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初のFacebook丸ごとバックアップ機能を搭載した「Acronis True Image 2017」

Acrois True Image 2017

 アクロニス・ジャパン株式会社は14日、バックアップソフト「Acrois True Image 2017」を発表した。直販のみのオンライン版と店頭パッケージ版を用意し、前者は本日より発売、後者は10月14日から販売される。

 今回のバージョンでは目玉となる機能として、リモートバックアップ、モバイルデバイスのローカルバックアップ、Facebookのバックアップなどが挙げられる。

 価格は下表の通り。

Acronis True Image 2017オンライン版
内容税別価格
1コンピュータ4,980円
3コンピュータ7,980円
5コンピュータ9,980円
サブスクリプション
1コンピュータ/50GBクラウドストレージ3,980円
1コンピュータ/250GBクラウドストレージ4,980円
1コンピュータ/500GBクラウドストレージ5,980円
1コンピュータ/1TBクラウドストレージ7,980円
3コンピュータ/250GBクラウドストレージ7,980円
3コンピュータ/500GBクラウドストレージ8,980円
3コンピュータ/1TBクラウドストレージ10,980円
5コンピュータ/1TBクラウドストレージ11,980円
Acronis True Image 2017パッケージ版
内容税別価格
1コンピュータ4,980円
3コンピュータ7,980円
5コンピュータ9,980円
1コンピュータ アカデミック3,960円
サブスクリプション
Acronis True Image Cloud
1コンピュータ/1TBクラウドストレージ
7,980円

 なお、これまでクラウドバックアップ用のストレージを無制限としていたが、本バージョンから容量ごとにサブスクリプションのプランが用意されるように変更された。変更理由としては、使用するユーザーのほとんどが250GB~1TBの範囲内でしか利用していなかったためで、より低価格のプランを用意し、不公平を是正するようにしたという。

 既に以前のバージョンで1TB以上の容量を使っているユーザーに対しては、2019年1月1日まで継続して利用できるようにサポートを続けるとしている。

クラウドストレージは容量無制限が撤廃され、容量別のプランとなった

SNSまでバックアップ範囲が広がった「Acronis True Image 2017」

Acronis バイスプレジデント/ジェネラルマネージャー グローバルコンシューマオンラインセールスのガイダー・マグダヌロフ氏

 発表当日は都内で製品発表会で行なわれ、Acronis True Image 2017の新機能の説明や、デモンストレーションを行なわれた。

 今回の発表に伴い、日本に来日したAcronis本社のバイスプレジデント/ジェネラルマネージャーを務めるガイダー・マグダヌロフ氏は、コンシューマ向けのTrue Imageシリーズは「高速」、「簡単」、「全て(をバックアップ)」をコンセプトに開発が続けられているとし、True ImageはもはやWindowsやMacだけでなく、iOSやAndroidを搭載したスマートフォンといったデバイスも含めてバックアップできるようになっており、バージョンが上がるごとにバックアップ対象を網羅できるようにしているという。

Acronis True Imageのコンセプト

 マグダヌロフ氏は今回のTrue Image 2017の特徴として、バックアップスピードが強化されているというだけでなく、複数の目玉機能を挙げて説明を始めた。

Acronis True Image 2017の新しい点

ローカルPCへのモバイルバックアップ

 1つ目は「ローカルPCへのモバイルバックアップ」で、これまでクラウドへのバックアップを可能としていたものが、同一ネットワーク上にあるWindows PC上――つまりローカルにも保存(およびローカルから復元)ができるようになった。これに伴い、これまでのライセンスの仕組みを切り替え、バックアップを行なうモバイルデバイスは無制限にローカルにバックアップ可能となっている。

 ただ、AppleやGoogleはモバイルデバイスをバックアップする機能を標準で提供している。同氏はこれについてよく何が違うのかと質問されるとのことで、True Imageなら例えデバイスが故障してもフルリカバリせずに特定のファイルやフォルダだけを復元できる点が違うとした。また、前述の通り、ローカルまたはクラウドをバックアップ先として選択できる点も挙げた。

 なお、この機能は現在Windows PC上でしか利用できないが、今後はMacでも可能にある予定で、年末くらいのアップデートで提供するという。

ローカルPCへのモバイルバックアップ
PC側でモバイルデバイスのバックアップ先を選択
モバイルデバイスからPC上に映し出されたQRコードを使ってローカルへのバックアップを行なう
スキャンが終わったら「バックアップの作成」を選ぶだけ
バックアップ中の画面

リモートバックアップ

 次に挙げたのは「リモートバックアップ」で、Webブラウザを使ったオンラインダッシュボード上からさまざまなデバイスのバックアップ設定をコントロールできるようになった。これは、オンラインダッシュボードにデバイスを登録し、デバイス側にTrue Imageをインストールしてアカウントを登録しておくだけて使うことができる。iOS/AndroidについてはかApple StoreおよびGoogle Playでアプリが配布されている。

 リモートバックアップが完了およびトラブルなどの発生はダッシュボードで確認できるが、メールにも現在のステータスがが届くようになっている。バックアップ先はローカル、NAS、クラウドの全てに行なえる。同氏はこうした複数の保存先を選べる利点として、最近とみに被害が増えているランサムウェアの対策手段になり得るため、非常に重要であるとした。

リモートバックアップ
ダッシュボードにはWebブラウザでアクセスする
ダッシュボードの画面
スケジュールなども設定できる

Facebookバックアップ

 そして今回加わった野心的とも言える機能「Facebookのバックアップ」について説明。同氏はSNS上に画像などをアップロードしているユーザーの大半が、アップロード元のデバイスの容量を節約するためにバックアップを取らず、SNS上にしかファイルがないという状態になっているという点を指摘。

 Facebookを日常的に使用している場合、該当する写真載っている投稿を探すのは手間がかかるし、いちいちバックアップを取るのもかなり根気がいる。また、同氏によれば、ある日突然Facebook上から自分がアップロードした画像が消えてしまっていたという事象が散見されているとのことで、友人の写真家は自身がポートフォリオとして活用しているFacebookのアルバムがいくつかなくなっていることに気付いたという。こうしたユーザーだけでなく間違えてSNS上からデータを消してしまったといったユーザーにとっても、重要な画像のバックアップを取っていない場合、取り返しがつかない。

 こうした事態やSNSが浸透した現代の状況を鑑み、Facebookのバックアップ機能を導入。なお、ほかのSNSについてもサポートを順次拡大していく予定とのこと。Facebookが選ばれた理由としては、もっともニーズが多かったためとした。

 Facebookのバックアップを行なった場合、ただ写真がバックアップされるというわけではなく、自分の発言も含めて保存され、後で発言を書き換えた場合も、書き換え前後でデータが保存される。バックアップは「プロファイル」、「タイムライン」、「ビデオ」、「アルバム」、「タグ付けされた写真」といった具合にカテゴリ分けで閲覧でき、検索性は本家のサイトよりも優れている。

 なお、Facebookバックアップはバックアップ機能のみを提供しているが、既に開発チームは復元する方法を見付けたとしている。Facebook側と連携しつつ、復元機能は年末までにはアップデートで提供したいとのこと。また、現在は個人アカウントのバックアップのみだが、企業アカウントのバックアップにも対応させる予定という。

Facebookバックアップ
Facebookバックアップの画面。Webブラウザを使う
タイムラインなども含め全てバックアップされる
バックアップしたアルバム
タグ付けされたユーザー