インテル、Core i7-980Xの高性能をアピール

Core i7-980X Extreme Edition

3月17日 開催



 インテル株式会社は17日、都内で記者向けの説明会を開催し、同日に発表された初となる6コアのコンシューマPC向けCPU「Core i7-980X Extreme Edition」(以下Core i7-980X)に関する説明を行なった。

 冒頭では、同社代表取締役社長 吉田和正氏が挨拶。同氏は、2010年1月に出荷を開始したCore i7/i5/i3を振り返り、「Core 2 Duo発売時は爆発的なヒットを市場にもたらしたが、Core iシリーズで同じヒットを生み出せるか、心配だった。ところが、CPU発売後2カ月の搭載PCの割合を振り返ると、Core 2 Duo時で2%前後だったものが、Core iシリーズで50%だった。これは、ユーザーが従来よりもPCへ性能を要求するようになった証拠だ」と説明した。

同社代表取締役社長 吉田和正氏 Core iシリーズと、Core 2 Duoシリーズ搭載PCの比率の推移 多様化するライフスタイル

 同氏は、具体的に多様化するライフスタイルを挙げ、「インターネットによって、ユーザーは動画や音楽などのコンテンツを配信するようになった。また、Blu-ray DiscやフルHDホームビデオ、高画素のデジタルカメラ、地デジなどにより、大容量/高品質コンテンツが増加した」とした上で、ユーザーはこれらのコンテンツを扱うためには、高性能なCPUが欠かせないとし、Core iシリーズはこのニーズを満たすものであると強調した。

 そして本日付けで発表したCore i7-980Xについて、「世界で最も速く、スマートなプロセッサである」とアピール。32nmプロセスを採用することで、従来と同じ130WのTDPに6コアを搭載可能とし、なおかつ既存のIntel X58 Expressチップセットで動作。PCベンダーやマザーボードベンダーから支持を得て、搭載PCや対応マザーが即日発売されていることをアピールした。

市場のニーズに応えるCore iシリーズ Core i7-980Xで高性能市場を支える Core i7-980Xを搭載したシステム、または対応するマザーボードを発売するベンダー

●Core i7-980Xの高性能をアピール

 続いて、同社技術本部 技術部長の秋庭正之氏が、Core i7-980Xの製品説明とデモを行なった。

 Core i7-980Xの詳細については、ニュース記事を参照されたいが、ここで軽く特徴についておさらいしておくと、32nmプロセス、6コア/Hyper-Threadingにより12スレッドの同時稼動、自動オーバークロックのTurbo Boostテクノロジー、統合された3チャネルのDDR3メモリコントローラ、およびQuickPath Interconnect(QPI)、12個の暗号化向け命令AES-NIのサポートなどが挙げられる。

同社技術本部 技術部長の秋庭正之氏 Core i7-980Xの主な特徴 Core i7-980Xのダイ写真
プラットフォームとしての特徴 Intel Turbo Boostテクノロジー

 従来のクアッドコアCPU、Core i7-975 Extreme Editionとの性能比較デモでは、AVCHDのフルHD、24Mbpsのソースを5本組み合わせた40秒の編集データのプレビューで性能が30%、エンコードで性能が36%向上していることをアピール。また、AutodeskのMaya 2010においては、レンダリング性能が約44%高速化していること、ゲーマー向けベンチマーク3DMark VantageのCPUスコアにおいても49%のスコア向上が見られることを紹介し、「ほぼコア数の増加に応じた性能向上の効果が得られている」とした。

Core i7-980X(左)とCore i7-975(右)の性能比較 動画編集においては3割〜4割高速化される
3Dレンダリング速度の比較 約4割の性能向上が見られた このほかの性能向上の比率

 ここで、吉田社長と、同社技術本部長の及川芳雄氏による、Core i7-980Xを搭載した自作PCが紹介された。

 吉田社長は、「Entertainment Music Station」をテーマとしたPCを制作。メモリ6GB、1TB HDD、Blu-ray Discドライブ×2、Radeon HD 5670(512MB)ビデオカード、OSにWindows 7 Home Premiumなどをチョイス。同氏のこだわりとして、スピーカーにオンキヨーの「GX-70HD」、ペンタブレットにワコムの「Bamboo Fun」を選んだ。同氏は、「手軽に音楽制作やお絵かきが楽しめるソフトが市場に用意されている。これらを利用した音楽作品を制作してみたい」と語った。

吉田社長が自らPCを組み立てた 吉田社長が選んだPCの構成
音楽制作ソフトで、フリーの音源を組み合わせて音楽を制作 ワコムのBamboo Funを利用し、「ミュージックビデオの挿絵を作りたい」と吉田社長

 一方、及川芳雄氏は、「Extreme Performance PC」をテーマとしたPCを制作。吉田社長と同様に6GBのメモリと1TBのHDDを搭載しつつ、Intel製の40GB SSDを2基、Blu-ray Disc、Radeon HD 5870(1GB)、Windows 7 Ultimateなどのハイエンド構成をチョイスした。また、及川氏はケース内のエアフローにこだわり、SilverStoneの「SST-RV02」を選択した。続いて、CineBenchが12スレッドで同時に処理を行なう様子や、4GHz超にオーバークロックするデモのビデオを流し、既存のシステムより最高性能を発揮することをアピールした。

及川芳雄氏も高性能を目指したPCを自作 実際にパーツショップに出向き、パーツを購入 及川氏が選んだ構成
エアフローにこだわったケースをアピール CineBenchで高スコアを達成 Intel純正のツールを使い、4.32GHzまでオーバークロック

●女性向けにも広告を展開

 最後に、同社マーケティング本部 本部長の江田麻季子氏が、今後展開する広告やイベントを紹介した。

 広告では、1人1台や、買い替えをテーマに新しいTV CMを展開する。また、Webサイト上で、キャンペーン「Sponsors of Tomorrow あなたを作家にするプロジェクト」の展開などを行なう。同プロジェクトでは、ユーザーがブログ感覚で本を制作、そして投票と審査によって、投稿された最優秀作品が、マガジンハウスで実際に出版される。

同社マーケティング本部 本部長の江田麻季子氏 新しいTV CMの展開 「あなたを作家にするプロジェクト」。Intelのトップページが既に同プロジェクトとなっている(しばらく放置すると通常のトップページに戻る)

 イベント関連としては、UQコミュニケーションズと連動し、Core i5とWiMAXを搭載したPCを、ユーザーに実際に触れてもらうことで理解を深める体験イベントを実施。同イベントは、札幌(3月17日〜19日)、東京品川(3月24日〜26日)、東京丸の内(3月30日〜31日)、大阪(4月3日〜4日)、名古屋(4月10日〜11日)、広島(4月17日〜18日)の6回にわたって開催される。このうち、30日の大手町の回では、モデル加藤夏希さんをゲストとして招いたトークショーを実施する予定としている。

 また、女性ユーザーへの展開として、「My Sweet PC Project」を実施。女性向けイベントにおいて、デコレーションをテーマとした展示や製品を展開し、新たな需要を喚起したいとした。

WiMAXと連動したイベントの全国展開 女性向けに、デコレーションをテーマとしたイベントの展開

 発表会場では、メーカー各社からCore i7-980X搭載PCが一斉に展示された。


デルの「Alienware Aurora ALX」 日本HPの「HP Pavilion Desktop HPE-190jp」 エプソンダイレクトの「Endeavor Pro7000」
マウスコンピューターの「G-Tune MASTERPIECE 1500BA6」 同じくマウスコンピューターの「MDV-ADVANCE G 9120X」 パソコン工房の「Amphis MD9200iCi7EX TYPE-SRX」
ツートップの「VIP i7980X58/GTX285」 フェイスの「INSPIRE Exi7980XSLI/BD」 ツクモの「G-GEAR GA9J-G22/S」
アプライドの「CV-I980I3X500GT220」 サイコムの「G-Master BLADE/980」 ドスパラの「Prime Galleria ZXR2 スペシャル・エディション」

(2010年 3月 17日)

[Reported by 劉 尭]