも興味深い。こうした展示会で利用できるスマートフォン対応アプリケーションは、International CESをはじめ欧米の展示会ではすっかり定番で、IT、モバイル、コンシューマエレクトロニクスの分野であれば、ほとんど用意されるようになった。
一方、日本で開催される展示会で見かける機会があまりないのは残念だ。日本国内の展示会イベント主催者はこの分野にも目を向けてほしいと思う。
PC Watchでは31日の展示ホールオープン以降、Macworld | iWorldのレポートを随時お届けする。