ニュース
2017年第1四半期のPC出荷台数は0.6%微増。Lenovoが2位陥落でHPがシェア1位に
2017年4月12日 17:39
市場調査会社の米IDCは11日(現地時間)、2017年第1四半期のPC世界出荷台数を公開した。
2017年第1四半期のPC出荷台数は約6,030万台で、前年同期比で0.6%増。同社は事前の予測で1.8%減と見込んでいた。0.6%という数字は微増ではあるが、IDCは当時多くのユーザーがPCを第一線のデバイスと考えていた、2012年の第1四半期以来のポジティブな結果と評している。
とはいえ、PCが依然としてタブレットやスマートフォンの市場に苦しんでいることは変わりなく、ユーザーのPCの買い換えサイクルが伸びてしまっている事情もあり、PC出荷台数はピーク時の2011年と比べれば、おおよそ30%も落ち込んでしまっている状況にある。
各メーカーごとの出荷台数は下表のとおり。
順位 | メーカー | 2017年Q1出荷台数 | 2017年Q1市場シェア | 2016年Q1出荷台数 | 2016年Q1市場シェア | 前年同期比成長率 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | HP Inc | 13,143 | 21.8% | 11,621 | 19.4% | 13.1% |
2 | Lenovo | 12,322 | 20.4% | 12,121 | 20.2% | 1.7% |
3 | Dell | 9,573 | 15.9% | 9,017 | 15% | 6.2% |
4 | Apple | 4,201 | 7% | 4,036 | 6.7% | 4.1% |
5 | Acer Group | 4,121 | 6.8% | 4,006 | 6.7% | 2.9% |
- | 他 | 16,967 | 28.1% | 19,140 | 31.9% | -11.4% |
- | 合計 | 60,328 | 100% | 59,942 | 100% | 0.6% |
HPはここ数四半期でLenovoとの差をじわじわと詰め、2013年第1四半期以来のトップへの返り咲きを果たした。前年同期比で比べると成長率が13.1%となっており、他社よりも抜きん出た結果となっている。
一方のLenovoは2位に陥落し、成長率は1.7%となった。懸念材料として、2009年第3四半期以来初めて、米国市場での前年同期比の成長率が4.2%減となっている。
Dellは3位で前年同期比で6.2%増となり、全地域で伸長が続いている。Appleは前年同期比と変わらず4位を維持し、成長率は4.1%になった。Acerは5位を取り戻し、前年同期比の成長率は2.9%増となっている。
なお、IDCの日本国内の市場分析結果として、好調なマクロ経済やPC買い換えサイクルの発生、特に商業向けPCが牽引し、前年同期比で2014年第2四半期以来初めて成長を記録したという。