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新社会人必読。PC Watchが選ぶショートカットキー【Word 2016編】

 Microsoft Officeの文書作成ソフトであるWordは、表計算ソフトのExcelと並んで昔からオフィスで使用されているアプリケーションです。報告書や請求書、ハガキ類に至るまで、さまざまな文書を作成することができます。

 Wordは普通のテキストエディタと違って、書式設定や段落の設定を高い自由度で変更できるため、設定項目は多岐に渡ります。ただ、一定の業務や大学のレポート作成などで使用する場合、機能を網羅的に使うことはまず考えられず、利用する機能はある程度決まっていることでしょう。同じ操作を何度も行なうのであれば、ショートカットキーを覚えておいた方が操作の手間が減って効率的です。

 ここではWordで使用できるショートカットキーをカテゴリ別に一覧できるようにしています。また、以下に利用頻度が高いと思われる5つのショートカットキー抜粋して紹介しています。これらのショートカットキーを活用すれば、Wordを使った文書作成が楽になるはずです。

 Word 2016ショートカットキーの一覧表


改ページを挿入する

 通常Wordはページ単位で文書が表示されますが、文書中に章といった大きな区切りが入る場合、一般的には改ページを行なって、次ページの頭から内容が始まるように文書を構成します。[Ctrl]+[Enter]を使うことで、改ページが挿入され、文書ページ内の途中であっても次ページから始まるようにできるため、改行を何個も入れなくて済むようになります。また、前ページのフォントサイズを変更したり、文字を書き加えたりした場合など、それによって文字が次ページに追い出され、体裁がくずれてしまうのを防ぐこともできます。

操作キー説明
[Ctrl]+[Enter]改ページを挿入する
改ページを行なえば、ページの途中であっても次のページから文章を始められる


フォントサイズを1ポイント大きくする

 [Ctrl]+(])を押せばフォントサイズを1ポイントずつ大きくすることができます。逆に1ポイント下げるには[Ctrl]+([)を押します。フォントサイズを大きくするショートカットキーには[Ctrl]+[Shift]+[>]もありますが、こちらはホームタブにある「フォントサイズ」に登録されている大きさが順に適用されます(例: 10.5→11→12→14→16)。そのため、微調整を行ないたい場合は、こちらのショートカットキーの方が使い勝手が良いでしょう。

操作キー説明
[Ctrl]+(])フォントサイズを1ポイント大きくする


書式なしで貼り付ける

 Webページの内容をコピーしてWordに貼り付けた場合、フォントの大きさといった必要ない一部の書式設定まで一緒に貼り付けてしまうことがあります。ただのテキストデータとして貼り付けたい場合はホームタブの「貼り付け」内にある「テキストのみ保持」の貼り付けを行なえば、書式設定が反映されません。この「テキストのみ保持」をショートカットで行なうには[Alt]キーを押した後に、[H]、[V]、[T]と順番に押していきます。

操作キー説明
[Alt]、[H]、[V]、[T]書式なしで貼り付ける
ホームタブの「貼り付け」内にある「テキストのみ保持」は、キーボード操作だけでも実行できる


文字書式を解除する

 文字を選択して[Ctrl]+[Space]を押せば、自分で設定した文字の書式を初期状態に戻すことができます。ただし、スタイルとして設定されているものは解除できません。

操作キー説明
[Ctrl]+[Space]文字書式を解除する


段落の左インデントを設定する

 文書を読みやすくするテクニックの1つとして、行頭を字下げする「インデント」は有効な手段です。[Ctrl]+[M]で字下げが行なわれ、その段落内では改行を行なっても行頭が字下げされたままになります。インデントは[Ctrl]+[Shift]+[M]で解除できます。なお、インデントで字下げする文字数は通常4文字になっていますが、レイアウトタブから任意に設定できます。

操作キー説明
[Ctrl]+[M]段落の左インデントを設定する
行頭を下げて見出しを立たせるなど、文章の見やすさを向上できる


Word 2016ショートカットキーの一覧

 以下、操作カテゴリ別にショートカットキーを掲載しています。

文書の作成と編集

 文書の作成と編集時に使用できるショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[Ctrl]+[F]「ナビゲーション」作業ウィンドウの検索ボックスを開く
[Ctrl]+[G]ページ、ブックマーク、脚注、表、コメント、グラフィックなど、特定の場所に移動する
[Ctrl]+[H]テキスト、特定の書式、および特殊なアイテムを置換する
[Ctrl]+[N]文書を新規作成する
[Ctrl]+[O]文書を開く
[Ctrl]+[P]文書を印刷する
[Ctrl]+[S]文書を保存する
[Ctrl]+[W]文書を閉じる
[Ctrl]+[Home]縮小表示されている時に、先頭のプレビューページに移動する
[Ctrl]+[End]縮小表示されている時に、最後のプレビューページに移動する
[Ctrl]+[Shift]+[E]変更履歴のオンとオフを切り替える
[Alt]+[Ctrl]+[I]印刷プレビューに切り替える
[Alt]+[Ctrl]+[S]文書ウィンドウを分割する
[Alt]+[Shift]+[C]文書ウィンドウの分割を解除する。[Alt]+[Ctrl]+[C]も可能
[Alt]+[R]リボンの「校閲」タブを選択する
[Alt]+[R]、[C]コメントを挿入する(「変更履歴」作業ウィンドウ)
[Alt]+[R]、[S]スペルチェックと文章校正を行なう
[Alt]+[Ctrl]+[Z]最後に編集した4カ所間で表示を切り替える
[Alt]+[Shift]+[C]開いている「変更履歴」ウィンドウを閉じる

キーボードを使った文書内の移動

 文書編集でマウスを使わずにカーソルを移動させるショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[Tab]1つ右のセル(表内)に移動する
[Home]行の先頭へに移動する
[End]行の末尾へに移動する
[PageUpまたはPageDown]1画面スクロールする
[Ctrl]+[PageUp]前ページの先頭へ移動する
[Ctrl]+[PageDown]次ページの先頭へ移動する
[Ctrl]+[Home]文書の先頭へ移動する
[Ctrl]+[End]文書の末尾へ移動する
[Ctrl]+[←]カーソルの左側の1単語に移動する
[Ctrl]+[→]カーソルの右側の1単語に移動する
[Ctrl]+[↑]1段落上に移動する
[Ctrl]+[↓]1段落下に移動する
[Shift]+[F5]直前の編集位置へ移動する。文書を開いた後で、前回の終了位置に移動する
[Shift]+[Tab]1つ左のセル(表内)に移動する
[Alt]+[Ctrl]+[PageUp]ウィンドウの先頭へ移動する
[Alt]+[Ctrl]+[PageDown]ウィンドウの末尾へ移動する

目次、脚注、文献目録の挿入または登録

 目次/脚注/文献目録の挿入と登録を行なえるショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[Alt]+[Q]「実行したい作業を入力してください」ボックスに移動して、スマート検索を行なう
[Alt]+[Ctrl]+[D]文末脚注を挿入する
[Alt]+[Ctrl]+[F]脚注を挿入する
[Alt]+[Shift]+[O]目次エントリを登録する
[Alt]+[Shift]+[I]引用文献一覧のエントリを登録する
[Alt]+[Shift]+[X]索引エントリを登録する
[Alt]+[Shift]+[>]次の脚注に移動する
[Alt]+[Shift]+[<]前の脚注に移動する

文書の表示モードの切り替え

 文書の見た目を変更する表示モードの切り替え用ショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
Alt]+[W]、[F]閲覧モード表示に切り替える
[Alt]+[Ctrl]+[P]印刷レイアウト表示に切り替える
[Alt]+[Ctrl]+[O]アウトライン表示に切り替える
[Alt]+[Ctrl]+[N]下書き表示に切り替える

アウトライン表示でのヘッダー操作

 文書の表示モードを「アウトライン」にした場合のみ有効なショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[Ctrl]+[Tab ]タブ文字を挿入する
[Ctrl]+[Shift]+[N]標準文字列にする
[Alt]+[Shift]+[A]全てのテキストまたは見出しを展開する、または折りたたむ
[Alt]+[Shift]+[L]テキストまたは全てのテキストの最初の行を表示する
[Alt]+[Shift]+[←]段落のレベルを上げる
[Alt]+[Shift]+[→]段落のレベルを下げる
[Alt]+[Shift]+[↑]選択した段落を上に移動する
[Alt]+[Shift]+[↓]選択した段落を下に移動する
[Alt]+[Shift]+[+]見出しに属するテキストを展開する
[Alt]+[Shift]+[-]見出しに属するテキストを折りたたむ
[Alt]+[Shift]+[1]見出し1スタイルの全ての見出しを表示する
[Alt]+[Shift]+[n(数字)]見出し「n(数字)」までの全ての見出しを表示する

テキストとグラフィックの編集

 テキストや画像の選択で使用するショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[F2]テキストまたはグラフィックを1回移動する
[F8]拡張選択モードを有効にする。1回押すと単語が選択され、もう1度押すと文が選択される。[F8]キーを押すたびに選択範囲が拡張される
[F8]、[←または→]もっとも近い文字まで選択する
[F8]+[方向キー]文書の特定の位置まで選択範囲を拡張する
[Delete]右にある文字を1文字削除する
[Esc]拡張モードを無効にする
[BackSpace]左にある文字を1文字削除する
[Ctrl]+[A]文書全体に選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[C]選択したテキストまたはグラフィックをクリップボードにコピーする
[Ctrl]+[X]選択したテキストまたはグラフィックをクリップボードから切り取る
[Ctrl]+[V]クリップボードの最新の内容を貼り付ける
[Ctrl]+[Z]直前の操作を元に戻す
[Ctrl]+[BackSpace]左側の1語を削除する
[Ctrl]+[Delete]右側の1語を削除する
[Ctrl]+[F3]スパイクを切り取る(スパイクとは別の場所からテキストのグループを収集し、別の場所に貼り付けることができるようにする機能)
[Ctrl]+[Shift]+[F3]スパイクの内容を貼り付ける
[Ctrl]+[Shift]+[→]単語の末尾まで選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[Shift]+[←]単語の先頭まで選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[Shift]+[↓]段落の末尾まで選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[Shift]+[↑]段落の先頭まで選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[Shift]+[Home]文書の先頭まで選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[Shift]+[End]文書の末尾まで選択範囲を拡張する
[Ctrl]+[Shift]+[F8]、[方向キー]縦のテキストのブロックを選択する
[Shift]+[F2]テキストまたはグラフィックを1回コピーする
[Shift]+[F8]選択範囲のサイズを縮小する
[Shift]+[F10]SmartArtグラフィックなどの構成要素を選択した時、関連付けられたショートカットメニューを表示する
[Shift]+[Home]行頭まで選択範囲を拡張する
[Shift]+[End]行末まで選択範囲を拡張する
[Shift]+[PageDown]1画面下まで選択範囲を拡張する
[Shift]+[PageUp]1画面上まで選択範囲を拡張する
[Shift]+[→]右へ1文字分選択範囲を拡張する
[Shift]+[←]左へ1文字分選択範囲を拡張する
[Shift]+[↓]1行下まで選択範囲を拡張する
[Shift]+[↑]1行上まで選択範囲を拡張する
[Alt]+[F3]テキストまたはオブジェクトを選択した時、「新しい文書パーツの作成」ダイアログボックスを開く
[Alt]+[Home]、[F]、[O]Officeクリップボードを開く
[Alt]+[Ctrl]+[Shift]+[PageDown]ウィンドウの末尾まで選択範囲を拡張する
[Alt]+[Shift]+[R]文書の前のセクションで使用したヘッダーまたはフッターをコピーする

表の編集と表内の移動

 Word上で表を使用する際に利用可能なショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[Tab]次のセルの内容を選択する
[Enter]セルに新しい段落を挿入する
[Ctrl]+[Tab]セルにタブ文字を挿入する
[Ctrl]+[Shift]+[F8]、[方向キー]選択範囲(またはブロック)を拡張する
[Shift]+[Tab]行内の前のセルへ移動する
[Shift]+[方向キー]選択範囲を拡張して隣接するセルも選択する
[Shift]+[Alt]+[PageUp]列の末尾から先頭まで選択する。列の先頭または末尾のセルに移動してから実行する必要がある
[Shift]+[Alt]+[PageDown]列の先頭から末尾まで選択する。列の先頭または末尾のセルに移動してから実行する必要がある
[Shift]+[Alt]+[Home]行の右端から左端までを選択する。行末に移動するか、行内の最初のセル(左端)または最後のセル(右端)に移動する必要がある
[Shift]+[Alt]+[End]行の左端から右端までを選択する。行末に移動するか、行内の最初のセル(左端)または最後のセル(右端)に移動する必要がある
[Alt]+[5]表全体を選択する
[Alt]+[Home]行内の先頭セルへ移動する
[Alt]+[End]行内の最後のセルへ移動する
[Alt]+[PageUp]列内の先頭セルへ移動する
[Alt]+[PageDown]列内の最後のセルへ移動する
[Alt]+[Shift]+[↑]上の行を選択する
[Alt]+[Shift]+[↓]下の行を選択する

文字列や段落の書式の設定

 段落および書式の設定で使用できるショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[Ctrl]+[1]行間を1行に設定する
[Ctrl]+[2]行間を2行に設定する
[Ctrl]+[5]行間を1.5行に設定する
[Ctrl]+[0]段落前の行間を1行または0行にする
[Ctrl]+[B]太字の設定を適用する
[Ctrl]+[D]「フォント」ダイアログボックスを開き、文字の書式を変更する
[Ctrl]+[E]段落の中央揃えと左揃えを切り替える
[Ctrl]+[I]斜体の書式を適用する
[Ctrl]+[J]段落の両端揃えと左揃えを切り替える
[Ctrl]+[L]段落を左揃えで配置する
[Ctrl]+[M]段落の左インデントを設定する
[Ctrl]+[Q]段落書式を解除する
[Ctrl]+[R]段落の左揃えと右揃えを切り替える
[Ctrl]+[T]ぶら下げインデントを設定する
[Ctrl]+[U]下線を付ける
[Ctrl]+[Space]文字書式を解除する
[Ctrl]+(])フォントサイズを1ポイント大きくする
[Ctrl]+([)フォントサイズを1ポイント小さくする
[Ctrl]+[=]下付き文字を適用する(間隔は自動調整)
[Ctrl]+[Shift]+[A]全ての英字を大文字にする
[Ctrl]+[Shift]+[C]書式をコピーする
[Ctrl]+[Shift]+[D]テキストに二重下線を付ける
[Ctrl]+[Shift]+[F][フォント]ダイアログボックスを開いてフォントを変更する
[Ctrl]+[Shift]+[H]隠し文字書式を適用する
[Ctrl]+[Shift]+[K]英字を小型英大文字に設定する
[Ctrl]+[Shift]+[M]段落の左インデントを削除する
[Ctrl]+[Shift]+[N]標準スタイルを適用する
[Ctrl]+[Shift]+[Q]選択範囲をSymbolフォントに変更する
[Ctrl]+[Shift]+[S]「スタイルの適用」作業ウィンドウを開く
[Ctrl]+[Shift]+[T]ぶら下げインデントを段階的に解除する
[Ctrl]+[Shift]+[V]書式を貼り付ける
[Ctrl]+[Shift]+[W]空白以外の単語に下線を付ける
[Ctrl]+[Shift]+[+]上付き文字を適用する(間隔は自動調整)
[Ctrl]+[Shift]+[*]印刷されない文字を表示する
[Ctrl]+[Shift]+[>]フォントのサイズを大きくする
[Ctrl]+[Shift]+[<]フォントのサイズを小さくする
[Shift]+[F1]テキストの書式を確認する
[Shift]+[F3]英字の大文字と小文字の変換を行なう
[Alt]、[H]、[V]、[T]書式なしで貼り付ける
[Alt]+[Ctrl]+[Shift]+[S]「スタイル」作業ウィンドウを開く
[Alt]+[Ctrl]+[1]見出し1スタイルを適用する
[Alt]+[Ctrl]+[2]見出し2スタイルを適用する
[Alt]+[Ctrl]+[3]見出し3スタイルを適用する
[Alt]+[Ctrl]+[K]オートフォーマットを開始する

特殊文字の挿入

 著作権記号といった特殊な文字を入力するためのショートカットキー一覧です。

操作キー説明
[Ctrl]+[F9]フィールドを挿入する
[Ctrl]+[-(テンキー)]半角ダッシュを挿入する
[Ctrl]+[Enter]改ページを挿入する
[Ctrl]+[Shift]+[Space]改行をしないスペースを挿入する
[Ctrl]+[Shift]+[Enter]段区切りを挿入する
[Ctrl]+[Shift]+[-]改行をしないハイフンを挿入する
[Shift]+[Enter]改行を挿入する
[Alt]+[Ctrl]+[C]著作権記号を挿入する
[Alt]+[Ctrl]+[R]登録商標記号を挿入する
[Alt]+[Ctrl]+[T]商標記号を挿入する
[Alt]+[Ctrl]+[,]省略記号を挿入する
[Alt]+[Ctrl]+[-(テンキー)]全角ダッシュを挿入する

ファンクションキーのリファレンス

 [F1]~[F12]までのファンクションキーに割り当てられたショートカットキーの一覧です。

操作キー説明
[F1]ヘルプまたはOffice.comを表示する
[F2]テキストまたはグラフィックを移動する
[F3]直前の操作を繰り返す
[F4]「ジャンプ」(「ホーム」タブ)を選択する
[F5]「ジャンプ」(「ホーム」タブ)を選択する
[F6]次のウィンドウまたはフレームに移動する
[F7]「スペルチェック」(「校閲」タブ)を選択する
[F8]選択範囲を拡張する
[F9]選択したフィールドを更新する
[F10]キーヒントを表示する
[F11]次のフィールドに移動する
[F12]「名前を付けて保存」を選択する

(PC Watch編集部)