手島智幸氏 |
エムエスアイコンピュータージャパン株式会社は、ゲーミング向けノートPC「G」シリーズを一新し、12月中旬より順次発売する。価格はすべてオープンプライス。
発売に先立って11月21日には都内で記者会見を開催し、代理店を務める株式会社マイルストーン 営業部 EC事業課 課長の手島智幸氏が製品の特徴を説明した。
●GX60 1AC-052JP
GX60の外観 |
「GX60 1AC-052JP」は、全ラインナップの中で唯一AMD A10-4600M(2.3GHz)と、Radeon HD 7970M(2GB) GPUによるAMDプラットフォームで構成されたメインストリームモデル。店頭予想価格は未定だが、12万円~14万円前後で調整中としている。
A10-4600MのCPUパワーはIntel製のCore i7などと比較すると見劣りするが、近年のメインストリーム向けゲームはCPUよりもGPUパワー重視であり、それを見越してハイエンドのRadeon HD 7970Mを採用。3DMark11のPスコアは4,200~4,400前後で、GeForce GTX 675Mと比較して高い性能を低価格で提供できるのが最大の特徴。
また、Eyefinity技術により、Mini DisplayPort、HDMI、ミニD-Sub15ピンの3系統同時出力が可能で、3画面でゲームをプレイできる。さらに、Qualcomm Atheros(元Bigfoot Networks)製のGigabit Ethernetチップ「Killer E2200」、SteelSeriesと協業して設計し、左/中央/右の3つのエリアでそれぞれ7色に設定できるバックライト機能付きキーボード、ヘッドフォンへの出力を最適化したAudio Boostテクノロジー、64GBのSSDをRAID 0構成とし900MB/sec超の転送速度を備えるなど、ゲーミング向けの付加価値機能を備える。
主な仕様は、APUにA10-4600M、メモリ8GB(最大16GB)、AMD AM70 FCHチップセット、GPUにRadeon HD 7970M、64GB SSD(Sandisk製)×2(RAID 0)+750GB HDD、BDドライブ、1,920×1,080ドット(フルHD)表示対応15.6型ワイド非光沢液晶ディスプレイ、OSにWindows 8などを搭載する。
インターフェイスは先述のディスプレイ出力とGigabit Ethernet以外に、SDカードスロット、USB 3.0×3、USB 2.0×1、IEEE 80.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、100万画素相当Webカメラ、音声入出力などを搭載する。バッテリは9セルで、駆動時間は最大4.5時間。本体サイズは395×278×45mm(幅×奥行き×高さ)、重量は3.5kg。
●GT70 0NE-687JP(Dragon Edition)
GT70 0NE-687JP(Dragon Edition) |
「GT70 0NE-687JP(Dragon Edition)」は既存のGT70をベースにGPUを強化し、天板やパッケージにドラゴン(龍)のデザインをあしらったモデル。店頭予想価格は25万円前後の見込み。
こちらはCPUにクアッドコアのCore i7、GPUにKepler最上位モデルを搭載した正統なハイエンドモデルという位置づけ。GeForce GTX 675M(Fermi)搭載モデルと比較してグラフィックス性能が約1.6倍としている。また、CPUに2本のヒートパイプ、GPUに3本のヒートパイプを用いて冷却性能を高めた。
そのほかSteelSeriesと共同開発したキーボードや、Killer E2200によるGigabit Ethernet、Audio Boostなどの機能はGX60と共通だが、無線LANがQualcomm Atheros製の「Killer Wireless-N 1202」となる。
主な仕様は、CPUにCore i7-3630QM(2.4GHz、ビデオ機能内蔵)、メモリ16GB(最大32GB)、Intel HM77 Expressチップセット、GPUにGeForce GTX 680M(4GB、Optimus対応)、128GB SSD×2(Memoright製、1,000MB/sec超を謳う)+750GB HDD、BDドライブ、フルHD表示対応17.3型ワイド非光沢液晶ディスプレイ、OSにWindows 8などを搭載する。
先述以外のインターフェイスは、SDカード/メモリースティック/xD-Picture Card対応スロット、USB 3.0×3、USB 2.0×2、eSATA/USB 2.0コンボポート、eSATA、ミニD-Sub15ピン、HDMI出力、Bluetooth 4.0、100万画素相当Webカメラ、音声入出力などを備える。バッテリは9セルで、駆動時間は最大3.7時間。本体サイズは428×288×55mm(同)、重量は3.8kg。
そのほか、KeplerベースハイエンドGPU「GeForce GTX 675MX」を搭載したモデルも、日本において初めての搭載モデルとして発売できるよう、早い時期に投入したいとしている。
パッケージまでもドラゴンがあしらわれている | GT70 0NE-687JPの実機 | 左側面。USB 3.0など、多数のインターフェイスを集結 |
右側には光学ドライブなどを装備する | 本体背面にもインターフェイスを備える | GT70 0NE-687JPの外観 |
競合他社製品との性能比較 | 従来モデルと比較して大幅な性能向上を実現 | ヒートパイプを多用した冷却機構 |
従来のGT70シリーズ | 天板にドラゴンなどがあしらわれていない、シンプルなデザイン |
●GE70 0ND-278JP(GTX660M)
GE70 0ND-278JP(GTX660M) |
「GE70 0ND-278JP(GTX660M)」はミドルレンジのGeForce GTX 660M(2GB、Optimus対応)を採用したモデル。店頭予想価格は未定。
本体サイズは418×269×39mm(同)とほかのノートPCと比較してやや薄型なのが特徴。SteelSeriesと共同開発したキーボード、Killer E2200によるGigabit Ethernet、Audio Boostなどの特徴は継承するが、キーボードはバックライト非搭載となる。また、ヒートパイプはCPUが1本、GPUが2本とGT70と比較して簡素化している。
主な仕様は、CPUにCore i7-3630QM、メモリ8GB(最大16GB)、Intel HM76 Expressチップセット、128GB SSD+750GB HDD、GPUにGeForce GTX 660M、BDドライブ、フルHD表示対応17.3型ワイド液晶ディスプレイ、OSにWindows 8などを搭載する。
インターフェイスは、SDカード/メモリースティック(PRO)/xD-Picture Card対応スロット、USB 3.0×2、USB 2.0×2、ミニD-Sub15ピン、HDMI出力、IEEE 802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、100万画素相当Webカメラ、音声入出力などを備える。
バッテリは6セルで、駆動時間は最大3.1時間。重量は2.8kg。
天板には特徴的なラインがあしらわれている | GE70シリーズの主な特徴 | GeForce GT 650Mや560Mなどとの性能比較 |
従来のメインストリームと比較しても高い性能を発揮 | GT70シリーズと比較すると、冷却機構が簡素化されているが、それでも余裕を持って熱設計しているという | LenovoのIdeaPad Y580との冷却性能比較。パームレスト部が低く、不快に感じることはないという |
発表会にはMSI本社から来日したAPAC地域のノートPC部門マネージャーのGrant Huang氏も出席し、Gシリーズのほかに、Ultrabookやタブレット型、スライドしてキーボードが現れるコンバーチブル型なども開発中であることを明らかにし、近日中にまた発表会を行ない、そこで詳細を明らかにすると語った。
Grant Huang氏 | GT70を手にするGrant Huang氏 | 開発中であるというタブレット型やUltrabook、コンバーチブル型 |
(2012年 11月 22日)
[Reported by 劉 尭]