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NVIDIA、低価格ゲーミングノート向けで初のRTXモデル「GeForce RTX 3050 Ti/3050」

 NVIDIAは11日(現地時間)、エントリークラスのゲーミングノートPCに初めてリアルタイムレイトレーシング技術をもたらす「GeForce RTX 3050 Ti Laptop GPU」、「GeForce RTX 3050 Laptop GPU」を発表した。

 前世代に当たるTuringでは、アッパーミドルの2060以上がRTXであり、ミドルレンジ以下ではRTコアとTensorコアを省いたGTXが担ってきた。このため機能面で大きな隔たりが存在したが、Ampere世代ではついにミドルレンジ~エントリークラスでもRTコアとTensorコアを実装した。

 また、CUDAコアも増えており、さらにメモリもGDDR5からGDDR6へ進化。同じ128bitバス幅だが、性能が強化されている。

 このため、従来のGeForce GTX 1650 Tiと比較した場合、性能が50%向上しただけでなく、RTXエフェクトを有効にできなかったゲームが、RTXオンのままプレイ可能になる。Tensorコアを駆使したDLSSも使用可能のため、RTXオンでもゲームプレイが現実的な60fps以上を確保できるという。さらに、レイテンシを削減するReflex技術なども利用可能。

 ゲーマーのみならず、クリエイター向けも謳われており、PhotoshopやBelnderといったアプリが、CPU処理のみの場合と比較してはるかに高速になるとしている。

 RTX 3050 Tiの主な仕様は、CUDAコア数が2,560基、Tensorコア数が80基、RTコア数が20基、ブーストクロックが1,035~1,695MHz(電力による)、消費電力が35~80W、メモリがGDDR6 4GB、バス幅が128bitなどとなっている。

 RTX 3050は、CUDAコア数が2,048基、Tensorコア数が64基、RTコア数が16基、ブーストクロックが1,057~1,740MHz(同)。それ以外の仕様は共通。

 なお、RTコアは第2世代、Tensorコアは第3世代、ビデオエンコーダは第5世代、デコードは第7世代で、このあたりはほかのAmpereと共通。PCI Expressは4.0でx8接続、Resizable BARもサポートする。

 搭載システムは「Razer Blade 15」、「ALIENWARE M15 R5」、「MSI GS76」、「ASUS Zephyrus M16」、「Lenovo IdeaPad 5i Pro」、「MSI Creator Z16」、「Dell XPS 17」、「HP ZBook Studio」など。

 同日よりゲーム実況配信用アプリ「NVIDIA Broadcast」のアップデート版を提供。ルームエコー消去とビデオノイズ低減機能、ペットおよびセミの鳴き声の消去機能などを追加。また、複数のエフェクトを追加した。