笠原一輝のユビキタス情報局

今、Ivy BridgeノートPCに買い換えるべきか



今回テストでも使用するChief RiverベースのASUSTeK「N56VM」

 開発コードネームIvy Bridge(アイビーブリッジ)で知られてきた第3世代Coreプロセッサ・ファミリーが、4月24日に正式に発表された。デスクトップPC版の特徴やベンチマーク記事に関してはすでに別記事などで紹介されている通りなのでここでは繰り返さないが、特に本記事ではノートPC版のIvy Bridgeに関して触れていきたい。

 Ivy BridgeのノートPC向けプラットフォームはChief River(チーフリバー)の開発コードネームで知られており、チップセットのIntel 7シリーズ(Panther Point)との組み合わせでOEMメーカーに提供される。

 本記事では、ノートPC向けのIvy Bridgeの特徴を整理し、筆者が入手したIvy Bridge/Cheif Riverを搭載したノートPCでベンチマークテストを走らせた結果などから見えてきたことを紹介していきたい。


●進化してきたモバイルプラットフォーム

 本誌をお読み頂いている読者にはおなじみの話だと思うが、Intelの製品には正式な製品名(ブランド)以外にも、開発コードネームという名前がついている。どの企業でも通常は、製品を発表する段階で正式なブランド名を公表し、それに基づいた宣伝やマーケティングなどを行なっていくが、逆に言えばそれまでは正式な名前がないことになる。製品が1つであれば“アレ”とかでもいいのかもしれないが、Intelのように数多くの製品を抱えている企業の場合、社内の人やパートナー企業などに開発中の製品を説明するときに名前がないと話がややこしくなるので、正式発表までは“開発コードネーム”と呼ばれる仮の名前をつけて区別している。

 Intelで言えば、第2世代Coreプロセッサ・ファミリーはSandy Bridgeだし、第3世代Coreプロセッサ・ファミリーはIvy Bridgeと呼ばれてきた。なお、Ivy Bridgeの後継となるのが、Haswell(ハスウェル)で、これは2013年の出荷に向けて開発が進められている。開発コードネームはCPUだけでなくチップセットにもつけられており、現行製品のIntel 7シリーズ・チップセットならPanther Point、1世代前のIntel 6シリーズ・チップセットならCouger Pointになる。

 Intelはこうしたコードネームを、CPUやチップセットといったチップ単位だけではなく、その全体(つまりはCPUとチップセットの組み合わせ)にもつけており、Ivy Bridge+Panther Pointの組み合わせはChief River、Sandy Bridge+Couger PointならHuron Riverということになる。ノートPCベンダーにとっては、CPUの世代よりは、むしろプラットフォームレベルで世代を認識しているということだ。

 さて、ここでノートPCのこれまでの5世代のプラットフォームを振り返ってみよう。具体的には表1のような5種類のプラットフォームだ。

【表1】IntelのノートPCプラットフォーム(筆者作成)
プラットフォーム名 Chief River Huron River Calpella Montevina Santa Rosa
リリース 2012年 2011年 2010年 2008年 2007年
CPU プロセッサ 第3世代Coreプロセッサ 第2世代Coreプロセッサ Coreプロセッサ Core 2 Duo Core 2 Duo
開発コードネーム Ivy Bridge Sandy Bridge Arrandale Penryn Merom
アーキテクチャ Sandy Bridge Sandy Bridge Nehalem Core MA Core MA
グラフィックス Intel HD 4000/3000 Intel HD 3000/2000 Intel HD - -
メモリコントローラ 内蔵 内蔵 内蔵 - -
プロセスルール 22nm 32nm 32nm 45nm 65nm
チップセット チップセット Intel 7シリーズ Intel 6シリーズ Intel 5シリーズ Intel 4シリーズ Intel 965シリーズ
コードネーム Panther Point Couger Point Ibex Peak Cantiga Crestline
構成 1チップ(PCH) 1チップ(PCH) 1チップ(PCH) 2チップ(NB+SB) 2チップ(NB+SB)
プロセスルール 65nm 65nm 65nm 90nm(NB)+130nm(SB) 90nm(NB)+130nm(SB)

 45nmプロセスルールで製造される“Auburndale”がキャンセルされたため、新しいノートPCプラットフォームがリリースされなかった2009年は別にすると、基本的には1年毎に新しいプラットフォームがリリースされている。新しい順から振り返っていくと、2012年の製品はCheif River、2011年の製品はHuron River、2010年の製品はCalpella、2008年の製品がMontevina、そして2007年の製品がSanta Rosaとなる。

●Chief Riverの特徴は平均消費電力の減少と35Wのクアッドコアがあること

 さて、2012年のプラットフォームであるChief Riverについて見ていこう。プロセッサのIvy Bridgeは、前世代Sandy Bridgeのプロセスルール改良版であるため、あまり進化がないように見えるかもしれないが、プラットフォームとしてみると、Huron RiverとChief Riverにはいくつかの大きな違いがあることがわかる。

【表2】Chief RiverとHuron Riverの違い

Chief River Huron River
プロセッサ Ivy Bridge Sandy Bridge
チップセット Panther Point Couger Point
グラフィックスコア(最大) 16 12
Direct3D 11対応 -
USB 3.0対応 -
Intel Rapid Start Technology -
Intel Smart Response Technology -
Intel Smart Connect Technology -
QC-SV TDP 55/45/35W 55/45W
DC-SV TDP 35W 35W
DC-LV TDP - 25W
DC-ULT(従来のULV) TDP 17W 17W

 プロセッサ側は、グラフィックス周りの強化が大きな強化ポイントとなる。アーキテクチャそのものには大きな手は入れられていないものの、内蔵エンジンの数がSandy Bridge世代の12から16に増やされており、3Dエンジンの処理性能が向上している。さらに、従来のIntelの内蔵GPUでは対応していなかった、Direct3D 11(いわゆるDirectX 11)のAPIに新たに対応しており、Direct3D 11に対応した3Dゲームなどでは、性能を損なうことなく表現力を向上させることが可能になっている。

 そして具体的な数字は明らかになっていないが、Ivy BridgeはSandy Bridgeと比較して平均消費電力が下がっているとIntelはOEMメーカーに対して説明している。後述するTDP(熱設計消費電力)というのはピーク時の消費電力だが、CPUは常にこの電力を消費しているわけではない。アイドルと呼ばれるOSが何もしていないような状況では数Wの消費電力を消費しているだけで、最大で30W程度までCPU負荷に応じて変動する。この動作時の消費電力の平均を平均消費電力と呼んでおり、この数字が低ければ低いほど、同じ設計でも長時間駆動が可能なわけだが、Ivy BridgeではこれがSandy Bridgeより低いのだという。

 熱設計関連の大きな変更は、以前の記事でも触れたとおりで、従来はSV(55〜35W)、LV(25W)、ULV(17W)というプロセッサのTDP(熱設計消費電力、OEMメーカーが設計時に参照するピーク時に発生することが想定される消費電力のこと)の3つのくくりが、SV(55〜35W)とULT(17W)という2つのくくりに変更されていることだ。そちらの解説については以前の記事を参照して頂くとして、もう1つ指摘しておきたいのは、Chief Riverでは、クアッドコアのSV版に35WのSKUが追加されていることだ。Huron River世代まではクアッドコアのTDPは55Wないしは45WのSKUしかなかったのだが、Chief River世代ではデュアルコアのSV版(35W)と同じTDPの枠で設計できるのだ。

 このことは非常に大きな意味がある。というのも、いわゆる薄型ノートPCの中にはSV版のプロセッサを利用するように設計されているものがある(例えば、ソニーのVAIO ZやLenovoのThinkPad T420sなど)。そうした製品はプロセッサが35Wであることを前提に設計されていたので、Huron Riverはクアッドコアのプロセッサを搭載することができなかったが、Cheif River世代ではそれが可能になるためだ。

 そして、Chief Riverのもう1つの大きな特徴は、PCの応答性へのソフトウェアソリューションが充実していることだ。IntelはChief River世代で3つの応答性関連の新機能を搭載している。それが

・Intel Smart Response Technology
・Intel Rapid Start Technology
・Intel Smart Connect Technology

の3つだ。Smart Response Technologyは、いわゆるハイブリッドHDDのことで、容量の小さめなSSDをHDDのキャッシュとして利用することで、HDDのランダムアクセスの遅さを防ぐ技術。デスクトップPC向けにはIntel Z68 Expressなどですでに採用されていたが、ノートPCでも利用することができるようになる(ただし、上位SKUのチップセットのみ)。

 Intel Rapid Start Technologyも同様にSSDをHDDキャッシュの一部として利用するが、こちらはハイバネーション用の領域として利用する(SSDだけのシステムでも利用可能)。従来のハイバネーションは、メモリ容量によるが20秒からそれ以上と復帰に非常に時間がかかっていたのだが、Intel Rapid Start TechnologyをBIOSレベルで実装し、OSをUEFIでブートすると、わずか5秒でハイバネーションから復帰することができるようになる。これにより、従来のメモリサスペンドの感覚でハイバネーションを利用することが可能になるのだ。

 Intel Smart Connect Technologyはシステムがサスペンドしている間に、何らかのトリガー(設定しておいたWi-Fiアクセスポイントのレンジに入る、ないしはタイマーで設定した時間)により、PCを一時的に復帰させ、メールなどの同期を行ない、それが終了したら再びサスペンドへ移行するという仕組みだ。これにより、ユーザーは次の復帰時にすでにメールなどが読み込まれた状態からPCを使うことができるようになる。

 これらの機能によりユーザーの使い勝手が改善されるわけで、これもCheif Riverの大きな特徴の1つと言って良い。ただし、機能を実装するかどうかはOEMメーカー次第だ。ただ、PCの応答性への注目は非常に高まっている。実際、各OEMメーカーは起動時間やハイバネーションからの復帰時間などをChief River世代の目玉にしようと考えており、こうした新しい技術を実装した製品がいくつか登場することになりそうだ。

●Optimusの単体GPUを搭載していながら、GPUなしのHuron Riverを2Wも下回る

 今回この記事を作成するにあたり、Chief RiverベースのノートPCを手に入れ、それをHuron Riverベースの製品、Calpellaベースの製品、Santa Rosaベースの製品を用意して比較してみた。それぞれ1年前、2年前、5年前のシステムということになる。自分のノートブックPCがいつ買ったモノかを思い出して頂ければ、それと現行のシステムがどれだけ違うのかを比較する参考になるだろう。

【表3】ベンチマークに用意したシステム

Chief River Huron River Calpella Santa Rosa
ベンダー ASUS Compal Lenovo Compal
モデル名 N56VM ODM専用 ThinkPad T410s(4170-CTO) IFL91
プロセッサ Core i7-3720QM(2.6GHz) Core i7-2820QM(2.3GHz) Core i5-M540(2.53GHz) Core2 Duo T7700(2.4GHz)
TDP 45W 45W 35W 35W
内蔵GPU Intel HD 4000 Intel HD 3000 Intel HD Intel GMA X3100
外付GPU NVIDIA GeForce GT 630M - NVIDIA NVS310M -
メモリ 8GB/DDR3 8GB/DDR3 8GB/DDR3 2GB/DDR2
液晶 15.6型 16型 14型 14型
バッテリ容量 55.64Wh 72.05Wh 43.22Wh 79.92Wh
【表4】ベンチマーク環境

Chief River Huron River Calpella Santa Rosa
CPU 表3参照
メモリ 表3参照
ストレージ Crucial m4(SSD、SATA 6Gbps対応、256GB)
OS Windows 7 Ultimate SP1

 今回筆者がベンチマークを取る上でもっともこだわったのは、システムレベルでの平均消費電力がどうなっているかをチェックするということだった。

 というのも、ノートPCで特に性能よりも重要なのはバッテリ駆動時間であることは論を待たないからだ。バッテリ駆動時間を延ばすには2つの方法がある。というのも、バッテリの駆動時間は

バッテリ駆動時間=バッテリ容量÷システム全体の平均消費電力

で求めることができるので、バッテリ容量を増やすか、分子になる平均消費電力を減らすことができれば、バッテリ駆動時間を延ばすことができるからだ。

 しかし、バッテリ容量を増やすということはほぼイコールで重量増になる。もちろんバッテリの技術そのものも進化しているが、それでも重量を変えずに増やせる割合は本当にわずかでしかない。従って、もっとも手っ取り早いのはシステム全体の消費電力を下げることなのだ。

 そこで、今回はバッテリベンチマークを行なうことで、各世代の平均消費電力を求めてみた。バッテリによる駆動時間が判明するので

システム全体の平均消費電力=バッテリ容量÷バッテリ駆動時間

で計算することができるからだ。その結果がグラフ1の通りだ。

【グラフ1】各世代の平均消費電力

 バッテリベンチマークには、BAPCoのMobileMark 2007を利用した。MobileMark 2007は、Microsoft OfficeやAdobe Photoshopなどの実際のアプリケーションを利用して計測するタイプのバッテリベンチマークで、比較的ユーザーの実利用環境に近いテスト結果が出るため、グローバルでも利用されており、特に欧米のOEMメーカーがバッテリ駆動時間を求めるときに利用することが少なくない。MobileMark 2007では、パフォーマンスとバッテリ駆動時間の2つが計測できるが、今回はバッテリ駆動時間の結果を利用し、各システムのバッテリ容量から先ほどの計算式2で計算して結果を求めた。

 結果を見れば分かるとおり、Chief Riverは9.38Wとシステム全体で10Wを大きく切る結果を残している。同じクアッドコアSV版(45W)のHuron Riverベースのシステムに比べて2W以上も減少していることがわかるだろう。かつ、2世代前のCalpellaベース(デュアルコアSV版、35W)に比べても下がっていることがわかるだろう。5年前の製品であるSanta Rosaベースに至っては14W超となっており、現在の製品の平均消費電力がどれだけ改善されているかがよくわかるだろう。

 ただ、1つだけお断りしておくと、この結果はあくまで液晶ディスプレイなども含めたシステム全体の消費電力だ。Santa Rosaを除き皆メモリは8GBで統一し、同じストレージを利用しているため、CPU以外の部分の差は小さいとはいえ、システムの消費電力はCPU以外にも、液晶、マザーボード、BIOSの設計などにも依存し、それらが大きく下がっているために、現行の製品の平均消費電力は低いということも考えられる。特にノートブックPCでは液晶の条件を合わせることが不可能(今回のテストでは輝度を90cd/平方mに統一してテストしたが、それでも解像度や消費電力そのものを統一することは不可能)なので、必ずしもプラットフォームの平均消費電力が低いということがこの結果からは明快に説明できないことは事実だ。

 ただ、コンポーネントの世代がほぼ同じ、Huron Riverベース製品との比較で2Wも下がっていることは注目していいだろう。しかも、今回Cheif Riverのテストに利用したシステムには、Optimus TechnologyをサポートしたNVIDIAの単体GPUも搭載されており、アプリケーションによってはNVIDIAのGPUがオンになるようになっていた。NVIDIAの単体GPUがオンになった場合、当然単体GPU分の電力が消費され、その分だけ平均消費電力は悪化することになる。つまり、Optimusの単体GPUを搭載してもこの9.3Wという平均消費電力を実現しているそれは充分驚きに値する。そのことはデュアルコアSV版+Optimusの単体GPUを搭載しているCalpellaベースのシステムに比較しても1.5W近く下がっていることも、その何よりの証拠といえるのではないだろうか。しかもCalpellaの方はデュアルコアでこの結果だということも付け加えておきたい。

●動画のエンコードや3D描画性能などで大きな性能向上が確認できる

 この他のベンチマークの結果もあわせて掲載しておく。

【グラフ2】SYSmark2007 Preview 1.06
【グラフ3】SYSmark2007 Preview 1.06の詳細結果
【グラフ4】TMPGEnc Video Mastering Works 5 MPEG4 AVCエンコードフレームレート(fps)
【グラフ5】3DMark Vantage

 基本的に全体の傾向は、デスクトップPCのIvy Bridgeのベンチマーク(別記事参照)と同じなので、詳しくは触れないが、5年前のシステムであるSanta Rosaとの比較について主に触れていこう。

 一般的なオフィスアプリケーションや写真編集ソフトなどを利用して応答速度などを調べるSYSmark 2007 Previewでは、見て分かるように5年前のシステムと現在のシステムで応答性が倍になっているということはわかると思う。ただ、逆いえば、5年経っても倍にしかなっていないということもできるだろう。もっともこの結果は、Santa RosaのシステムドライブにSSDを組み込んでの結果であるので、仮にSanta RosaのノートブックPCをHDDで使っているユーザーならもっと大きな差が出ているだろうことは付け加えておく。

 5年前のシステムと現在のシステムで最も大きな差が出ているのは、グラフ4で示した、ビデオ変換ソフトウェアを利用したパフォーマンスだろう。ここでは、フレームレート(1秒間で何フレーム変換できているかを示す数値)を示しており、数値が大きければ大きいほど高速にエンコード/トランスコードできることを示している。テストには、ペガシスのTMPGEnc Video Mastering Works 5を利用して、フルHDのMPEG-2 TS 25MbpsをMPEG-4 AVC 6Mbpsに変換した。Santa Rosa世代では4.22fpsに過ぎないのに、ハードウェアエンコードエンジン(Intel Quick Sync Video)を利用できるChief Riverでは実に10倍以上の55.41fpsを実現している。一般的に動画は1秒間に30フレームであるので、Chief Riverでは実時間の半分程度でエンコード/トランスコードが終了するのに対して、Santa Rosaでは実時間の7倍程度の時間がかかるという計算になる。つまり、30分の動画をエンコードするとChief Riverでは15分程度、Santa Rosaでは3.5時間かかるということだ。

 グラフ4はDirect3D 10ベースの3Dベンチマークである3DMark Vantageの結果だが、これを見るとわかるのは、Santa Rosaでは完走もせず結果も出ないのに対して、Chief Riverでは4378と、ちょっとした単体GPU顔負けの結果を出していることだ。IntelはIvy Bridgeの特徴は内蔵GPUのパフォーマンスアップだと説明しているが、それもHuron River世代に比べて倍の結果を叩き出していることからも肯いていいだろう。

●ノートPCの買い換え時到来か

 以上、見てきたように、Chief Riverプラットフォームの特徴は、前世代のHuron Riverに比べて性能が向上していることはもちろんだが、やはり平均消費電力が下がっていることが大きな特徴だと言っていいだろう。繰り返しになるが、平均消費電力の減少は、同じ容量のバッテリでバッテリ駆動時間が延びることにつながる。それだけでも、特にモバイルノートPCを選択するユーザーにとっては大きな意味があることだ。

 この原稿を執筆している時点では、Intelはデュアルコア版のIvy BridgeやUltrabook向けのULT(以前のULV)版Ivy Bridgeに関してはまだ発表されていないが、クアッドコア版のシステムでもここまで平均消費電力が低いことが確認できたので、デュアルコア版やULT版に関してはさらに低いことが容易に予想できる(実際従来のULV版はSV版に比べて平均消費電力が低かった)。

 そうした意味で、より長時間のバッテリ駆動を望むユーザーや5年前のSanta Rosaベースのユーザーはもちろん、2年前のCalpellaとの性能差も大きくなっているので、Chief Riverベースのシステムに乗り換えるというのは、ノートPCの買い換え時としていい時期と言って良いのではないだろうか。

バックナンバー

(2012年 6月 1日)

[Text by 笠原 一輝]