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2017年第1四半期のPC出荷台数は0.6%微増。Lenovoが2位陥落でHPがシェア1位に

写真はHPのSpectre x360

 市場調査会社の米IDCは11日(現地時間)、2017年第1四半期のPC世界出荷台数を公開した。

 2017年第1四半期のPC出荷台数は約6,030万台で、前年同期比で0.6%増。同社は事前の予測で1.8%減と見込んでいた。0.6%という数字は微増ではあるが、IDCは当時多くのユーザーがPCを第一線のデバイスと考えていた、2012年の第1四半期以来のポジティブな結果と評している。

 とはいえ、PCが依然としてタブレットやスマートフォンの市場に苦しんでいることは変わりなく、ユーザーのPCの買い換えサイクルが伸びてしまっている事情もあり、PC出荷台数はピーク時の2011年と比べれば、おおよそ30%も落ち込んでしまっている状況にある。

 各メーカーごとの出荷台数は下表のとおり。

【表】2017年第1四半期のPC出荷台数
順位メーカー2017年Q1出荷台数2017年Q1市場シェア2016年Q1出荷台数2016年Q1市場シェア前年同期比成長率
1HP Inc13,14321.8%11,62119.4%13.1%
2Lenovo12,32220.4%12,12120.2%1.7%
3Dell9,57315.9%9,01715%6.2%
4Apple4,2017%4,0366.7%4.1%
5Acer Group4,1216.8%4,0066.7%2.9%
-16,96728.1%19,14031.9%-11.4%
-合計60,328100%59,942100%0.6%

 HPはここ数四半期でLenovoとの差をじわじわと詰め、2013年第1四半期以来のトップへの返り咲きを果たした。前年同期比で比べると成長率が13.1%となっており、他社よりも抜きん出た結果となっている。

 一方のLenovoは2位に陥落し、成長率は1.7%となった。懸念材料として、2009年第3四半期以来初めて、米国市場での前年同期比の成長率が4.2%減となっている。

 Dellは3位で前年同期比で6.2%増となり、全地域で伸長が続いている。Appleは前年同期比と変わらず4位を維持し、成長率は4.1%になった。Acerは5位を取り戻し、前年同期比の成長率は2.9%増となっている。

 なお、IDCの日本国内の市場分析結果として、好調なマクロ経済やPC買い換えサイクルの発生、特に商業向けPCが牽引し、前年同期比で2014年第2四半期以来初めて成長を記録したという。