ナナオ、ラインナップを一新したグラフィック向け液晶「ColorEdge」

ColorEdge CG246

8月8日より順次発売
価格:オープンプライス



 株式会社ナナオは、グラフィック市場向け液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズを一新し、8月8日より順次発売する。

 これまでグラフィックス向けモデルは、ビジネス向け「FlexScan SX」シリーズにもまたがって展開していたが、新製品でブランドをColorEdgeに統一させた。「CG245W」の後継となる「CG246」、FlexScan SXの後継となる「CX240」に加えて、新たにコンシューマ向けのエントリーモデル「CS230」をラインナップした。

 いずれのモデルもスタンドは共通で、128mm~154mmの昇降、上30度のチルト、90度ピボット、左右344度のスイベルをサポートする。

●ColorEdge CG246

 ColorEdge CG246はキャリブレーションセンサーを本体下部に内蔵し、「厳密な色管理」が必要なプロフォト、プリプレス、3DCG、映像制作向けの24.1型モデル。9月11日発売で、直販価格は159,800円。

 ディスプレイの電源を投入してから輝度や色調などの表示が安定するまでの時間を、従来の4分の1以下となる7分に短縮。また、表示ムラの補正を行なう「デジタルユニフォミティ回路」を強化し、表示の均一性をさらに改善した。さらに、パネルの黒色の白浮きを抑え、設定により輝度を300cd/平方m、コントラスト比を1,000:1に向上できる。

 インターフェイス面では新たにHDMI入力端子を装備。インターレース/プログレッシブ変換に対応するほか、映画フィルムと同等の24fps表示が可能。さらに、映像制作時にオーバースキャンエリアを確認できる「セーフエリアマーカー」を表示できる。また、USBアップストリームを2系統搭載し、2台のPCで使用する場合もUSBケーブルをつなぎ替えることなくキャリブレーションできる。

デジタルユニフォミティ回路を強化インターフェイス部暗所での表示比較

 内蔵キャリブレーションセンサーは従来と同様単体で利用でき、スケジュールに沿った自動キャリブレーションに対応。このほか、滑らかな階調を実現する16bitルックアップテーブルやAdobe RGBカバー率97%のIPSパネル、DisplayPortによる10bit入力、色覚シミュレーション、3Dルックアップテーブルによる映画フィルムのエミュレーション、タブレットデバイスの表示を擬似再現するデバイスエミュレーション機能を踏襲する。

 主な仕様は、解像度が1,920×1,200ドット(WUXGA)、表示色数が最大約10億7,374万色、応答速度が7.7ms(中間色)、輝度が300cd/平方m、コントラスト比が1,000:1、視野角が上下/左右ともに178度。

 インターフェイスはDisplayPort、DVI-I、HDMIの3系統。2ポートのUSB Hubを備える。本体サイズは575×245.5×417~545mm(幅×奥行き×高さ)、重量は約9.9kg。遮光フード、Mini DisplayPort→DisplayPort変換ケーブルが付属する。

●ColorEdge CX240

 ColorEdge CX240はCG246のキャリブレーションセンサーの代わりに、コレクションセンサーを搭載し、「常に正確な色表示」が必要なプリプレス、アマチュアフォト、デザイン全般向けの24.1型モデル。8月8日発売。

 直販価格は単体モデルが94,800円、キャリブレーションソフト「ColorNavigator」付属モデル「CX240-CN」が99,800円、さらに専用センサー「EX2」を付属した「CX240-CNX」が104,800円。

コレクションセンサー

 コレクションセンサーではキャリブレーションはできないが、外付けセンサーで行なったキャリブレーションの結果に基づき、経年による表示変化を補正できる。CG246と同等のAdobe RGBカバー率97%のIPSパネルを備えるなど表示性能は高い。

 ただし、3Dルックアップテーブルによるエミュレーション、デバイスエミュレーションなどは不可。遮光フードもオプションとなっている。その代わり周囲の明るさに応じて表示を最適化する「Auto EcoView」、紙や本に近い見え方を再現する「Paperモード」、アプリケーションごとに表示を切り替えできるソフト「ScreenManager Pro for LCD」に対応する。

 パネルの主な仕様や本体サイズはCG246に準じる。重量は約9.8kg。


●ColorEdge CS230

 ColorEdge CS230はsRGB対応パネルとコレクションセンサーを備え、「クリエイティブワークを楽しむ」ホビーフォト、イラスト制作向けの23型モデル。2012年末発売。

 CX240と同様、単体モデル、ColorNavigator付属モデル、EX2付属モデルが用意されるが、直販価格は未定。

 sRGB相当の色域を備えた低価格ラインナップ。コレクションセンサーやデジタルユニフォミティ回路は備えるが、表示安定までの時間短縮、I/P変換、黒の再現性、24fps対応などは謳われていない。

 主な仕様は、解像度が1,920×1,080ドット(フルHD)、表示色数が最大約10億7,374万色、応答速度が10.5ms(中間色)、輝度が300cd/平方m、コントラスト比が1,000:1、視野角が上下/左右ともに178度。パネルはIPS。

 インターフェイスはDisplayPort、DVI-I、HDMIの3系統。2ポートのUSB Hubを備える。本体サイズは544×245.5×372.5~526.5mm(同)、重量は約7.5kg。

ColorEdge CS230コレクションセンサーを装備キャリブレーションセンサー付属モデル

(2012年 7月 24日)

[Reported by 劉 尭]